私と友人すんちゃんは、未だサンダーバードに萌え萌えだったりするのですが、世間的な認識ってのは一体どんなモンなのでしょうか。
■ブイヲタ→面白かった! ■オリジナルヲタ→冗談じゃない!
こんな感じなのでしょうか。
ブイヲタの私は当然「面白かった!」派なので、DVDも何度も見てます。うはうはです。 最近はトレイシーボーイズにまで関心が出てきちゃって、ふと気付くと私、わざわざイギリスのヤフーでジョンの経歴読んでましたよ。 や、ジョンってば、髪は染めてあの色って言うから、そりゃ是非染める前のを見てみたいわと思って(良い言い方をすると、留まるところを知らない探究心・笑)。 でも、(私の大きな勘違い)いつもの癖で、「だって日本人じゃないから『日本の肖像権』なんて知りません」とばかり、海外のサイトにゃ画像垂れ流しだろうって思ってたけれど、アジアと英国じゃ当然ネット事情も違うんだろう、画像いっぱいファンサイトを探してたのに、全然ありゃしない。 (そもそも、彼にファンサイトがあるのか、それも謎。公式も無い感じだった)
ま、私にググるっつうか、検索を極めるだけの英語力が無いのが原因かもしれませんが、比較的堅めの新聞記事とかDVD購入ページとかそんなのしかヒットしなかった。 彼は映画は何本か出てるみたいだけど端役でそう大した記事は無かったけれど、その代わり、舞台のレビューは何本かあった。 「青臭いリア王」 「威勢のいいロミオ」 所詮私の語学力なので、こんなことになってしまいました。
とか何とかしつつ、サンダバ求めて世界中のヤフーを旅してみると。 映画「サンダーバード」が、このたび、イギリスで原作を滅茶苦茶にした映画堂々第3位に選ばれていたりとか、オリジナルがほとんど知られてないはずのアメリカのヤフーのレビュアー評価が、どさくさ紛れてDだったりとか、ニュージーランドのサンダバファンサイト?では、そもそも映画化自体無かったことにされていたりとか。なかなかワールドワイドで世知辛く。 そして、結局、所詮日本人なので、最終的には日本人ヲタの方のサイトを読み耽っていた。ご意見にならうと、オリジナルヲタの方の意見は概して、
■部屋から操縦席までの過程をきちんと描写せよ(椅子ごと動いたりナンだりが楽しかったらしい) ■パパが操縦席に乗るっちゃあ、時代も変わったんですね(薄笑)(オリジナルではパパがシャトルに乗ったことは無かったらしい) ■トレイシーボーイズが、どうして堂々と顔を出しているのだ!(崇高感ゼロ)
とか、そんなところにご立腹だった。更に詳細を言い始めると、
■2号本体が、着脱式コンテナになってない(2号すんは、それが味だったらしい) ■「IR」国際救助隊のバッジ、オリジナル版のバッジと比べると、ロゴに「差し伸べる手」が付いて無い(やっぱり助ける気無いだろ?)
と、驚くべきほどの洞察力(まだまだ色々ありましたが、書ききれん)。さすがファンは違います。
でも、昨日、夜中にあったテレビ版を見たのですが、テレビ版を見るとオリジナルヲタの方の怒りも分かるような気がした。
あの映画は「サンダーバード」であるけれど、「サンダーバード」ではないような気がする。 いくら、アランが正式隊員になる前のエピソードゼロと言っても、ベツモノなような気がする。 (木更津で、インタビューに答えたユンソナが、明らかに木更津の世界観を間違って捉えていたような、そんな感じ)
オリジナルを見て意外だったのが、オリジナルのサンダーバードは、実にシリアスな話だった。 メカはレトロフィクションであっても、登場人物は人形であっても、その救出劇はあくまでリアルでドキドキする、スリル溢れるものだった。 私など、スーパーマリオネットの人形を見ながら、「早く!そのドアを壊さなきゃ!中の人が死ぬー」と、本気で見ていた。 日曜日の午前2時。翌日仕事なのに。コレがサンダーバードの面白さかと、少し分かったような気がした。
してまた、映画版に話を戻すと、映画版ではそもそも、話の焦点をアランの大冒険に向けている。これでまず、オリジナルファンの方は興醒めなんだろう。 冒頭の一瞬の井ノ原&森田の救出シーンも、実に危な気なく「OK!父さん!」で、さっさと爽快に救出劇を終わらせて、そして華麗に去っていく。 オリジナルを見て体感した、そこまで大袈裟なものではないにしても、うげ!救出、間に合うんだろうけど間に合わなかったらどうしよう!的なドキドキハラハラ感は、どこにも見い出せなかった気がした。
この映画が、もしもオリジナルヲタの方に受け容れられていないのなら(や、受け容れられていないんだろうけど)、最大の原因は、この捉え方の違いのような気がする。 一度もサンダーバードを見たことが無かったという監督を起用するなら、いわんや企画段階で「救出」を全面に打ち出したストーリーにしておくべきだったのではないか、と。 もちろん、サンダーバードが助けられるなんて設定ではなく、サンダーバードが助けるという設定で。
そもそもオリジナルが愛されているものとは、何をやっても不平不満は出るだろうが、どこか一つ、原作の世界をきっちりと押さえていれば、操縦席までの過程が写って無くても、パパが3号に乗っていても、2号すんがコンテナごとメカを運ぶのではなくても、バッジのマークが違っても、ペネ嬢の愛車がロールスロイス製じゃなくても(これも非難轟々だった・笑)少しは目をつぶってもらえたのではないかと思う。 実際、友人が映画館で見たとき、隣の三十代半ばの男性は途中から号泣していたというし。
日本語吹き替えがブイでどーこー文句が出る前に、作品自体にどーこーで、ブイくん達が攻撃の矢面に立たなかったことは良かったとは思うのですが、このまんまじゃあまりにも…な気がします。(や、くどいようですが、私は面白かったんですが) つーか、こんだけ散々書きつつ、2を願っているのですが。否、わざわざ夜中にオリジナル版を見るほどの燃え滾る情熱。やってもらわないと困るんですが。
ということで、すんちゃん曰く。
「サンダーバード2は、やることに決まってます(言霊)」
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