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■ 永遠のテーマ
「もう少し動けるようになりたい」 かすれるような小さな声で、平均寿命を優に超えた女性が言うのです。
今日、初めてお会いした患者さんは、ここ一ヶ月ほどで急に食欲がなくなり、元気がなくなってきたということでした。 いよいよ、お迎えが近いのか、それとも何かの病気か、それともたまたま体調が悪いだけなのか。
私はいろいろお話を聞き、状態をつぶさに観察して、高齢ゆえの身体の変化ではないのかと感じました。
しかし、ドクターに状態報告をすると、「その年齢まで元気に過ごしてきた高齢者が一気に体調が悪くなるということは、何か病気が隠れている可能性がある。寿命だとするなら、もうとっくに死んでいる」と言うのです。
つまり「治せる病気、治療のしようがある病気なら治しましょう。せっかくそこまで生きたのだから、いい死に方をしてもらいたい」と。 決して年齢のせいにはせず、深く人を診るのでした。
いくつになっても、何度やっても嫌なのは病気ですね。 それと恐れ・・死は覚悟しているけど、まだ受け入れられない、本人も家族も。 それぞれにドラマがあり、どれも一緒ではないし、正解もない。 自分はどうしたい、どうありたい、そうは考えてみても、いよいよその時が来たらジタバタするのでしょう。 生きている以上は誰人も免れない永遠のテーマなんでしょうね。
2019年09月03日(火)
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