こ
れ
は
彼
女
の
墓
標
、
彼
女
の
遺
書
。
遺書と屍
羽月
MAIL
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2008年05月29日(木) ■ |
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ゆるさないでください。 ゆるさないでくださいゆるさないでくださいゆるさないでくださいわたしをゆるさないで。 何よりも唾棄すべきものだと吐き捨ててもらって構わない。お前など死んでしまえって言って。わたしが、じょうずに、せかいをあきらめられるように、わたしをゆるさないでください。 泥に沈み込むように、真綿で首を締め付けるような愚鈍さでなく、わたしを見捨ててしまって欲しい。 わたしがゆるしなどもとめないように、一瞬で、切って捨ててください。
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せかいはただしい。 せかいはただしい。とてもただしい。にくくなってしまうくらい。あいしてしまうほどにただしい。 わたしをころさない世界。 息が詰まるほど正しく、平等で、残酷で残酷で残酷な、せかい。
*
書いてしまってから見直すととてもちゅうにびょうな日記だな。まあそれが書きたくて書いてるんだから仕方の無いことなのだろうけれど。 多分せかいは正しくて、とてもやさしい。そのついでやおまけみたいにとても不条理で、残酷で、どうしようもないほどに厳しくて。それが正しさなのかと聞かれたら多分ちがうのだろうという矛盾も孕んでいる、不安定で確実な、わたし達の生きているせかい。 愛していて、憎んでいる。焦がれていて、もう見放して欲しいと思っている。 そんな矛盾を孕んでいる。ただしくないことは、とうに知っている。
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2008年05月27日(火) ■ |
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愛されていることと愛していることは、多分違うことなのだろうと思う。 どちらも出来ていない自分からすれば、同じようにしか見えないのだけれど。
すきなひとが欲しいと思うのは多分とても傲慢なことなのだろうなとおもう。 でも、そうなれればいいと、わたしはきっとずっとおもってる。 でもひとをすきになれないのはわたしが臆病なせい。 傷つくのが怖いわたしは卑怯以外のなにものでもないだろう。
こころをかきむしるように、多分あいしたかったしあいされたかった。 わたしにあるのはただの凡庸としたlikeでしかなく、ほしいものには程遠い。
どこまで行けるのかどこまで行くのか。どこまで求めるのかどこまで求められるのか。 こわいのは、手探りであるかなくてはいけないこと。 当然過ぎるそれがおそろしくて、わたしはまた瞳を閉じる。
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2008年05月04日(日) ■ |
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いつかはきっとなくなるはずの、 この先などどこにもない、 全てに何の関連もなく、 総てに等しく無意味であり、 凡てに最も劣悪であるはずの、 未来の話をしよう。
それは須らく醜悪であり、 それは須らく陰湿であり、 それは須らく遠大であり、 それは須らく空白である。
いつかの夕暮れ、長い影、繋ぐ指の先、柔らかな空気。 それらをすべて失うための、 醜悪で陰湿で遠大で空白な、
未来の話をしよう。
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