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2005年09月23日(金)
キャラクターとして周囲に認めさせてしまえば”勝ち”

「週刊SPA!」(扶桑社)2005年9月13日号の記事『超保存版[ザ・時給]本当にオイシイ仕事は何だ?白書』より。

(経済学者・森永卓郎さんのコメントの一部です。)

【そこそこ働いて、確実に給料はもらい続けるには、それなりの気遣いやテクニックが必要だというのだ。
森永:「早く帰宅しても、有休を消化しても、誰にも迷惑をかけないのは鉄則。就業時間内はマジメに働いたうえで定時に帰るのはもちろん、社内の業務の流れをよく観察し、エアポケットのようにヒマになる時期を見つけて、効率よく休むということが重要」
 また、”いざというときに必ず役に立つ人”として周囲に認知させるのもテだとか。
森永:「私のかつての同僚に、まさにそのタイプがいたんです。定時になるとさっさと帰るし、しょっちゅう有給を取る。でも、何かトラブルが起きたときにSOS連絡を入れると、真夜中だろうが遠方にいようが駆けつけてきた(笑)。恐らく、彼の労働時間は僕の3分の2ぐらい。でも腹は立たなかったし、社内での評価も高かったですよ。要は、やり方は人それぞれでしょうが、サービス残業はしないといった仕事スタイルを、一種のキャラクターとして周囲に認めさせてしまえば”勝ち”なんですよ」】

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 こういうのって、言われてみれば、思い当たることというのは、身の回りにたくさんあるんですよね。僕は小心者なので、自分の仕事が比較的早く終わってしまっても(とはいえ、当然終業時刻は大幅に超過しているのですが)、なんとなく周りをみてしまってなかなか帰れないのですけど。
 でも、実際にそういう「ただ漫然と遅くまで残っている」という仕事のスタイルって、あんまり良いものではないなあ、というのはよくわかります。ちゃんとやるべきことを時間内にキッチリ済ませて帰る人に対しては、上司や周囲の人からは「メリハリがつけられて要領がいい、デキル人」というふうに評価が上がることはあっても、「早く帰ってしまうから」という理由で、評価が下がることはないんですよね。
 そりゃあ、同僚からすれば「アイツはいつも早く帰りやがって」みたいな嫉妬を受けることだってあるでしょうけど、嫉妬している側は、「ただ残っているだけ」とか「日中の仕事の密度が薄い」だけで、「遅くまで残っている」ということで、自分の優位を保とうとしていることも多いような気がします。
 休みにしたって、「誰が何日休んだか」なんて、周りの人はいちいち気にしていないものなんですよね。「今月は休みなく働いた」なんていって自分のことを評価しているのは自分だけ、なんていうことは、非常に多い。でも、「堂々と休めるほどの自信」って、なかなか持てないのも現実。
 それに、「誰にも迷惑をかけずに休む」っていうのは、業種によってはものすごく難しいことなのです。必ず誰かがいなければならないところ、というのはあるので。まあ、そんな仕事を選んでしまったのが運のつき、なんですけどねえ。
 仕事とは直接関係ないのですが、僕の友人に「飲み会嫌いな男」がいます。彼は酒の席と酔っ払いが苦手で、仕事のあとの「飲み会」というのは、ことごとくパスしていました。でも、ずっとそうしているうちに、最初は「付き合いが悪い!」なんて言っていた人たちが「あいつはああいうヤツだから、それはそれでしょうがないな」と思うようになっていったのです。逆に、ほどほどに付き合っている僕が「今日は疲れているから…」と言うと、「付き合い悪くなったな、お前」などと言われたりするんですよね。
 そこに至るまでの道は厳しくても、確かに、【一種のキャラクターとして周囲に認めさせてしまえば”勝ち”】っていうのって、あるんだよなあ……