2003年11月15日(土)


最近僕は二号さんとロフトで眠り、御主人様は下のコタツでマスと眠っている。
理由はひとえにマスのため。
マスはわがままで、一人になると大声で人を呼んで付き添わせるのである。
今日も、奴隷とご主人とでお風呂に入っていると、「ボクもそこ行くぅー」と入ってきた。
湯船の周りを歩き回り、ご主人は「おまえ危ねぇよ降りろよ」とあたふたしていた。
二号さんといえば、あいかわらずの猫嫌いが更に激しくなり、本当にムカついている。
早速朝方には出て行ってしまった。
出て行ってから、マスはロフトに上って二号さんのベッドに横になる。
さすがにそれは奴隷もキレて、頭をはたいて下に降ろした。
ロフトは二号さんにとって唯一休める憩いの場。
だから、マスがロフトに上ったときは、僕は否応なしに殴って叩き落す。
上ろうとしたときに見つかれば、「おまえ今何しようとした」と睨みを利かせる。
それでもマスは上るし、色々な悪さもした。

てめぇナメんじゃねぇぞコラ。

僕はこのふてぶてしいマスをクマたんと兄たんに紹介することに決めた。
遊びに行く。
すると、マスは兄たんとプロレスごっこなぞをして楽しんでいた。
「かわいいじゃないかー♪ 兄たんとも仲良くしてるようだしさ♪
 いいよ、今晩ウチで預かろうか? 二号さん大変なんでしょ?」
クマたんの申し出に、遠慮もなしに承諾した。
願ってもない申し出であった。
そして、マスと兄たんを順番にシャンプー・リンスし、二人をコタツに入れた。
ずっと風呂に入れたいと思っていたので本当に助かった。
爪まで切ってもらって万々歳だ。

その後である。兄たんがキレたのは。

兄たんはコタツを飛び出した。
ロフトに上り、書斎(本棚)へこもった。
「兄たん?!どうしたの?!」
僕たちは焦った。
どうやらコタツという要塞を占領されたらしい。
おまけに、マスという新入りに喧嘩で勝てなかった。
そしてマスはご飯を食い始める。
ばくばくと、ばくばくと、ありえない量を食い始めたのだ。
クマたんは急いで兄たんの元へ走り寄る。
兄たんが一等可愛いということを得々と説明し、機嫌を取った。
兄たんはすっかり傷つき、悲しみ、怒り、いじけた。
マスはぐーすか眠り始める。

「なんてふてぶてしい!騙されたよ!」

クマたんはようやくマスのふてぶてしさに気付いたのだった。
ちゃんと迷い猫の貼り紙に「性格:わがまま・食っちゃ寝・我が物顔・甘えん坊」と書いたのに。
甘えん坊はおまけに付け加えたようなものだ。
間違ったことは何も書いていない。

マスは、コタツ布団に寝転がって「苦しゅうないぞ」と言った。
誰が膝ベッドしてやってると思ってんじゃボケが!
元の飼い主に相当甘やかされたらしい。
物怖じもせずに、クマ家を我が家であるかのごとく振舞っている。

その夜、二号さんはのびのび過ごした。



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