今朝、ベランダから見た茶畑は濃霧の中だった。
これだけの霧に覆われる日は、珍しい。
今日は休日出勤日で、早起きして良かった。
陽が照ると、霧も晴れて見えなくなっていただろう。
きっと霧の都・ロンドンもこんな感じかな。
数メートル先が、霧でけぶって見えない中を架空の恋人と歩くと素敵だろう。
ぼんやり、そんな事を考えながら電車に乗る。
そう言えば、文豪プーシキン著の「オネーギンの恋人」も、こんな霧の朝が始まりだった。
霧の朝… 桟橋で男の人達が決闘するの。 ピストルで互いを撃ち合うのよ。
逸らすつもりが、うっかり友人を撃って死なせてしまった男爵は、失意の旅にでる。
これだけ深い霧ならば、何もかも隠してくれそうなものだのに…。
これだけ深い霧だけど、いづれは陽の光が救ってくれるだろう。
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