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HELEN&HEAVEN
Helen
MAIL

2002年04月01日(月)
昔好きだった人 <The person who loved once>

土曜日、いつも行く大型スーパーへ出かけた。

電化店や種々のテナント、(ユニ○ロなんぞもある。)が入ってる。

中央の通路で、ある人とすれ違った。

一瞬だけ、視線が絡む。

私の記憶に間違いなければ、昔好きだった彼だ。

疎遠になって久しい。

昔とは、ヘアスタイルも服の趣味も変わってるけれど、彼だと思う。

好きだったとは言え、コクハクしたこともつきあったことも無い。

ただ、ほんのりと想いを寄せていた、互いに、ウマがあっていた関係。

私がフリーターをしてた頃、彼は同じ派遣会社の社員でした。

彼の結婚披露宴にも出席しました。奥様の顔かたちは忘れてしまったけれど、いっしょにいらっしゃった女性はきっとそうでしょう。



京都は、ほんとうに狭いなぁ。

食材を買った同じレジに彼も来る。

互いに連れが居ますもので、会話はありません。

手持ちぶさたに、ただ、たこ焼き粉の説明書きを眺めていた。

直近のたこ焼き大会は、粉と水の配分を間違ってしまい、少し失敗作であった。

「この1袋にタコ100gって書いてあるよ。」と、同居人に話しかけてみる。

「今日買った茹で蛸のグラム数は、300gだねぇ。多すぎるんかなぁ。」との、返答。

なんとも、しまりの無い会話だね、こんなのは昔好きだった人に聞かれたくはないな。

懐かしさも薄れてきて、だんだん気恥ずかしくなってきた。

そんな時に限って、同居人が食材を詰めたビニール袋を閉じるためのセロテープをからめて、

「んも〜ぅ。゛(`ヘ´#) 」と、一人テンパチャーをあげている。

「相変わらず、鈍くさいんだな!恥ずかしいから、早くしてよ!」 心の中で文句を言う。

投げ入れるように食材を詰め込み、そそくさとその場を後にする…。

「もしかして、ガレージでふたたびあえるかも。」 下心は空しく我々の車は帰路へ。

彼が近隣に住んでいるとなると、また会えるかもしれない−そんな望みを運命に託すのもまた、楽し。


完結しない恋情はあとあとまで尾をひいて、ひょんなことで再燃したりするのかな。

自分のなかで決着はなるべくつけた方がよろしいんでしょうけど、

「まだ好きなのか?好きなのは幻影か?昔の彼と今の彼は、どう違うのか?」

ぐずぐず思い巡らす時間も捨てがたい…。