朗読の試みは、予想以上に厳しいことがわかった。
しかも、京都弁!
京都弁のイントネーションがこんなに難しいとは!!
我々の世代の京都弁はもう、京都弁でないようなことを言われる。 舞子さんや芸子さんも、他府県出身者が多いと聞く。 どこへ行ったら、京都弁を教えてもらえるのかな。
さて、 おぼん(坊)さんが著者の本だから、仏教用語まで混じって、どえらい難解。 (i_i)泣きそう…ではなく、もう、泣いている。
ダメだしを食らうのはもちろんのこと、自分でもカミカミなので「ごめんなさい。」途中で、何度も一旦停止をしてとり直してもらう。
先週は、日曜日に行ったのだが、 紅葉のシーズンいちびってドライブをきめこむ暴走車の「ウォ〜〜〜〜〜ん」という重低音が入ったり…
はたまたヘリコプターの音が。(´ρ`)
「おかしい!密室のはずだのに…。」ミキサーの人は焦る。
「震災で傾いているのとちゃいます〜?」と私はこたえる。
日曜日は特に曇天で、雲が低かったから、音も反響しやすかったのかもしれない。。。
そんなこんなしているうちに、東京の歯医者のジィちゃま先生から電話が入る。
「あのな〜〜〜、こないだも注文したけど、○○という本探してほしネン。」
またか!あんた、その本、何冊買うたら気が済むのん?…という言葉は飲み込む。 ジィちゃま先生は、ネットを「万能のモノ」という認識があるようで、すぐにリサーチできるように考えているフシがある。
実際、書籍名と著者とがわかったら、特殊本以外は古書でひっかかることが多い。 だけど、ジィちゃま先生の記憶はあやしい。 wowowの録画にしても「ゆうべな〜、N○Kの衛生か、ウォウォ(wowowのこと)かのどっちかでやっててん。女の人が布裂かはんねん。フランス映画やったと思う。」
− それは、絹の叫び。
映画はまだよいとして、書籍は題名の一字一句を間違えても、ヒットしないことが多いから、意外と検索に労力を使う。
電話のついでだから… 私:「先生あのネー、大西良慶の本、今(私)朗読してますねん。最初の章、録音できたら送るわネ〜♪待っててネ。」と言うと、
先生:「あのぼんさんは〜、エロ坊主で有名やでぇ。(・∀・)ニヤ〜 ずーっとエエ人がおってん。」
そ、そうか。(´ι _`;) せやかて、あんたもエロ歯医者で有名やってんで。…という言葉も飲み込む。
歯医者のジィちゃま先生は、若い頃「来る患者、来る患者に手ェつけてはってん。」と、某氏の母は言う。
つづけて「あんまり、おいたがヒドイもんで、奥さん焼き餅やいて、いっつも見張りに来てはった。」
そうやろう、そうやろう。
ここの奥さん、南国地方出身だもので、血が濃いというか熱い。
私が、先生とお話ししているのを見ると途端に“いやぁ〜”な顔をする。 わかり易くて、正直な人だ。(笑)
勿論、私と先生とは何にもないから、長年通い続けていられたのであって、私が通い始めた頃は、すでに背中もまん丸だった。 それでも「先生も〜、がんばろうと思えば、がんばれるのやでぇ。」と、去勢をはるところも可愛い。
私自身は、おじぃちゃん孝行っていうか、半分ボランティア・半分人生勉強…というスタンスを保ってきた。
それでも、大奥がじきじきに“いやぁ〜な”顔をされるのを見るのはツライ…。
“いやぁ〜な”顔だけでなく、
奥「あんた(Helen)は、この人(ジィちゃま先生)が、どんなに冷たい人か知らないのよっ!(`^´) ブリブリ」と宣う。
私は「人は外で自分をつくっている分、反動として身内に冷たくなっても仕方ないのよ。患者さんに冷たくしていたら、奥様、おまんま食い上げよ。奥様が働かずして、良いべべ(服)来て、習い事して、遊び回っていられるのは誰のおかげですか?」と口の中で反論する。
そのうち、勝ち気なところもあるジィちゃま先生が挑発して、夫婦ゲンカが始まるから、ひやひやする。
今でも時々…
ジィちゃま先生は、私に電話をくれる。 おそらく、息子夫婦に多少の気兼ねはしてるんだろう。 あるいは、京都が恋しいか…。
私からの郵便物を、奥様は“いやぁ〜な”顔をして、受けとるんだろうけれども、まぁ、仕方ないか。
|