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■ 妹の結婚
あの妹が結婚します。 本当にびっくりです!
精神科の入退院を繰り返し、離れたくても離れたくても母から親離れできなかった妹。 結婚以前に、一人の大人として自立するのが難しいと思われた妹。 脳性マヒと統合失調症という心身共に障害を持ちながら、生きてきた妹。 私もほとほと疲れ、投げ出していた妹。
そんな妹が結婚するなんて! 32歳の誕生日を迎える4日前に入籍は済ませたとのこと。 相手は25歳。 彼もまた心身共に障害がある。 それでも妹よりは軽いようである。
彼も複雑な家庭に育ち、両親とは縁が切れてる?らしい。 幸か不幸か、それが結婚の障害を低くしたんじゃなかろうかと考える。 重度の障害を抱える妹との結婚を、うんと若い彼の両親がすんなり許してくれただろうかと思う。
それは兎も角として、電話でこの報告を妹から受けた時は、にわかには信じられなっかった。 数年前から何度も『家出ようと思うねん』『結婚しようと思うねん』と具体性のない夢話ばかりを聞かされ、うんざりしていたし… 病気のせいもあって、時々妄想めいたことを言っていたし… 彼自体、姿を見るまでは実在の人物かどうかさえ疑っていた。 一緒に暮らしていないし、ここ最近、妹とは会っていないので確かめようもなかった。
そして実際会ってみて(ああ〜本当にいたんだ!)と、やっと信じることができた。 私よりも老けた感じに見えたので、てっきり年上と思いきや、後で年を聞いてびっくり! いやぁ〜今回ばかりは本当に参りました…完敗。 妹の将来を勝手に悲観的に考えていた私。 だからこそ心の底から嬉しい。
が…私は動揺した。 何に動揺したか? それは母と対面すること。 それだけは避けたかったんだけど、やはり無理だった。 向こうから普通に話し掛けてきた。 それがムカついた!
私はほとんど目線も合わさず、視界に入らないように背を向け、そそくさとその場を後にした。 早く立ち去りたかったんだけど、たまたま通りかかった公園で遊びたいと上の子が言うので、仕方なく遊ばせていたら…来た! 『2人も見てたら(育ててたら)大変やろ?ママが見たるから…』 私は『その前に何か言うことあるやろ!』と咽元まで出かかった言葉を言わず『ええよっ!』と言い放ち、子供を急かしながらすぐに背を向けて帰った。
何を考えているのか!? 普通の親が言うような言葉で、はいそうですかと聞ける訳もない。 私達は、そんな親子関係ではない! 全然、自覚がないのか、無反省なのか、鈍感なのか…理解に苦しむ。
そこで私も折れれば、関係修復の糸口にはなったかもしれない。 だけど、一時いい顔を見せていても、また何かの折に裏切られるのは私。 いつも、この手で振り回され、心をかき乱されてきたんだ! もう二度と、あんな思いはしたくない!
もし私が母を受け入れる時が来るとしたら、それは母が心の底から私に詫びを入れる時だ! 涙を流しながら謝ってくれたら、話ぐらいは聞こうかと思えるかもしれない。 やはり、そう簡単には私の心は溶けない。 それが、わかった一日でもあった。 長い一日だったな…
2004年02月11日(水)
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