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2005年01月07日(金)
「日本で一番ウザい男」と、その長年の「相方」

日刊スポーツの記事より。

【昨年12月下旬から都内の病院に緊急入院していた人気お笑いコンビ「カンニング」の中島忠幸(33)が急性リンパ球性白血病であることが6日、分かった。この日、都内の所属事務所で会見を行った相方の竹山隆範(33)は「良性で100%完治するものと聞いています。必ず2人でまた舞台に立ちます」と語った。治療に専念し、半年から1年での復帰を目指すという。
 「良性と聞いて、本人も僕もホッとしています」。“ぶちキレ”芸風で人気の竹山だが、この日は終始淡々とした口調で、相方を気遣った。
 所属事務所によると、中島が体調を崩したのは12月上旬。検査入院を繰り返し、結果が判明した12月下旬に都内の病院に入院した。顔色が悪く、むくんだ状態だったという。竹山は「『調子が悪いんだよ』と話していたが、忙しく眠る時間もない状態。だから、疲れかなと思っていた」という。
 竹山は中島を3回ほど見舞った。マネジャーから病名を聞き、最初は驚いたという。「先生から『見つかったのが早いし、100%完治する』と聞いた。初めはどうなるかと思ったが、治ると分かり『治るなら治そうや』と話し合いました」。

 93年にコンビを結成。昨年、日本テレビ「エンタの神様」などで注目され、これからという時期だった。竹山は「マイナスに考えてもしょうがない。昨年12月下旬から都内の病院に緊急入院していた人気お笑いコンビ「カンニング」の中島忠幸(33)が急性リンパ球性白血病であることが6日、分かった。この日、都内の所属事務所で会見を行った相方の竹山隆範(33)は「良性で100%完治するものと聞いています。必ず2人でまた舞台に立ちます」と語った。治療に専念し、半年から1年での復帰を目指すという。

 「良性と聞いて、本人も僕もホッとしています」。“ぶちキレ”芸風で人気の竹山だが、この日は終始淡々とした口調で、相方を気遣った。

 所属事務所によると、中島が体調を崩したのは12月上旬。検査入院を繰り返し、結果が判明した12月下旬に都内の病院に入院した。顔色が悪く、むくんだ状態だったという。竹山は「『調子が悪いんだよ』と話していたが、忙しく眠る時間もない状態。だから、疲れかなと思っていた」という。

 竹山は中島を3回ほど見舞った。マネジャーから病名を聞き、最初は驚いたという。「先生から『見つかったのが早いし、100%完治する』と聞いた。初めはどうなるかと思ったが、治ると分かり『治るなら治そうや』と話し合いました」。

 現在、中島は抗がん剤を投与する治療を受けている。その後、骨髄移植も予定しているが、回復は順調。前日5日に見舞った関係者によると、中島は「体調はここ数カ月で一番いい」と話していた。6日から食事も普通になり、中島は病院内の売店で納豆を買って食べたという。

 93年にコンビを結成。昨年、日本テレビ「エンタの神様」などで注目され、これからという時期だった。竹山は「マイナスに考えてもしょうがない。この12年間、いろいろなトラブルがいろいろあって、やめなきゃダメかな、という時もあった。慣れっこというのも変ですが、助かると分かった時、また、いけるだろうと2人とも思った」と語った。

 中島は半年から1年での復帰を目指して治療に専念する。それまで竹山は1人でタレント活動を行う。「暴走するのをいい感じで止めるのは相方しかない。完治して必ず戻ってきますので。お笑いブームが終わっちゃうかもしれませんが、ひっそりとやってますから」。関係者によると、竹山はギャラの一部を、中島の治療費に充ててほしいと話しているという。】

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 去年は「お笑いブーム」でしたから、年末から年始にかけて、さまざまな番組に芸人たちが登場していたのですが、そういえば、カンニングは「カンニング竹山」ずっとひとりで出演していて、僕は中島さんが体調不良だとは知らなかったものですから、「使えない相方と離れてソロ活動?売れはじめたらそんなものなのかな」とか思っていました。もともとお笑いの世界に詳しくはないとはいえ、申し訳ない気持ちになります。
 
 僕がはじめてカンニングを観たのは「エンタの神様」の番組中で、ちょうどその番組を観ていた友人が「何この人たち、気持ち悪い!」と言っていたのが、カンニングの竹山さんだったのです。
 カンニングといえば、「最近のウザい芸能人ランキング」で断トツトップを独走している竹山さんのほうは印象に残っていたのですが、中島さんのことは正直あまり記憶にありませんでした。

 昨日、竹山さんの記者会見を観ていて、僕はなんだかとても感動してしまったのです。良い大人なのに…と自分のことながら、情けなくも思うのですが。あの「ウザい男」竹山さんが、淡々とインタビューに答えていて、その姿が逆に、事態の深刻さをあらわしているような気がして。「簡単な病気ではない」と思いますし、そのことは彼らも理解しているのでしょう。でも、そういうときにこそ本音というのは出るものだし、あの会見での竹山さんには、相方への気遣いとファンを不安にさせないようにという気配りをすごく感じました。ああいう会見というのは、「お涙頂戴」にしようと思えば、いくらでもそうできたはすなのに。

 「カンニング」は、平成5年結成だそうなのですが、10年くらい全然売れなくて、このインタビュー中にもあるように、【この12年間、いろいろなトラブルがいろいろあって、やめなきゃダメかな、という時もあった】そうですし、実際に中島さんは料理人の修行もしていて、最近まで総菜屋さんの副店長として「兼業」していたそうです。収入的には、そちらのほうが「本業」の時代も長かったのだとか。やっと人気が出てきて、昨春結婚、秋には子どもが産まれたばかり。

 「カンニング」にとっては、ようやく巡ってきた春なのに、こんな不測の事態になって、無念な気持ちはあるでしょう。竹山さんの【「『調子が悪いんだよ』と話していたが、忙しく眠る時間もない状態。だから、疲れかなと思っていた」】という言葉からは、はじめて「売れっ子になる」という体験をして、その状況を自分でもよく把握できていなかったんだろうな、というのが伝わってきます。それこそ不遇な時代には、「死んでもいいから、一度は売れっ子になってみたい」と思ったこともあったのではないでしょうか。

 この病気の治療には時間が必要です。ブームもいつまで続くかはわかりません。彼らが復帰してきたときには、もう「お笑いブーム」は終わっているかもしれない。でも、【お笑いブームが終わっちゃうかもしれませんが、ひっそりとやってますから】という竹山さんの言葉は、きっと中島さんをものすごく勇気づけたのではないかなあ。
 ふたりは、小学校1年生のときからのつきあい、なのだそうですし。

 「相方」っていいなあ、ちょっと不謹慎だけど、そんなふうにも感じました。
 お笑いブームが終わって、マスコミも、ファンも忘れてしまうかもしれないけれど、家族と少なくともひとりの男だけは、絶対に待っていてくれる。

 まったく、こんなにしんみりさせるなんて、芸人としてはマイナスだよなあ、笑えなくなっちゃうよ。

 「あーあ、またウザいのが帰ってきやがった!」って、帰ってきたら言ってやるからな!