お料理をしているとき、時々思い出すのが、私に『オペラッタ』が憑依した、あのしもた屋風の串カツ屋での会話。
コースの中に串カツは勿論のこと『地鶏の鍋』もあったのですが、その鍋にいれる白菜の先っぽが4cmほど、「シャッキーン!」と切り落とされているのを見て、一人のうんちくたれ蔵が仰いました。
「お百姓さんはなー、自宅では、こんな風に野菜の先っぽを切ってから食べはるのやで。」
なぜか?
「野菜の先っぽって毒素が溜まっているのやって。」
私:「それは農薬のことですか?」
「違うよ。野菜の元来持っている“アク”みたいなの。お百姓さんは自分で育てているからわかっているのだな。」
('ε') フーン … ひとつ賢くなりました。
ニラやネギを切るとき…時々思い出してカットしてみますが、時々、忘れてしまいます。
…ていうか、キャベツの時はどうしたら良いんでしょう?
そんなことを思いだしながら、今日、鹿児島から送っていただいた黄金イモをふかしていると、Y子ちゃんのことが甦ってきました。
Y子ちゃんは高校生時分の同級生で、同じ部活でした。
その頃、Y子ちゃんの身体の弱かったお母さんはもう他界していなく、Y子ちゃんはお母さんの遺言とも言うべき「野菜など好き嫌いしないで食べなさい。」お約束を守っていました。 さらにすすんで枝豆の外皮(袋)まで食べながらY子ちゃんは「野菜は皮に栄養があるのや。こうやって丸ごと食べるとゴミも出ないし節約にもなる。」と言っていました。
真似して食べてみたが、芯がクチのなかに残ります。(;´Д⊂) Y子ちゃんはエライなぁ。
何年か後、部活の同窓会でY子ちゃんに出会ったが昔のままほっそりとした体型の彼女でした。
「Y子ちゃんは、相変わらず、スタイル良いねぇ!」感心して言うと、彼女はきゅうに胸を反らし…
「オンナは、太ったらお終いや!」とのたまうのです。けッ(・д・)
あいかわらず、考え方は飛躍しすぎだし…外見だけでは人間性ははかることはできませんよ…とは内心思ったが、ウマの耳に念仏と思い黙っておきました。
よくTVなどで『賢い節約主婦』等の特番が組まれています。
賢い節約主婦は…ネギの根っこ付きからまたネギを再生し、にんじんのヘタからにんじんの葉を再生し、 お茶がらで佃煮をつくり、大根の葉・大根のへたなどをみそ汁の具材などにしておかずの品数を増やし、なおかつ、生ゴミが出ないため必然、節約名人の異名を取ります。
しかし、お百姓さんの説を選択するとなると「さきっぽの毒素の溜まった部分」を切り落とさないとひどく身体に悪そうです。
ここで「節約したいが身体に悪い。」という逆説がなりたち、
健康>医療費>節約のジレンマスパイラルに陥ることになります。
漂白野菜などが出回っている昨今…“野菜で健康促進”は“サプリメントで健康促進”に取って代わられそうな気配です。
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