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2003年11月15日(土)
「別れる2人」と、その間に立たされた男

「パチンコ必勝ガイド・2003.12・6号」のゲッツ板谷さんのコラム「タブー」より。

【後悔し始めたのは、翌週からだった。
(大好きな2人が別れるのを止めるのは、そんなもん親友として当然のことじゃねえかっ、クソッタレ!!)

 初めは頑なにそう思い、タツヤに対して腹が立って仕方なかった。が、冷静に考えてみると、いくら第三者に説得されて無理矢理元の莢に戻されたところで、その後、生活をしていくのは2人同士なのだ。その2人だけで過ごす時間が大半を占めるのである。

 ちなみに、恋人同士や夫婦、その生活で大きな比重を持つのは「生理」である。そして、その生理的な面においては、たとえ身内といえどコントロール出来るものではないし、ましてや理詰めで問いただしてみたところで、生理の前では泥舟のようなものなのだ。

 タツヤに自分の願望や価値観を押しつけ、奴との電話を叩き切ったオレ。それから17年後の現在に至るまで、オレはタツヤとは1度も会ってない。そう、オレは一生一緒にバカ笑いが出来る貴重な友だち、それを失ってしまったのだ……。】

〜〜〜〜〜〜〜

 この後、もうひとつ「友だち夫婦のケンカを仲裁して一度は元に戻すことができたものの、結局、その後2人はお互いにボロボロになって別れてしまった」というエピソードが続きます。

 多くの場合、恋愛相談というのは、男か女か(まあ、同性どうし、という場合もあるでしょうが)、どちらか一方寄りの立場で受けることが多いですよね。
 でも、男女ともに自分の知り合いで、客観的にみるとどちらも悪くない、という場合も存在するわけです。
 そんな場合に、「別れようと思う」と相談されたとき、どうすればいいのでしょうか?
 たぶん、多くの人は「もう少し頑張ってみたら」というように答えると思うんですよ。内心「もうダメかな…」と感じていても、友人としては「別れたほうがいいよ」とは言い辛い。

 板谷さんが書かれているようなことは、身近なところにも数多くあるんだろうなあ、という気がします。友だちに「自分の願望や価値観を押しつけ」てしまうようなこと。
 「お前はそんな奴じゃないはずだ」とか「お前たちは、そんな簡単に別れられるのかよ!」とか。
 自分がもし、言われる側に立っていたら、「そんなこと、お前に言われる筋合いはない!」って言い返してしまいたくなりますよね。
 とくに、男女関係なんていうのは「生理」なわけで、「どうしても一緒にいるのが耐えられない」という状況に、「そんなことで別れるのか」なんて説得されても困ってしまいます。
 でも、自分にできないからこそ、友達にそれを求めてしまう気持ちも、わかるような気もします。

 結局、板谷さんは大事な友達をも失ってしまうわけなのですが、さて、こういう場合、彼はどういうふうに接していれば良かったのでしょうか?
 「2人の間のことだから、好きにすれば」と傍観者の立場を貫けば、友達はキープできたのかもしれませんけど。
 しかし、そんなクールな「友達」というのも、なんとなく寂しい。
 実際は、「相談にのっているうちに」相手の女の子と自分がくっついちゃって、友情ぶち壊し、なんてケースもありますしね。