土曜日、いつも行く大型スーパーへ出かけた。
電化店や種々のテナント、(ユニ○ロなんぞもある。)が入ってる。
中央の通路で、ある人とすれ違った。
一瞬だけ、視線が絡む。
私の記憶に間違いなければ、昔好きだった彼だ。
疎遠になって久しい。
昔とは、ヘアスタイルも服の趣味も変わってるけれど、彼だと思う。
好きだったとは言え、コクハクしたこともつきあったことも無い。
ただ、ほんのりと想いを寄せていた、互いに、ウマがあっていた関係。
私がフリーターをしてた頃、彼は同じ派遣会社の社員でした。
彼の結婚披露宴にも出席しました。奥様の顔かたちは忘れてしまったけれど、いっしょにいらっしゃった女性はきっとそうでしょう。
京都は、ほんとうに狭いなぁ。
食材を買った同じレジに彼も来る。
互いに連れが居ますもので、会話はありません。
手持ちぶさたに、ただ、たこ焼き粉の説明書きを眺めていた。
直近のたこ焼き大会は、粉と水の配分を間違ってしまい、少し失敗作であった。
「この1袋にタコ100gって書いてあるよ。」と、同居人に話しかけてみる。
「今日買った茹で蛸のグラム数は、300gだねぇ。多すぎるんかなぁ。」との、返答。
なんとも、しまりの無い会話だね、こんなのは昔好きだった人に聞かれたくはないな。
懐かしさも薄れてきて、だんだん気恥ずかしくなってきた。
そんな時に限って、同居人が食材を詰めたビニール袋を閉じるためのセロテープをからめて、
「んも〜ぅ。゛(`ヘ´#) 」と、一人テンパチャーをあげている。
「相変わらず、鈍くさいんだな!恥ずかしいから、早くしてよ!」 心の中で文句を言う。
投げ入れるように食材を詰め込み、そそくさとその場を後にする…。
「もしかして、ガレージでふたたびあえるかも。」 下心は空しく我々の車は帰路へ。
彼が近隣に住んでいるとなると、また会えるかもしれない−そんな望みを運命に託すのもまた、楽し。
完結しない恋情はあとあとまで尾をひいて、ひょんなことで再燃したりするのかな。
自分のなかで決着はなるべくつけた方がよろしいんでしょうけど、
「まだ好きなのか?好きなのは幻影か?昔の彼と今の彼は、どう違うのか?」
ぐずぐず思い巡らす時間も捨てがたい…。
|