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2006年02月06日(月) ■ |
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「責任をとりたくない」男たち |
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「週刊SPA!2006.2/7号」(扶桑社)の特集記事「『責任取りたくねー』男たちの群像」より。
【精神科医の香山リカ氏は、このように語る。 「先頃、私が『貧乏クジ世代』として紹介したのは’70年代生まれ、つまり現在27〜36歳の人々なのですが、彼らはバブル景気のお祭り騒ぎぶりを見聞きはしているけれど、恩恵はこうむっていない。もう少し早く生まれていれば、オイシイ思いができていたはずなのに……と恨みに似た気持ちを抱え、自らの不全感を生まれた時代のせいにしているケースが少なくないんです」 今回、「責任とりたくねー」男として登場した人たちは、24〜33歳。貧乏クジ世代とほぼシンクロしている。程度の差こそあれ、責任を回避したがる人は、特にこの世代に増えているようだと香山氏は言う。 「クリニックとを訪れる患者さんと話していても感じることなんですが、現在の不遇を会社や親、社会、運の悪さなどのせいにする割に、元凶に対して怒り、何かアクションを起こすかというとそうでもない。”あいつのせいだ”と責任転嫁を見つけたところでおしまい。自分自身の責任において現状を打破しようと闘うわけでもなく、ずっと不全感をくすぶらせている。『今の仕事に不満があり、転職したいけど、webの管理人として毎日掲示板をチェックしなければいけないから、そんなヒマがない』といった、本人にしか通らないような理屈を挙げ、行動に移さない人は決して少なくありません」 「もう少し頑張れば?」と、ついお節介を言いたくなるほどだと香山氏は苦笑する。
(中略)
もしも、自分が「責任とりたくねー」男に該当するかもしれないとしたら、どうすれば改善できるのか。 「心を入れ替えるのはいいけれど、いきなり大改革を目指すのは精神的な負担が大きく、危険です。毎年、今ぐらいの時期になると、精神的に調子を崩す人が急増します。それというのも、年賀状で知人の幸せそうな暮らしを目にすることで焦りが生まれ、空回りしがちになるんです」 まずは、できる範囲の”責任”を果たすのが最初の一歩だそう。 「滞納していた税金を払うとか、選挙があれば投票に出かけるといったことを通じて、『責任を果たすって、気持ちいい』と感じることが大事なんだと思いますよ」】
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この「貧乏クジ世代」にジャストミートしている僕としては、まさに他人事とは思えないような記事でした。ちなみに、この記事で紹介されている、「責任をとりたくない人の頻出フレーズ&語尾一覧」には、【「多分」「〜らしいですよ」「〜と思います」「ないことはない」「とか」「〜だったはず」「あなたの好きにしていいよ」】という言い回しが紹介されています。ああ、なおさら他人事じゃないなこれは。 僕自身は、バブルのあのうわついた雰囲気というのにそんなに「実感」はないですし、「乗り遅れて悔しい」なんていう気持ちは全然ないと思っていたのですが、ひょっとしたら、潜在意識にはそういう「損したな…」というのがあるのかもしれませんね。 それにしても、「責任転嫁したがる割には、その『責任転嫁する相手』さえ見つけてしまえば、それで自分を納得させてしまう」なんてバカバカしいとは思うけど、確かに僕も「僕は自分の仕事をやるだけだから」なんて考えがちなところがあって、身につまされる面もあるんですよね。結局は「『マイペース』の大義名分を振りかざして、根本的な解決をしようとしていない」わけだから。「本人にしか通らないような理由」で、行動に移すのを避けているというのも、まるで自分が責められているようですし。 ただし、この文章のなかで、香山さんは、【責任転嫁というのは、一概に悪いことばかりではなくて、「頑張ったときに『自分以外の何か』のせいにするのは、いわば生活の知恵です。すべてを自分のせいにすると精神的につらすぎますから。うつ病になりやすいのもこのタイプですからね。】とも仰っています。何でも「自分のせい」だと考えてしまうというのも、それはそれで、精神的には良くないみたいなのです。まあ、それはあくまでも「頑張ったときに」というのが大前提で、頑張る前から「自分以外の何か」のせいにするのは、単なる「責任逃れ」でしかないんですけどね。 しかし、「年賀状」ってけっこう怖いですね。ありきたりの時候の挨拶のように見えるけど、その幸せそうな家族写真が、僕のような「責任をとりなくねー男」には、けっこうダメージを与えているのだよなあ。 とりあえず、「選挙なんて、投票してもしなくても結果は一緒」とか「年金なんて、将来もらえるかわかんないんだから払わない」とか言う前に、そういう「簡単に果たせる責任」から果たしていくというのは、確かに効果的なような気がします。 しかし、そこから始めるとなると、いつになったら「責任がとれる男」になれることやら……
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