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■ まぼろしのぬかづけ
金沢の街なかを車で走ったら、地図を片手に歩く観光客をしばしばみかけた。観光地なんだなあ。
クリーニング屋さんに寄って、いつものように信号を左折して最初の角を右に入ろうとしたら葬儀の案内が立っていた。ああ、近所でどなたか亡くなられたのか、と思ってよく見ると、それは大家さん(おばさん)の名前だった。吃驚。ええっ、と思いながら、そろそろと道を進み、大家さんの家の玄関の前でいったん止まってみた。ああ、本当なんだ。 大家さん宅の前でたまたまおばさんの妹さんという人と遭遇し、確認をする。いったん車を停めて立ち話をする。 先週の木曜日急に倒れて、そのまま亡くなったらしい。
うちは大家さんの敷地内にあって、家賃も毎月直接持参していた。銀行に振り込むと同一支店なのに手数料を取られるので(>H銀)、直接持っておいでとおばさんが言ってくれたのだ。月末に持っていくと、いつも野菜だの漬け物だの持たせてくれたものだ。 りー氏は特におばさんのつくる白菜のぬか漬けが大好きで、冬になると「またもらえんかなー」と無くなるたびに言っていた。
「私、婿取りなんよ」 いつだったか、妹さんと京都へ旅行に行くから、ゴミ当番を代わってほしいと頼まれたことがあった。代わるもなにも、いつもおばさんが私たち店子のぶんまで当番(ずっと家にいる人でないと時間の点で遂行できない)をやってくれていたのだ。 # アパート住まいの人たちは免除されていて、借家住まいの人は当番をやるっていうのもおかしな話だと思うが。家賃という点でいうと古い借家の方が安いだろう。 いいですよー。旅行、いいねえ。京都はいつ行ってもいいからね。 あんまり京都という雰囲気の人ではないのだが(失礼)、姉妹がいるとそういう楽しみがあるのかと思った。 親の代くらいにF町の山の方から出てきたのだけれど、早くにご両親が亡くなったので2人の妹さんの親代わりをして、そしてお婿さんを迎えて、家を継いだ。まだこのへんも家が少なくて、線路の向こうに昔からの農家(=地主)があった程度だった。
おばさんはいわば、このムラと私たちの間に立っていてくれた人だった。おじさんは本当になんにもわからないらしく、おばさんの留守中に家賃を持っていっても、「わからんから後で」と言われるくらいなのだった(はんこくらい押してくれよ、と思わなくもなかったが)。 おばさんがら(ー)くな人であることは前の日記にも書いたけど、一面でもろもろの管理を全て引き受けていたので、残った人たちはなんにもわからないそうだ。店子としては従前通り生活できることを願うばかりだ。
らーくにせられませ(楽になさってください)。
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読まずに語る云々というのがありましたが、観たことないドラマ批評。 「元カレ」 このタイトルだけで私はまったく観る気がしないのだが、いやしかし、このタイトルだからこそ観たくなる人もいるんだろうとは思う。 ドラマでは、元カレ、あるいは元カノと接近せざるを得ないシチュエーションを設定しているところにポイントがありそうだ。でもそもそも、「元カレ」はともかく「元カノ」っていう省略形は嫌かも。
2003年07月28日(月)
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