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2003年03月12日(水)
「できたて緑茶」に思う、ジュース界の栄枯盛衰。


中日新聞の記事より。

【ひしだい製茶(袋井市村松、葛山清一社長)は、ビーゼットアイ(長野県松本市、牧田正行社長)と共同開発し、昨年六月に発売したペットボトルの緑茶製品「できたて緑茶」(三百五十ミリリットル)の販売が好調なため、生産体制を日産千本から一万本に増強し、売り上げの大幅増を目指す。

 できたて緑茶は、開せんするとペットボトルのキャップ内側に仕込まれた緑茶粉末パウダー(1000ミリグラム)がボトル内のミネラルウオーター(冷水)に落ち、新鮮で香りの高い緑茶が飲める製品で、ひしだい製茶が製造した微粉末緑茶を使い、ビーゼットアイの長野県穂高町工場で製造している。

 ひしだい製茶の取引先の茶店で五万本を販売。夏場を中心に売れ行きが伸び、品切れ状態になった。価格は一本百八十円で、他社の緑茶飲料製品より四十円ほど高いが、同社は「新鮮さ、香りの良さ、作る楽しさなどが特徴で、他社の緑茶飲料とは差別化できている」とし、価格差は障害にならないと自信を見せる。

 今年は大手乳業メーカーと契約して販売ルートを拡大するほか、十月にはできたて緑茶のホット版を売り出す。】

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 「できたて緑茶」なかなか美味しそうです。僕はまだ見たことないのですが、これからまたヒットしていきそう。
 僕が子供のころは、ジュースといえば果汁ものか炭酸もの、缶コーヒーくらい(そういえば、缶入り汁粉なんてのもありました。今もあるのかなあ)だったのですが、ほんとうに、ここ10年くらいのジュース業界の多様化は凄まじいまのがあります。
 今ではすっかりメジャーになった「カルピスウォーター」なんて、登場した当時は「家で水で薄めるだけで作れるものをわざわざ金を出して買う人がいるのか?」とカルピスの社内でも疑問視する人が多かったらしいです。
 今は「缶入り麦茶」なんて珍しくもなんともないですが、20年前は、家にジュースが常備されている家庭なんてそんなにありませんでしたから、「夏は自家製の麦茶」というのが定番だったのです。そうったものと縁がなくなったのは、時代の流れというより、僕のひとり暮らしがすっかり長くなってしまったせいなのかもしれないけれど。

 最近は、むしろコーラなどの「よそいきのジュース」のほうが「体に悪い」ということで、敬遠される傾向が強いようです。自販機でもコーヒーとお茶の占める割合が多いですし。

 しかし、この「できたて緑茶」よく考えてみると「家で作って飲めば安いのに…」という気もしますよね。「家では飲めない、特別な飲み物」であるはずの缶やペットボトルのジュースは、むしろ、いかに本物に近づけるか、という競争になっているのです。
 
 缶コーヒーなんかは、もうすでに喫茶店で飲むコーヒーとは別の独自の世界をつくっているような気もしますけれど。