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2005年12月27日(火)
村上里佳子を嘲笑うな。

日刊スポーツの記事「記者が振り返る05年下半期芸能界10大ニュース」より。

(記者たちの座談会の一部です。Aさんは芸能デスク(45歳)、Cさんは芸能記者歴4年の女性記者(33歳))

【A:暮れになって離婚発表が続いたね。吹越満と広田レオナ、渡部篤郎と村上里佳子、吉岡秀隆と内田有紀。ゴタゴタのまま越年したくない心理だろう。

C:里佳子といえば有名なのが2003年正月の芸能人ハワイ旅行取材。子供の顔なんか誰も撮ってないのに、ホノルル空港で「撮るな」「どきなさい!」と怒鳴りちらして大暴れ。その場にいた記者たちは「女性のあんな怖い顔初めて見た」って今も心の傷になってるらしい(苦笑)。渡部の苦労がしのばれる。】

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 ちなみに、このランキングの1位は「渡辺謙、南果歩電撃結婚」、2位が「安達祐美できちゃった婚」、3位が「本田美奈子.さん逝去」だそうです。
 ここで紹介されている、村上里佳子さんの恐怖エピソードなのですが、まあ、現場にいた記者側からすれば、「誰もお前のところの子供になんか興味ねえよ!」という感じで、村上さんの自意識過剰っぷりに閉口したのかもしれません。でも、芸能記者ではない僕としては、このエピソードで「渡部の苦労がしのばれる」とか言ってしまうこの態度は、なんだかすごくイヤな感じでした。取材する側の立場からすれば「子供を撮らないのなんて、取材者の常識」なのでしょうけれど、実際にカメラを向けられて何重にもフラッシュをたかれる側からすれば、そのすべてのカメラのファインダーにうつっているものが何かなんて、絶対にわからないはずです。
 そして、わからなければ、「もし自分の子供の写真が公開されて、犯罪にでも巻き込まれたら…」というような「過剰反応」に村上さんがなってしまったのも、致し方ないのではないかなあ、と思います。「過剰反応にも程がある」のだとしても、取材者として、もう少し取材される側の気持ちに配慮できないものなのでしょうか。
 そりゃあ、芸能人ですから、取材されるのも仕事のうちなのでしょうけど、万が一子供に何かあったら…と心配する親の気持ちなんて考えもしないで、「あんな怖い顔の女の人は、見たことない」とかネタにしてしまう芸能記者というのは、いったい何様なんだろう?と僕は感じるのです。
 犯罪被害者に対する報道などにも、こういう「取材してやっている」というような傲慢さが反映されているのではないかなあ、とか、つい考えてしまうのですよ。確かに、村上さんは気性の激しい人だとは言われていますが、そんな「見たことがないほど怖い顔」にさせてしまったのは、いったい誰のせいなのでしょうか?
 いや、もちろん記者というのは大変なんだろうけど、こんな傲慢な記者たちが同情すべきなのは、渡部さんよりも、自分たち自身に対してだと思いますよ。「ペンは剣より強い」と信じているのなら、どうしてそんな「凶器」を面白半分で振り回して平気な顔をしていられるんだろう。