月のシズク
mamico



 Intermezzo(幕間劇)

東京は朝から、久しぶりにちゃんとした雨が降っています。

昨晩、仕事帰りの妹ちゃんが、スコーンを焼いて持ってきてくれました。
朝起きたら、私の腕の中で眠っていました(つまり、腕枕してました)。
寒い夜は自然と距離が縮まるようです(セクシャルな可能性は含みません)。
今朝は、スコーンとミルクティで、さながら英国風喫茶時間なり。

ところで、週末のこと。

三年後に向けて一大決心をし、昼間から恋人兼専任トレーナーの指導の元、
トレーニングを始めました。ナイキのウェアなぞ買い込み(形から入るタイプ)、
小雨の中、汗をだらだら流して、芝生の上をジョギング。数日間は、階段の登り
下りはおろか、ゆるい坂道もアップアップ状態の筋肉痛。でも、走ることの爽快感
は、ちょっと癖になりそうです。マゾヒスティックな快感、でしょうか(笑)。

筋肉をほぐすためにお風呂で丹念にマッサージを施し、ベットの中で微睡んでいた
午後9時過ぎ、けたたましく鳴る携帯を取ると「あと5分後で(マンションの)下です。
覚悟してください」と、愉快な仲間たちの声。15分後、私は中央高速をひた走る車の
後部座席に、チェロと共に積み込まれておりました。

人生における、予定外の予定は、興奮と神秘を孕むもの。(ん?)
たった半日でしたが、八ヶ岳の森の中にある音楽ホールでチェロを弾いてきました。
いえ、私はほとんど楽器も弾かず、信じられないくらいの星空を見上げたり、みんな
のアンサンブルやピアノの調べを聴いたり、ペンション付近の森の中を散策して
いただけですが。空気がぴりりと冷えていて、体内細胞が活発化しました。

都会の雑踏が吐き出すノイズが入らない場所で、心静かに物思うのもいいですね。
かなり強引な誘致でしたが、連れ出してくれた仲間に感謝しています。


2003年10月22日(水)
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