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2005年04月23日(土)
「社長」を何人知っていますか?

毎日新聞の記事より。

【東京商工会議所が4月に入社した新入社員を対象にした意識調査で、堀江貴文ライブドア社長が「理想の社長」のトップになった。「行動力」「独創性・先見性」を理由に挙げる人が多かった。
 調査は同会議所の新入社員研修に参加した中堅・中小企業345社の835人を対象に4月4〜8日に実施した。
 理想の社長は記名式で聞いた。回答が多くの名前に分散した中で、堀江社長が36人で最も多く、2位は星野仙一・前阪神監督(昨年1位)の32人、3位はタレントの北野武さん(同2位)の29人。以下、米大リーグのイチロー選手、坂本龍馬と続いた。】

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 この結果を鵜呑みにするならば、堀江社長が新入社員にとっての「理想の社長」のわけですね。確かに、行動力と独創性があるし、年齢的にも30代前半の堀江さんは、新入社員たちには身近に感じられる存在ではあるでしょう。とくに、対象が中堅・中小企業ということですから、堀江さんのような社長のもとで、一旗挙げてやろう、なんて意気込んでいる社員も少なくないのかもしれません。
 でも、その一方で、835人中の36人というのは、そんなに飛びぬけた存在ではないみたいですけど。
 ところで、このアンケートに関して、僕はちょっと疑問を感じるのですが、ここに名前が挙がっている人のなかで、本物の「社長」というのは、堀江さんだけなんですよね。星野さんや北野さんは、野球や映画の「監督」であり、組織のリーダーではあるのですが、普通、彼らのことを「社長」とは呼びません。そして、アンケートに答えた人の中には、「会社の社長の中で、理想の社長は?」という質問と受け止めて、結局、堀江さん以外の「社長」を思いつかず、とりあえず堀江さんの名前を挙げた人もいたのではないかと思うのです。
 「社長」というのは、偉い人の代名詞みたいなものですが、かなり経済に詳しい人でないと、自分の会社以外の「社長」の名前がすぐに大勢頭に浮かんでくる人は少ないのではないでしょうか。僕も、ビル・ゲイツとかカルロス・ゴーンとか、任天堂の山内さんなんて名前を思い浮かべた直後に、「あの人は『会長』だったかなあ…」と悩んでしまいますし。あっ、楽天の三木谷さんは社長だったな。
 あとは、「マネーの虎」に出てきた社長たちくらいかな…

 そう考えると、堀江「社長」は、社長まで込みでひとつの固有名詞みたいになっています。堀江さんの名前のほうはあまり思い出せないくらいに、日本で最もメジャーな「社長」ではなのかもしれません。とくに、若者たちにとっては。

 まあ、実際はよっぽど自分に自信と能力がないと、堀江さんの下で働くのは大変そうなのですけど。
 とにかくいろんなことを「想定」していないといけないみたいだし。