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2004年07月08日(木) ■ |
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「ペットボトルでビール」と「恐るべき缶詰」 |
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共同通信の記事より。
【アサヒビールは8日、光や二酸化炭素を通さない能力を高めたペットボトルを開発、年内にビールへ導入すると発表した。ペットボトル入りビールは韓国など海外で商品化の例はあるが、国内大手では初めて。持ち歩きなどの利便性で清涼飲料で主流となった容器の採用で、若い世代の消費を盛り上げたい考えだ。 ビールは酸化や日光で味が劣化しやすく、密封度の低い従来のペットボトルでは品質保持が難しかった。ボトル内面にガラスの主成分「酸化ケイ素」の膜を薄く張るなどして飲料用に比べ二酸化炭素の抜けにくさを約4倍、酸素の侵入を防ぐ性質を約20倍に高めた。 側面や底のラベルなどで日光も遮断。同社は、福島工場(福島県本宮町)に8億円をかけて製造ラインを設置する。 キリンビールも三菱重工業などとビール用を開発したが、商品化には「消費者のニーズがあるか調査している」という。】
参考リンク:缶詰(ウィキペディア)
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最近では、すっかり清涼飲料水の容器の主流となったといえるペットボトルなのですが、捨てるときの分別の煩わしさを考えなければ、確かに便利であることは間違いありません。 そのメリットといえば、蓋ができて持ち運びに便利であることとか、缶の「一度開けたら、飲み干してしまわないといけない」という制約から解放される、ということでしょう。家で飲んだ翌日に、もったいないなあ、と残りの缶ビールに口をつけたら、その「気の抜けたビール」という飲み物のあまりの不味さに驚愕した人間は、きっと僕だけではないと思いますし。 実は、僕はビールのペットボトルが無いということに関しては、今までとくに意識したことはありませんでした。「少しでも変性してしまうと劇的に不味くなってしまう飲み物」だし、「携帯に便利になって、車のドリンクホルダーにビール」とか、「常にビールを持ち歩く人」が増えたら物騒だから、法律で禁止されているのか、メーカーが「自主規制」しているのか、という感じで。 確かに、今でも大人数用のアルミの大きな缶のビールはあったんですけどね。「ビールのペットボトルが無い理由」というのが、技術的な原因が主であるとは、考えてもみなかったなあ。 そういえば、缶詰めというのは、フランスのナポレオン時代に軍隊の保存食として開発されたものだそうなのですが、考えてみると、あの缶詰の保存能力というのは、中身も研究されているとはいえ、ものすごいものですよね。スーパーなどで「品質保証期限」を確認するたびに「本当かな?」と思ってしまうくらいに。 それでも、「まだまだ大丈夫だから」と仕舞っていたら、いざ気がついたときにはいつの間にか期限切れ、というパターンを繰り返してしまいます。
上の記事を読んでみると、あらためて「缶詰のすごさ」を感じるのです。 もちろん、「開けなければ」という条件つきではありますが。 それと同時に、今まで「缶とあまり変わらない」「蓋を閉めておけば安心」というつもりで飲んでいたペットボトルの中の飲み物は、けっこう酷い環境に置かれていたのではないかな、と不安になってしまうのだけど。 ビールを入れるために【二酸化炭素の抜けにくさを約4倍、酸素の侵入を防ぐ性質を約20倍に高め】なければならなかったなんて!
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