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■ 不器用なので。
「りえは、セックスした次の日はやけに素直だね」
と彼が言う。
「それに、優しい」とも。
普段は素直じゃないし、優しくもないってことかい。
ちっ。
彼はわかっていないのだ。
セックスがよかったから優しくなるなんて、そんなわけないのに。
友達期間の長かったわたしたちは、
まるで男同士のように付き合ってきた。
話し合いも、いつだって真剣にした。
わたしは彼に対し、対等であろうと努め
そのためには女のスイッチを切らなければならない。
彼を男として見ると ついドキドキしてしまうから。
いつの間にか、そんな癖が身に付き それは今だに続いている。
抱き合うときは、そんな努力は 当然に必要ない。むしろ邪魔だ。
そして少し無理やりに 女 に戻ってしまうともうだめだ。
立て直しに、ちょっと時間がかかる。
甘えるわたしに彼は笑っていうのだ。
「毎日こうならいいのに」と。
それはだめよ。と言うと すぐさま「なんで?」ときくので
正直に、あなたと対等に渡り合えないから と言ったのに
彼はまるでわかっていないようなのだ。
「りえは誰と闘っているの?」と笑って
また、わたしの努力を泡にしてしまうのだ。
2005年05月27日(金)
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