風のひとり言
kaze



 それは?

米英とイラクの戦争がようやく終結を迎えそうな気配だ。
あとはアメリカの「勝利宣言」とやらを待つのみとなっている模様・・・

が、それにしてもだ。
今回の戦争の大義名分であったはずの
『大量破壊兵器』はどこに行ったのだろうか?
そのあるはずの兵器は、今回の戦争で使われなかったどころか、
その片鱗すら見せていないのではないだろうか?

戦争反対を唱えている人を非難し、
戦争賛成派にまわっているほとんどの人たちは
「それを持っているような国は攻撃されて当たり前」と口を揃える。
しかし・・・「それ」・・・それはどこにあったのだろう?

実は意外にも早々にフセインがやられたしまった為、
「それ」を使う機会を逸してしまったのか?
いや・・・それなら、その準備は進められていたはずであり、
その痕跡がないこと自体おかしい。
そう考えていくと・・・
やはり「それ」は存在せず、あるいはまだ未完成のままであり、
今回の戦争は米英の勇み足ではなかったのだろうか?

アメリカは「それ」が出てこなかったことについて、
今後国連など公の場でどう弁明をしていくのか?
そう考えた時、一本の映画を思い出した。
1977年の「カプリコン1」という映画だ。
これは、有人火星探査船の打ち上げ直前にトラブルが発生したため、
無人のまま打ち上げ、さも有人であるかのように芝居を打つというもの。
国家的な陰謀で全世界を欺こうとするが・・・結末は見てのお楽しみ(笑)<おいっ
つまり・・・
「それ」が出てこないことに焦るアメリカが、
自ら「それ」を作り上げ、さもイラクが保有していたように見せるのでは・・・

とまぁそんな事も考えながら、複雑な心中のままに、
解放?されたバグダット市民が略奪を繰り返す姿を観る。
一体彼らはどうしたかったのか?
今回の戦争を心から歓迎していたのだろうか?

戦争において被害が出るのは当然である。
運良く自分の周りに被害が及ばなかった市民は、
悪魔の政権からの解放を得たことで米英に感謝をし、
略奪という行為をもって鬱憤を晴らしつつ私腹を肥やす・・・
方や、自分の周りで被害にあった人間がいる市民は、
当然のことながらフセインを恨み、そしてまたブッシュを恨み、
戦争という愚かな行為を一生涯恨み続けていくのであろう。

ちなみに余談だが・・・
日本の1.2倍の面積を有するイラク国内において、
たった一人(フセイン)を探し出すことって・・・難しいだろうなぁ〜
この日本の国土の中でかくれんぼをして、それを見つけるって・・・
そう考えてみると、その壮大さがよくわかる(笑)
まぁ・・・結局戦争はそういうもんなんだろうけどね。








2003年04月15日(火)
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