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■ 九龍��
■麻痺
苦しげな声で名前を呼ばれたように思ったのは、夜中の1時を回った頃だった。 空耳かと思って布団に潜り直した皆守の耳に、携帯電話の呼び出し音が聞こえた。着信履歴を見るとそこには「葉佩九龍」の名。 真夜中に何の用事だ、と半分不機嫌になりながらも電話を取ると、受話器の向こうからは声というより呻き声にも似たものが聞こえてきた。
「……九龍?」 『………ちゃん…』 「どうした、何かあったのか?」
多分名前を呼んだのだろう。けれど皆守の耳に届いたのは微かな接尾語だけで。皆守は思わず布団を跳ね除けて体を起こす。 何があった。今夜は墓地から11時には戻っていたはずだ。部屋の前で別れた時は何もおかしいことはなかったと思う。もしかして遺跡の中で怪我を負っていたのか、それとも何か別の理由なのか。皆守にはわからなかった。
『…てきて…』 「何?」 『血清か、酢だこ…猪でもいいや…。甲ちゃんに、預けたよ、ね…?』
血清、酢だこ、猪やわらか煮。これらのものに共通するものを脳裏に描いた皆守は、一つの結論に思い至る。
「九龍、体が麻痺してるのか? 大丈夫か!?」 『だ、から…持ってきてってば…』 「……すぐ行く」
机の上に無造作に放置してあった酢だこ(それもどうかと思うが)を掴んで、鍵を開けるのももどかしく廊下に出る。ひやりとした床が、足先から冷気を伝えた。 自室の同じ階、皆守の部屋から3つほど向こう、葉佩の部屋はそこだ。 閉まっているのではと危惧したドアは、けれど呆気なく開いた。無用心な。
「九龍…?」
部屋の中は薄暗かった。デスクライトだけが机を煌々と照らしている。その光の届く範囲に、葉佩がひっくり返っていた。
「こう、ちゃん…持ってきてくれた…?」 「あ、ああ…」
手にした酢だこを手渡すと、葉佩は仰向けになったままそれを受け取って、もぐもぐと一瞬のうちに平らげてしまった。 暫くそうしていてようやく人心地がついたのか、葉佩が体を起こす。とりあえず何ともなさそうな様子に皆守は安堵の息を吐いた。事情がいまいち飲み込めないだけに、葉佩を問い詰めるのも憚られる。 けれどその「事情」は案外あっさりと葉佩自身の口から語られた。
「足が痺れちゃってさ」 「………は?」
皆守は思わず聞き返す。余りにも今の状況にそぐわないことを聞いたかのように。いや、現にそぐわない。
「だから、ちょっと真剣に解読してたらさ、足が痺れてひっくり返っちゃって」
動けなくって困っちゃったんだけど、丁度携帯が傍にあったからさ、甲ちゃんを呼ばせてもらったんだけどねアハハ、などと睡院メモを手にしながらあっけらかんと言われた皆守は、口をぽかんと開けたまま二の句が継げなかった。 そんなことでかけてくるなという呆れのような、夜中に起こされて慌てさせられた静かな怒りというか。まあ、安心したのも確かではあったけれど。
「どこの世界に、椅子の上で正座して解読するアホがいる」 「ここに」 「……大馬鹿だな、そいつは」
そんな格好で根を詰めるから、こんな事態になるのだ。馬鹿馬鹿しい。
「……二度と電話かけてくんな」
葉佩の手から携帯電話を奪い、反論する間を与えずに廊下に出る。中からは夜中だというのに大声で非難する葉佩の文句が聞こえてきたが、無視してやった。
(まったく…くだらねぇことで起こしやがって)
とりあえず今夜はもう安眠できるだろう。 この携帯電話が鳴らない限り。
結局皆守の機嫌が直るまで、携帯電話が葉佩の下に戻ることはなかった。
----------------------------------------------------------------- ようやく日記が正しい状態に…(苦笑)。
つか九龍ちょっとやってる時間がないです。今夜はちょっとでもやりたいんですが寝ちゃうかも。 さっきまでFNS歌謡祭を見てました。ナツメロとかに萌え萌えしながら見てましたよ。小さい頃の歌って結構覚えてるもんですね。ケンケンも出てきて大層悦でした。フルコーラスやってほしかったけどそうもいかないか。楽園とかの映像見たかったなー。
ラムネ、二袋目に突入しております。こないだ店に行ったら入荷してたので、一番好きなラムネが多く入ってるやつを選って買ってきました。オレンジ味が好きなのですよ。次がイチゴ。まあ別にどうでもいいですねそんなこと(自分的にはどうでもよくない)。
あーねむい。皆守が羨ましいです(え)。
2004年12月01日(水)
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