Comes Tomorrow
ナウシカ



 歌には力がある?

歌には力があるって、そういうのはちょっと違うと思ってる。
歌に力があればいいなとは思うけど、必ずしもそうだとはどうしても思えない。
なぜなら、私が歌に力があるとは思えないほどの絶望を経験したことがあるから。

これはドリカムの吉田美和の言葉。
最愛の夫を亡くされた彼女ならではの言葉かな。
涙が出た。

私も”歌には力がある”と常々流される言葉に違和感を覚えていた。
私にも、そう思えないことがたくさんあったから。
それでも、歌に救われたことはあるけど、でも全然ダメって時もあって…

癒しの歌、励ましの歌、聴けば聴くほど落ち込んでしまう時もあった。
かと思えば、そんなこととはかけ離れた全然関係のない言葉遊びの歌、”おかあさんといっしょ”の歌のお兄さんお姉さんが歌う歌に癒されたこともあった。
なんでだろう?

クラシックでいえば、ベートーベンが好き♪
運命なんか最高!
どん底から這い上がる感じがいい。
落ち込んでいる時も頑張ろうと思う時も、なんか違和感なくス〜っと入ってきて、嫌な感じはない。
なんでだろう?

まぁ〜本当のどん底の時には、どんな歌も曲も聴く気にはなれないけどね。
ただ無になりたいと思うだけ。
人の声も遠くに感じて…
自分を呼び戻したものって、なんだろう?なんだったろう?

それは同じような痛み、同じような悲しみ、同じような苦しみ、同じような失望、同じような絶望、同じような悔悟、共感というような生ぬるいものなんかじゃなくて、なんていうのかな?
腹の底から絞り出すような声にもならない人の必死の生かな。
人はなんて弱く、なんて強いんでしょうと思う。


2011年05月26日(木)
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