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2004年05月11日(火) ■ |
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植草さんの解任と早稲田大学という職場 |
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読売新聞の記事より。
【早稲田大学は、経済評論家で早大大学院教授の植草一秀被告(43)を解任した。理事会が今月7日に決議した。
植草被告は女子高生のスカートの中を手鏡でのぞこうとしたとして、先月28日に東京都迷惑防止条例違反(迷惑行為)の罪で起訴されており、早大は「教育上の影響や社会的責任を考慮した」と説明している。】
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「あんな変態行為をはたらいたのだから、解任は当然」というのが、世間の大部分の見方なのでしょうね。僕も正直なところ、本人がいくら「天地神明に誓って無実だ」と主張していたところで、状況証拠が揃ってもいるし、既往歴もあるんだから、往生際が悪いなあ…とか思うんですけどね。 ただ、その一方で、この早稲田大学の対応については、「ちょっと冷たいのでは?」とも感じるのです。 植草さんは早稲田大学の教授として勤務されていたわけで、世間から「早稲田はそんな犯罪者が教授なのか?」と後ろ指をさされるのは、天下の名門大学にとって、不愉快極まりないことだということは想像できます。 しかしながら、彼自身は今のところ容疑を否認しているわけですし、今の時点で解任しなくても、裁判の結果が出るまで待ってあげてもいいんじゃないかなあ、と思いませんか?オウム裁判みたいに長引く裁判ではないでしょうし。 世間の人々が、植草さんに対して「変態!」という罵声を浴びせるのには、仕方がない面もあると思うのです。でも、せめて一緒に仕事をしてきた「身内」くらいはねえ。僕が彼の立場だった。ら、すごく切ないと思うんだけどなあ。万が一、「痴漢冤罪」だったらどうするんだろう?とか。 (残念ながら、尾行していた捜査員に現行犯逮捕されたらしいので、その可能性は低そうですが、それでも可能性はゼロではない。) 三菱自動車のように「閉鎖的な会社が庇い合って顧客を欺く」というのは、日本社会の大きな問題ではあるのですが、この植草さんの場合は、少し待ってあげても危険があるわけではないですし。
いくら「世間の非難から逃れるため」とはいえ、早稲田大学は、もうちょっと寛容な態度をとってもいいのではないかと思うのです。判決が出るまでは、罪が確定したわけではないのだから。罪が確定する、もしくは本人が罪を認めるまでは、処分を待ってもいいのではないでしょうか。 「身内を庇いすぎる」のはみっともないけれども、ちょっと見捨てるのが早すぎるのではないかなあ、なんて。 僕も大学勤めをしたことがあるので、そういう世間の非難に対して、身内をアッサリ切り捨ててしまうような体質には、それはそれで不安も感じてしまうんですよね… そういうのが僕の「甘さ」なんだろうな、とはわかってはいるんだけど。
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