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2003年07月27日(日)
2人で4人掛けのテーブルに座るときには…

「気まずい二人」(三谷幸喜著・角川文庫)より。

(元フジテレビ・アナウンサーの八木亜希子さんとの対談の一節)

【三谷「……考えてみると、こうやって向かい合って、女性の方とお話することって、あんまりないんで疲れます」

 八木「なんか、『相対す』みたいな感じありますよね。今度からカウンターで話すっていうのはどうですか」

 三谷「隣り同士はいいかもしれませんね。いちばん僕が颯爽と会話ができるのは、電車の座席なんです」

 八木「颯爽と会話ができるんですか。颯爽と……。テレビの会話って、だいたい横に座ってるじゃないですか。相槌打つ時も、斜めにうなずいたりしますよね。だから私、ラジオに出たとき、異常に緊張するんです」

 三谷「向かい合って……」

 八木「ラジオって、そんな感じ、私だけかもしれないんですけど、お見合いみたいじゃないですか。真ん中にマイク置いて、本当にこう向かい合ってお互いに喋るわけだから。だから話してて、なんかこう、押され気味になるところってありますね。すごく緊張しちゃう。……ああ、でも、今日はそういう感じを私が与えているのかもしれないですね」】

〜〜〜〜〜〜〜

 雑誌の連載の対談企画で、ホスト役の脚本家三谷幸喜さんの第一回の対談相手が八木さんでした。奇しくも、「女性と話すのが苦手」というホスト(三谷さん)と人の話しを聞くのが仕事のゲスト(八木さん)という組み合わせになったわけです。

 この「座る位置」っていうのは、けっこう大事なポイントなんですよね。
 前にテレビで男女のカップルが、4人掛けのテーブルに座るとき、どういうふうに座るかで二人の関係・好感度がわかる、という心理テストをやっていました。
 ちなみに、普通はテーブルを挟んで向かい合わせに座るパターンで、これはまあ、普通のカップルというか、ベッタリではない程度、もしくは発展途上の仲のいい二人。お互いに目の前の席を空けて、互い違いに座るというのが、険悪な二人。そして、反対側の2つの席を空けて、一方に隣り合わせに座るのが、いわゆる「熱愛中」の二人、ということでした。

 確かに、僕の記憶の中でも、普通女性と二人で食事をするときは、4人掛けのテーブルだと向かい合わせに座りますよね。
 逆に、女の子がお酒を注いでくれる店では、向かい合わせに座ることはほとんどなくて、だいたい隣りあわせに座ってきます。
 僕はけっこう、そういうのって居心地が悪いんですけど。
 でも、その状況で、「もっと離れて!」とも言い難いしねえ。

 そういえば、異性に何か相談するとき、もしくはされるときって、向かい合わせに座っているときより、隣り合わせに座っている場合が多いような気もするのです。
 実際、そんな経験がそんなにたくさんあるわけではないのですが。
 まあ、そういう場合は二人っきりのことが多いし、隣り合わせだと大きな声を出さなくてもいいし、アルコールが入っているから、というのはあるんですけど。
 確かに、正面でお互いの顔を見ているより、ちょっと複雑な話をしやすいんだろうなあ。

 実際は、そういう状況で、女の子に「相談があるんだけど…」と切り出されて「来た!」とドキドキしていると「実は、後輩の誰々君のこと、好きなんだけど…」とかいう話だったり、ということばかりなんですけどね。