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■ 東西ネタ『気付いた』
旭さん
彼が名前を呼ぶ度に胸が痛くなる。 いつからだろう、彼が自分に向けてくれる直向きな呼び声に苦しくなったのは。 いつからだろう、こころの奥深くがざわりと撫でられる気がして、思わず息を詰めてしまうようになったのは。
旭さん
その響きはひどく好意に似ている。けれどきっとそうではないし、そんなことは望んでなんかいない。 それでも、彼の声に含まれるそれが甘い好意にも似た何かだと、そう信じたい自分がいる。 自分にとっては甘い、甘いその声。
「…旭さん!」 「……え?」 これは現実だ。そう気付いて意識を戻すと、目の前に思いもかけないほど近く見慣れた顔があって、不思議そうに自分を覗き込んでいた。 「西谷…?」 「何ぼんやりしてるんすか? 部活、行きましょうよ!」 二年生が三年生の教室にやってくる、それは大抵気後れするものだと思うのだけれど、西谷は全く気にしない。いつも嬉々として教室に入ってくる。 それは時に驚きでもあり、戸惑いでもあり、そして嬉しくもあった。 「旭さん?」 俺を呼ぶその声。 真っ直ぐに俺を見るその眼差し。
ああ、俺は好きなのだ。 彼が、西谷のことが。 そう、ようやく気付いた。
東西ってもやもや片思いしてるのが好きなんですが…いやまあ出来上がっちゃってるらぶいのも好きっちゃ好きなんですけど(笑)。特に旭の方は好きだって気付くのが遅そうなので、気付いてうわあってなって西谷の顔が見られなくて思わず逃げちゃって何で逃げるんですかちょっと待ってくださいよいや待てないごめん西谷!みたいなのが読みたいです。願望。
2013年08月25日(日)
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