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2003年11月04日(火) ■ |
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さすらいのレトロゲームたち |
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共同通信の記事より。
【著作権の保護団体、コンピュータソフトウェア著作権協会(東京)が、今は生産されていない任天堂のテレビゲーム機「ファミリーコンピュータ」(通称ファミコン)のゲームソフトの著作権者を捜している。 ファミコン発売から20周年になるのを記念したテレビゲームの展覧会「レベルX」が12月上旬から東京都目黒区で開かれ、かつて人気を呼んだソフトで遊べるイベントを行うのに著作権者の許可が必要だからだ。 同協会によると、ファミコンソフトの制作会社には新たなゲーム機の登場で倒産するなどして連絡が取れないケースが多いという。8月からソフト計約180本の著作権者を捜しているが、分かったのは約50本しかない。 展覧会では発売されたすべてのファミコンソフトを展示するほか、約40台のファミコンで遊べるコーナーも設置する。協会はホームページ上に著作権者不明のソフト名を載せ、関係者からの連絡を待っている。】
参考リンク:社団法人コンピューターソフトウェア著作権協会(ACCS)のリリース【続報】「ファミリーコンピュータ」用ゲームソフトの著作権者を探しています
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このたび、生誕20周年を迎えた(と同時に、生産中止が発表された)ファミコンですが、その初期は、本当にゴールドラッシュの時代でした。ハードは店頭に並ぶとすぐに売り切れ「どんなゲームでも売れる」時代だったのです。 そのころ粗製濫造されたゲームの数を考えると、逆に、「130本しか著作権者がわからない」というところまで、今までよく探し当てたなあ、と頭が下がる思いです。 ひとつは、当時からファミコンソフトの製造にはかなり多額の資金が必要で、大企業(映画会社や出版社などが多かった)が、一山あててやろうと参入して失敗した例が多かったため、現在ゲームは作っていなくても著作権者は探し当てられる、ということなのかもしれませんが。 ほんとうにあのころは、「ファミコンは儲かる」と思い込んで、一敗地にまみれた大企業が多かったような気がします。そういった「ゲームのことを知らないメーカー」たちは、ゲームソフトの需要が頭打ちになり、供給過多になるに従って、どんどん姿を消していきました。 それを考えたら、現在もゲームを作り続けているのは、かなりの競争を勝ち抜いて、良質なゲームを作り続けてきた(あるいは、販売戦略に長けた)メーカーだということになりますね。
上記リンクの「著作権者捜索中」のゲームのリストには、「やっぱりなあ…」と思わず納得のものから、「これ、結構好きだったんだけどなあ…」というものまで沢山のゲームが並んでいます。 「怒」とか「カラテカ」「サーカスチャーリー」なんて、けっこう遊んだものです(まあ、この辺は、評価が分かれそうですが)。「メタルマックス」や「神宮寺シリーズ」まで入っているではありませんか(もっとも、最後の2本については、データイースト社が破産直後ということも影響しているのかもしれません)。
それにしても、昔のテレビゲームというやつは、どうしてこんなに懐かしく感じられ、面白かったような気がするものなんでしょうか? グラフィックもサウンドも動きの滑らかさも、今のハードのほうが絶対に上なのに。 それは、僕たちが「ゲームって、こんなこともできるんだ!」という驚きを感じながら、黎明期を一緒に過ごしてきたから、なのかもしれませんね。 例えば、昔のの映画ファンには、「映画で人が喋るなんて!」とか「映画がカラーになったなんて!」というような驚きがあったみたいです。 でも、僕たちにとっては、映画はトーキーで、カラーが当たり前ですから、そこには何の感動も抱けない。 たぶん、プレステ2の時代にゲームに接するようになった今の子供たちのゲームに対する感情は、ファミコン世代の僕たちとは違ってきているのでしょう。 僕たちがモノクロ映画を観ているような印象をファミコン初期のゲームに対して持つのかもしれません。 「このガタガタのキャラクターが、クールなんだよね」とか…
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