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2003年06月18日(水)
さよなら、ベッカム。


日刊スポーツの記事より。

【イングランド代表主将、MFデビッド・ベッカム(28)が来季からスペインの強豪、Rマドリードへ移籍することが17日、決まった。所属するプレミアリーグのマンチェスターUが同日、移籍金3500万ユーロ(約49億円)で合意したと発表。ベッカム自身もRマドリードとの契約条項に同意しており、7月上旬に正式契約する見通しという。
 ベッカムは代理人を通じ、「自分にも家族にも、またとない刺激的な経験になるだろう。Rマドリードのような偉大なクラブでプレーするチャンスを断ったら、この先ずっと後悔すると思った」とコメントした。】

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 さんざん話題になった、「ベッカム様」の移籍問題。
 先日インタビューで、ベッカム自身が、現在の所属チームである、「マンチェスター・ユナイテッドに残りたい」と涙ながらに訴えたという記事が出ていましたが、実際に蓋を開けてみたら、世界有数のクラブチーム(昨年のクラブ総収入では世界一だそうです)であるレアル・マドリードへの移籍が決まりそう。
 なんだか、このあいだのインタビューとは話が全然違うみたいなのですが、まあ、そういったのも駆け引きのひとつなんでしょうね。
 彼の移籍については、熱烈なサッカーファンでも、ベッカムファンでもない僕には正直「どうでもいいこと」ですし、たぶん、日本のベッカムファンにとっても、「世界一のチームに好条件で行けることになったんだから、いいんじゃないの?」という程度のものではないでしょうか?

 でも、僕はこのニュースを聞いて、「マンチェスター・ユナイテッドのファンの人たちは、どんな気持ちなんだろうなあ」とつい想像してしまうのです。
 僕はプロ野球では広島カープのファンなので、「選手に出て行かれる悲しみ」というのは、何度も体験しているのです。
 こういうのは、たぶん巨人ファンには、わからないとは思うけど。

 ベッカムは、14歳からずっとマンチェスター・ユナイテッド(最初はユースチーム)に所属しており、サッカー界では珍しい、チーム一筋の選手でした。
 ベッカムは、赤いユニフォームのマンチェスターUの象徴でもあったわけで。
 最近になって、名将ファーガソン監督との確執(監督の蹴ったスパイクが顔にあたるなど)が表面化していましたが、それでも、チームへの愛着が強いのではないかと、僕は思っていたのですが。この監督との不仲の始まりは、ベッカムのハネムーン中に監督が緊急招集をかけたことらしいので、一概にベッカムばかりを責められないとは思うけど。
 でも、今回の移籍は、彼自身が言っているように「世界一のクラブでプレーするチャンス」ですはあるのですが、マンチェスターUだって、ベッカムが在籍していた1999年にチャンピオンズ・リーグで優勝しているというのに。
 たぶん、ずっとベッカムを応援し続けてきたマンチェスターUのファンは、みんな悲しんでいるんじゃないでしょうか?
 この移籍も、ベッカムがスターになりすぎたことが原因で、彼の価値を上げたのは、日本のにわかベッカムファンの大騒ぎも含むワールドカップの喧騒もあったはず。
 僕は、なんとなくマンチェスターの人たちに悪いなあ、という気がしているのです。
 結局、ベッカムは、世界一のチームへの移籍を選びました。
 レアルはまさにスター軍団で、いくらベッカム様でも、今までのように「王様」にはなれないでしょう。
 また、彼の真価が問われることになりそうです。
 
 それにしても、日本的な感想としては、今まで応援してくれたマンチェスターUのファンに、「いままで応援ありがとう」の一言くらいあってもいいんじゃないかと思います。
 ベッカム様にとっては「チャンス」でも、ファンにとっては、「裏切り行為」かもしれないからさ。