アメリカのハリケーン型台風『カトリーナ』に対抗して、今、九州で暴れている日本の台風14号に勝手に名前を付けてみた。
『麗子』
お育ちが良さそうで、気位が高くて(全国の麗子さん、ごめんなさい)根性もありそうで、きっと、カトリーナの事なんぞも「(¬_¬) フンッ」なんて、見下してくれそうだ。
麗子とカトリーナの対比は難しいようだが、馬力的には麗子の方が上のようだ。
夕べ夜半から、麗子の色っぺー吐息がだんだん激しくなり、ぶほぶほと鼻息あらいこと、この上ない。 屋根裏の空気孔から容赦なく、吹き付けて来る。
ガタガタと窓の桟を揺らす。 階段を滑らかに滑り降りて、いつこちゃん(伊藤猫)のアクリル性猫ドアをばたんばたんと激しくゆらす。 家のガレージの軒先にぶら下がった【ゴミ掃除当番】を兼用した「ゴミの日ボード(緑色)」が、ガレージの壁にぶち当たりつつプリマドンナよろしくくるくる回転している様子が思い浮かぶ。
3:30am… 粘ったけれど、麗子に判定負けした。
起きて階下のトイレに行き、居間でのんべんだらり…。
いつこちゃんがご飯を欲しそうにすり寄ってくる。
この、いつこちゃん… 1週間ほど前、もの喰わぬ日が4,5日続いた。
猫缶はもちろんのこと、大好きな煮干しも甘エビも、おやつも、チーズも全部喉を通らない。食欲不振のようだった。 仕方なし、手で少しずつお口に運んであげたら、少しずつだが食べてはくれた。
そして、何の支障もなさげにみえるのに突然「みゃ〜みゃ〜」と、か細い声で泣き何かを訴えてくる。 しばらくすると、えづいているので、(ぁあ、これは吐く)のを感知し、古新聞を持ってはせ参じる。 うまいこと間に合うと、新聞の上に吐いてくれるのだが…人間があずかり知らぬところで吐いてたりすると、うっかり踏んで半泣きになる。
食欲はないし、食べても戻すの繰り返しで、人間の方が参りそうになった。 どんどん痩せていくし、ただでさえ細長いイツコちゃんの胴は上から見ると、お腹から腰にかけて、ケコンとへこんでいる。触ると骨ばかりがゴツゴツしている骸骨のようだ。 /(´o`)\オーまいがっ!
ネットで検索すると、猫にも夏ばてがあるそうな。
思えば、ゴールデンウィークには10日ほど留守にするし、お盆も4日ほど留守にして、イツコちゃんが苦手な実家の母が来たりしたし、その他にも家にバルサンたくのに車で連れ出されたりもした…、イツコちゃんにしたら相当ストレスフルだったのかもしれない。
(あまり、食欲不振が続くようだと医者に連れて行かねばならない。)
元来、イツコちゃんは食が細く、戻しやすい子だ。 食べ過ぎると、いとも簡単に戻すし、食べてから直後に暴れさすと、これまた逆流してくる。 ネットで検索を続けると猫の栄養剤があるらしい。 それを購入してみようか…。
とにかく、いつこちゃん大好きな猫草を買いに近隣のペットショップに走った。 猫草と、ペット用牛乳と、煮干しの頭を取ったのち鰹節状に削ったおやつ。 歯磨きチューブみたいなのに入ったペースト状の栄養ゲルは、値段が非常に高価だし、いつこちゃんがいやがって規定の回数をこなせないような気がして、見送り…。
家へ帰ってスグに、階上のどこかに潜んでいるイツコちゃんに階段の猫ドアから声をかける。
「いつこちゃん、猫草食べる〜ぅ?おやつもあるぇー。」
この『食べるぅ?』と言う言葉には敏感に反応して、爆睡していても起きて走ってくるから、我が娘ながら意地汚い。
「ぐるにゃーーーーん♪♪ぐるぐる!」ドタドタと階段を欠食児童のように駆け下りてくる。
猫草をバリバリ食べた後は、おさだまりのように戻す。 たぶん、毛玉がたまっていたのかもしれない。
そうして落ちついたところを見計らって、煮干しの削り節を少々あげてみた。 好き嫌いの多いイツコちゃんだが、これは喜んでぺろりと食べた。
次の日は、猫缶に削り節を混ぜてみた。 削り節だけ取りだしたいようだったが、猫缶ともども少し猫食いしながら食べてくれた。 そうして、その日あたりから厳しい猛暑が緩和されてきたように思う。 イツコちゃんの食欲も戻ってき、大嫌いな医者に行かずにすんだ。
寝る前・夜半目を覚ましたとき、朝起きたとき… 何度もなんども枕元のイツコちゃんの様子を確認する。 「このまま、死んじゃったらどうしよう。」
イツコちゃんの居ない人生は考えられないけれども、ペットの寿命が人間のそれとは違い、遙か短いのは確か。 とにかく今、元気でいてくれて良かった。
さて… 『麗子』の話しから『いつこちゃん』の食欲不振まで、大いに脱線してしまった。
麗子が近畿圏に入るのは明日7日らしい。 幸いに明日はゴミの日ではないので、ゴミの看板は早々に外して玄関内にしまった。
麗子の流す涙があまりに膨大だと、下水代わりの家の前と裏のどぶ川が氾濫すると思う。 以前、夏の豪雨のとき、家の車庫ギリギリにまで汚水がせり上がってきて、非常に焦った。
麗子の涙を両隣に押してやろうかな?と不埒な考えもよぎったりするが、どのみち排水溝はずっと繋がっているので無駄な努力だ。
万が一、床上浸水しても、家は1Fがガレージになっているので、さして強い問題ではない。
ただ、玄関から入ってすぐのお手洗いが浸かったら困っちゃうなぁ。
「おトイレが浸水しちゃったら、どうする?」と同居人に尋ねてみたら、「どのみち一緒なんだし、外でしたらええやん。」とあくまでも脳天気なやつだ。お前の蒐集している木材から浸かってしまえ。
少しだけ、歩くスピードを速めたらしい麗子。 あまり大泣きせずに早く通りすぎておくれ。
ついしん: 麗子のアジア名は「ナービー(NABI)」らしい。 20:20pm現在 麗子はとても静かで涙一滴さえ落とさない。 嵐の前の静けさ…か? 雨戸は全部閉めた。 屋根裏に続く扉も閉めた。 (*`д´)b よしっ!
ついしんその2: 昨日『チャーリーとチョコレート工場』を観た。 ひさしぶりのティム・バートン監督とジョニー・ディップの合作だ。 おとぎ話の夢のような世界。 あんな工場があったら、忍んでみたい。 ジョニー・ディップの子息達は映画を観て「お父さんって、本当にヘンだったね!!」と感想を述べたそうだが、事実まことにヘンだった。 ジョニー・ディップだとわからないくらい色白で歯の真っ白な変態が最初出てきたときは、目を疑ったね。 ネタばれになるといけないのでこれ以上述べないけれども、私的にはナイトメアやシザーハンズよりは少々…以下自主規制。(笑)
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