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2003年04月16日(水) ■ |
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コミュニケーション・ツールが地球をダメにする… |
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毎日新聞の記事より。
【多重債務者らを狙って高級「おくやみ電報」を送り付けて脅し、貸し付けの実態がないのに返済を要求する「カラ貸し」のヤミ金融が急増している。熊本県警に今年に入り寄せられた相談は既に約70件に上る。消費者金融などのブラックリストを基に手当たり次第に送っているとみられる。被害届はまだないが、県警は脅迫の疑いもあるとみて情報収集を進めている。
関係者によると、手口はまず、消費者金融などの間で出回っているブラックリストに記載された多重債務者らに、漆塗りケース入りの5000円相当の高級弔電などを届ける。差出人は「○○開発」「××債権調査組合」などと名乗り、文面に「債権回収を依頼され、強制回収する。身内、友人、近所に迷惑を掛ける。取り立ては少々手荒だがご協力願います」として、記載の携帯電話番号に連絡を要求する。
うっかり問い合わせの連絡を入れたりすると、発信者番号が表示されるため、以後は業者から頻繁に返済強要の電話が掛かってくるようになる。
同県警は入金例については把握していないが「強要には応じず、まず警察に相談してほしい」と呼び掛けている。】
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確かに、いきなり弔電が送られてきたら怖いですよね。
それにしても、こういう犯罪って、たとえば50年前にはありえないと思うのです。 その頃は、顔が見えない相手からお金を借りるなんてことは、できなかった時代でしょうから。 現代のように、数字の上でのお金のやりとりが増えていくと、とくにネット上のちょっとしたお金の支払いなんて、正直、よく覚えていないこともあったりするんですよね。 そういう、顔の見えない金のやりとり、というのが、こういう犯罪の元凶となっているのもまた事実で。 最近、ネット上でもわけのわからない借金取立てメールが横行していて、僕のようなサイト持ちのところには、腐るほどそういうメールがやってきます。 ほんと、世の中が「便利」になるにつれ、面倒なことは増える一方。 メールに限らず、家のチャイムが鳴ったら宗教の勧誘かもしれないし、電話が鳴ったらマンションを売りつける電話かもしれない。 そういうふうに考えていくと、ほんとに、居留守や留守電を使うのが、現代人の知恵なのかなあ、とすら思いますよね。 僕を知っている人は携帯に電話をかけてくるし、宅急便なら不在通知を入れておいてくれますし。 でも、人と顔をあわせないようにしようと思っても、ネット経由ですら、面倒くさいコミュニケーションはやってきます。 どんな素晴らしいツールでも、所詮、使うのは人間。 僕の家の電話番号をはじめとする病院関係者の電話番号をそういう名簿業者に売り飛ばしているのは、きっとどこかで僕とかかわっている人のはずで。 結局、便利なだけの道具なんてありえない、ということなんでしょうか。 どんどん、他人とかかわるのが嫌になる今日この頃。
しかし、こういうふうに弔電で脅されて返せるくらいなら、多重債務者になっていないような気もしますけどね。
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