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■ 名前も知らないおじいちゃん
昨日、名前も知らない、会ったこともないおじいさんが
あたしの歩いていた歩道の10m先の道路で
交通事故に遭いました。
「キュルルルルル...バッターンッ」
激しい音がしたので、そっちを見たら、
おじいさんが倒れていました。
おじいさんが乗ってた自転車から
1、2m離れたところで。
始め
周りの人たちも、私も何が起きたのか
わからなくて動いてた。
20秒ぐらいするとやっと事情が呑み込めて
みんな、「ピタッ」と止まった。
そして、急いで車から降りてきたりして
「○○した方がいいぞ」
「大丈夫か?」
と声をかけていた。
ある人はおじいさんの乗っていた自転車を
歩道に運んだり、救急車を呼んでいた。
でも、
おじいさんは、すごく・・・・すごく痛そうな顔をしていて。
私は、
ただただ心の中で「頑張って」思うしかできなくって
歩道の信号が青になったから渉った。
ひたすら「頑張って」と
心の中でいいながら。
しばらく歩いていると、救急車の音がかすかに聞こえて
「ああ、これでおじいさんは助かるんだ!良かったね!」
としきりに心の中で
喜んだ。
でも
今日その場所には、
花束が置かれていた。
―――――おじいさんは、すごく・・・・すごく痛そうな顔をしていたんだ―。
・・・―私はあのとき「頑張って」と心の中でいうことしかできなくて――・・・。
心から、
ご冥福を祈っています。
2002年10月16日(水)
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