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■ 絵本から
県立図書館に行ったら、絵本の原画展をやっていました。「かぜのかみとこども」(日本の昔話 おざわとしお 再話・佐藤芙美 絵/『こどものとも』1999年10月号/福音館書店)という本です。絵を描かれた佐藤さんが高岡市@富山県在住というご縁で開かれた小さな展覧会でした。 田舎では絵本の原画にはあまり接する機会がありません。ましてやこんな気軽なシチュエーションでは。人によっては、オザケンの父たる(ということは小澤征爾氏のお兄さんでもあります)小澤俊夫さんへのミーハーな興味関心からのアプローチ、というのもアリでしょう(そういえば、昔住んでいた国立市の公民館で、小澤牧子さん@オザケンの母の講演会が行われたのでオザケンファンの人に教えてあげたらどうも行ってみたようだった、というようなことがありました)。
同じく県内の大島町には町立の絵本美術館があって、原画展などもやっているのですが、いつか長新太展をやらないかなーとひそかに期待しています。長新太さんの絵は、吉祥寺の「トムズボックス」で見たことがあります。 ああ、でも、原画で見るなら、堀内誠一さんの絵が見たい。「ぐるんぱのようちえん」の表紙の愛らしさ、透明感ある色彩の美しさは、何度見てもわくわくします。
展示にちなんで、館で所蔵している「こどものとも傑作選」のうちの何冊かが併せて展示されていました。懐かしい本の数々。 久しぶりにかこさとし(加古里子)さんの作品を見ました。「だるまちゃんとてんぐちゃん」です。小学校2年生の時のクリスマスプレゼントに、サンタさんから「からすのパンやさん」という絵本をもらいました(他に、マイメロディの下敷きや文房具も)。いろんなパンの絵が楽しくて大好きでした。 かこさんの絵には一種独特の雰囲気があります。どちらかというと恐いタイプの絵ではないかとすら思います。それは絵本にとってはどうなんだろうか。しかし、久しぶりに見た「だるまちゃん〜」は面白かった。だるまちゃんのお父さんが探してくれるうちわ(やぼうしやげた)らしきもの一覧の絵は、からすのパン屋さんが作ったたくさんのパンの絵にも通ずる物づくし的作風です。面白さの糸がつながったようで思わずニヤリとしてしまいました。
絵本好きかと聞かれたら、好きだけど、ものすごーく好きな人の「好きっぷり」にはかなうべくもありません。 はじめ、本を読むときには、言葉を口に出していました。それが声を出さずに読むようになるのはいつのことだったか。保育園の年長組か小学校1年生くらいの頃だったか。初めて声を出さずに自分だけのために読んだとき、なんだか大人っぽいことをしているような気がしました。 絵本のあとで人は(と、というとごたいそうな感じですが)それぞれどんな読書生活に入っていくのか。それも興味ぶかいことです。 ちなみに私はファンタジーとSFとミステリーにはほとんど接することなく大人になってしまいました(それはかわいそうに!という声がどこからか聞こえてきそうです)。翻訳文体が未だに苦手なのはそのせいかなあ。
2003年04月23日(水)
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