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2005年05月14日(土) ■ |
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「口下手な営業マン」の生きる道 |
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「渋谷ではたらく社長の告白」(藤田晋著・アメーバブックス)より。
(サイバーエージェントの藤田社長が、学生時代に働いていた会社の専務に教えてもらった「営業の秘訣」)
【「営業は自然体が一番だ。おれは口がうまいわけじゃないだろう?」 「はい」 「おれは営業時代『渡辺くんは口下手だから信頼できる』と言われて受注をもらったんだ。うまく話そうと思うな。自分の言葉でしっかり考えていることを伝えろ。自然体でいろ。それが自分と商品に対する自信の裏返しなんだ」 この言葉にはっとさせられました。同じく口が達者なわけではない私は、営業活動において、仕事の交渉において、自分が救われたような気がしました。】
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藤田社長が、本当に「口が達者なわけではなかった」かどうかは別として(というか、この本を読んでいると、藤田社長には人を惹きつける天性の魅力がありそうな感じがするのですけど)。 僕もやはり、営業というのは口が達者でないとやっていけないようなイメージを持っていますし、少なくとも、口下手じゃだめだろう、なんて思うのですが、実際に自分が誰かと接するときに「あまりに口がうまい人」には、かえって警戒してしまう面もあるというのはよくわかります。 日本の社会では、「巧言令色少なし仁」という言葉は、まだ連綿と受け継がれているようですし。 でも、「自分の言葉で伝える」「自然体でいる」というのは、実はものすごく難しいことですよね。「自然体」という言葉はしばしば使われるのですが、じゃあ、どういうのが「自然体」なの?と考えると、言葉にするのはなかなか大変です。むしろ、もともと魅力的な人は、何をやっても「自然体」ということで許されてしまうのではないか、という気もするのです。 ただ、自分の特徴を理解して、それに応じたやり方を考えるというのは、対人関係において、ものすごく大事なことなのですよね。そして、「短所を直すこと」にばかりこだわるよりは、「短所を長所にする発想の転換を行って、それを利用すること」のほうが、より有効な方法であるように思えるのです。 中途半端に話術を磨くよりも、口下手なりの誠実さを売り物にするほうが、より有効な場合もあるんですよね。
でも、こういうのって、やっぱり「才能」なのかなあ、とも思うんですけどね。どんなにうまくいかなくても他人にぶつかっていくというのは、実際にはなかなかできないんですよねえ。
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