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2004年01月09日(金)
「はとバス」成人式に素直に感動できますか?

共同通信の記事より。

【仕事のため故郷の成人式に出席できない地方出身のバスガイドらを対象に「はとバス」は9日、東京都大田区の本社で一足早く成人式を開いた。
 式には、北海道から鹿児島県までの16都道県出身の新成人23人が、いつもの制服ではなく色とりどりの晴れ着姿で出席。華やかな雰囲気の中、記念撮影やくす玉割りをした後、明治神宮へ参拝に出掛けた。
 全員が入社2年目。新人時代は皇居や東京タワーを巡る都内の半日観光でさえ苦労したが、今は鎌倉や房総半島まで担当エリアも広がった。
 青森県深浦町出身の藤田妙子さん(20)は「着物姿の写真を感謝の気持ちを込めて、いなかの両親に送りたい」と笑顔。熊本県鏡町出身の岩崎真里奈さん(20)は「まだ勉強不足ですが、一人前のガイド目指して頑張ります」と話していた。】

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 うーん、まあ「いい話」ではあるんでしょうけど、僕はこれを読んで、「わざわざみんな集めて晴れ着を着てもらって成人式もどきをやるくらいなら、成人式の日に休ませてあげたらどうなんだろう?と思いました。
 もちろん、成人の日(最近では式典が行われる日は自治体によって違うようですが)は、連休にもなりますし、かきいれどきですから、休ませるわけにはいかないという事情もあるんでしょうけど。
 でも、彼女たちがみんな地元の成人式に行ったら、もうやっていけないくらいしか、はとバスのスタッフは少ないのかな…最近では、どこも人手に余裕ないですしね。

 僕は成人式には行かなかったのですが、成人式の楽しみっていうのは、女性にとっては「晴れ着を着る楽しみ」もあるでしょうが、「昔からの知り合いに会える楽しみ」というのもあると思うのです。そういう意味では、この半分宣伝のような成人式は、嬉しさも半分、といったところではないでしょうか?
 今の日本だったら、よほどの田舎や離島でもないかぎり、1泊2日あれば帰ることは可能だと思われますし。
 まあ、こういう「本当は帰れるんだけど帰らないでがんばる」みたいなことが美徳とされるのは今に始まったことではないんですけどね。
 「母の死に目に会わないで舞台を務めた芸能人」とか、「妻の手術の日にチームのために投げたエース」とか。

 僕は、普通に休暇を与えて成人式に行かせたり、公演を休んで病床についていたって良いと思うのだけど。
 そういう「本当はやればできること」をしないで我慢するのをかえって美談にしてしまうのは、何か違うような気がしてなりません。

 本当は、このガイドさんたちの多くは、正月に地元で成人式に出てたりするんじゃないかなあ。
 まあ、晴れ着姿は何度見てもいいものではありますが。