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りょうちんのひとりごと
りょうちん
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2012年09月30日(日)
Vol.797 ふたつの謝罪と感謝の気持ち

おはようございます。りょうちんです。

いつの日か父と母に、伝えなきゃいけないと思っていることがある。かしこまって切り出すのはなかなか難しいけれど、大切なことだからごまかさないでちゃんと真面目に伝えたい。ずっと前から思っていた、ふたつの謝罪と感謝の気持ち。
まずひとつ目の謝罪は、家業を継がなかった俺でごめんなさい。これは父と母だけでなく、祖父母や、髪を切ることを生業として始めた曽祖父などの先祖たちに対してもなのだが。本来家業を継ぐべきなのは長男である俺なのに、愚かだった学生時代の俺は、将来の夢の中に父の跡を継ぐという選択肢すら持っていなかったのだ。悩んだ挙句に努力して今の職に就いたのならまだしも、何も考えず苦労らしい苦労もろくにしないで、人生の流れに身を委ねていたら今の状態だったと気づいた時、とてつもない後悔が俺を襲った。できるなら20年程前にさかのぼって、あの頃の俺に将来は父の跡を継ぐという選択肢もあることを教えてあげたい。
ふたつ目の謝罪は、子孫を残さない俺でごめんなさい。俺はおそらくこの先も、子供は残さない人生を送るだろう。ということは、父や母に孫を抱かせてやることは永遠にできないわけだ。自分の血が我が子に繋がり、さらに我が子から孫へと繋がってゆく。そうやって子孫繁栄していくことを、父も母もきっと思い描いていたに違いない。誰もが思うそんなありきたりな夢さえ、俺は自分の勝手で止めてしまった。心の底から申し訳ない気持ちで、ただ胸がいっぱいになる。
俺は今、本当に幸せな毎日を送っている。父と母にしてみれば、家業も継がず子孫も残さないどうしようもなくポンコツな子供にもかかわらず、俺の生き方を非難したことは一度もない。むしろ自分で決めた道なら胸を張って進めと、そう教え育てられてきた。父と母には申し訳ない気持ちでいっぱいであるが、こうやって幸せに生きていられるのも寛大な父と母のおかげなのだ。父と母に心から感謝している。
近い将来、この胸の想いを父と母に伝えようと思う。上手にコトバにできるか少し不安だが、照れずにちゃんと伝えたい。タイムリミットは、迫っている。