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2003年11月05日(水) ■ |
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「人の話を聞くときに、ものを食うな!」 |
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「トンデモ創世記」(唐沢俊一・志水一夫共著、扶桑社文庫)より。
【唐沢:ロフトプラスワンみたいな場所でトーク・ライブやってると、聞いてない人がいるってことに慣れちゃうんですよね。聞いてる人はここら辺に固まるっていうのがわかるから。ところが大学で講義してるような人は慣れてないから、聞いてない客に向かって注意する。ロフトプラスワンって面白いシステムで、トークを聞きながら飲んだり食ったりするじゃないですか。我々としては、客が飲んだり食ったりする20%というのがギャランティーになる仕組みだから、「そのままそのまま、どうぞ飲んだり食ったりして下さい」って言うんだけども。 以前、遠藤誠辺弁護士がオウム事件のことで来たとき、「人の話を聞くときにものを食うな、失礼だ!」って。おかげであの人のときはギャランティーがなかった(爆笑)。
志水:相撲だって真剣勝負やってるときに、飲んだり食ったりしてるんだからなあ。
唐沢:そういう人たちが箸を持つ手を止めるような話をしないとイカンと思うんですけど。】
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一般的に、日本人の感覚としては、「真剣に何かを見たりやったりするときに、ものを食べながらというのは失礼だ」というのがあるのではないでしょうか? 最近は、アメリカンスタイルの多スクリーンの映画館が増えて、ポップコーン食べながら映画観たりする人も増えましたけど。 でも、僕自身は家でビデオ観ながらならともかく、映画館でものを食べるのはあんまり得意じゃありません。 けっこうゴソゴソ音がするものですし、自分が音を立てているというのも、なんとなく気まずいものです。映画の残り時間と食べ物の残量がなんとなく気になって、「あと30分くらいだろうと思うけど、こんなに残ってる…」とか妙に気が散ってしまいます。
でも、欧米では、食事をしながらの勉強会とかは、そんなに珍しい習慣ではないみたいなのです。 一度海外の学会に参加して驚いたのは、その学会では、夕方のポスター会場(発表者は、そのポスターの前に一定時間立っていて、それを見て回る人たちと、その場で内容について討論するようになっています。もちろん、もっと大きな会場での壇上での発表もあるのですが)にドリンクコーナーがあって、そこには、ビールとかワインとかが、ごく当たり前のように置いてあるのです。おつまみらしき軽食と一緒に。 そして、みんなワイングラス片手に専門的な難しい話をしているのです。 基本的にはタダ酒なのですが(学会自体には、参加費が必要です)、会場で酔っ払って正体を無くしているような人は見かけなかったし。
これは、正直違和感がありました。 フランスではワイン、ドイツではビールは「水みたいなもの」なんて言いますが、こんな場でアルコールだなんて、やっぱり根源的な文化の違いがあるんでしょうねえ。
その一方日本の球場では、酔っ払ったオッサンたちが、おそらく一生懸命やっている選手を「真面目にやらんかい!」なんて野次っているわけです。 それも、なんとなく矛盾した話だけど、さすがに正座して斎戒沐浴して観なければならなかったら、野球場に来る人の数は激減するでしょうしねえ… 「商売」としては、「どんどん飲み食いしてください」というくらいじゃないと、成り立たないのは間違いないみたいです。 それに、あんまりみんなお腹が空いている状態っていうのも、なんとなく殺伐としてしまいますしね。
まあ、確かに、本当に大事なところでは、「思わず箸が止まってしまう」ものでしょうし、送り手としては、リラックスしたムードと緊張感を上手く使い分けられるが、一流の証だと思うのですが。
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