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2003年02月24日(月) ■ |
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リストラが、地球をダメにする… |
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西日本新聞の記事より。
【リストラされた夫と口論になりナイフで刺したとして、福岡県警八幡西署は二十三日、殺人未遂容疑で北九州市八幡西区の無職女性(35)を逮捕した。
調べでは、女性は二十二日午後十時半ごろ、自宅で無職の夫(38)の左腹部を家にあった果物ナイフで刺し、肝臓などに二週間のけがを負わせた疑い。
同署によると、夫は二〇〇一年九月に会社を辞めさせられ、以降、女性と口論が絶えなかった。女性は「果物ナイフを夫と奪い合いになった」などと供述しているという。】
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「リストラ夫、刺される!」って、よく読んでみたら、リストラされたのは、一年半も前のことじゃないですか。 僕は、この記事の見出しを読んで、「リストラされたために、妻に刺された」ということかと思ったのですが、果たして、「リストラされたこと」と「刺された」ことに、どの程度の因果関係があったのでしょうか? この二人、決定的に不仲になったきっかけには夫のリストラの影響があったんでしょうけれど、リストラが無くても、もともと仲悪かったんじゃないかなあ、という気がするのですが。 むしろ、元々の相性、もしくはリストラされた後1年半もブラブラしていたことが原因ではないのでしょうか? こういう記事には、ときどき、センセーショナルにするために、全く関係ない因果関係が語られている場合があるので、要注意です。 「東大卒のエリート官僚が汚職!」とか。 まあ、彼らは学歴を背景にして、汚職が可能な地位についていることは事実なのでしょうけれど、東大卒だから汚職する、というわけではなくて、そういうのは個人のモラルの問題なんですよね。別に、因果関係は存在しないはず。
確かに、この夫は「リストラ経験のある人」なんでしょうけれど、リストラされたから刺された、とは言い切れないと思います。 リストラというのは、本人・家族にとっては深刻な問題なのですが、逆に、そういった方法をとらなければ、会社全体が倒産してしまって、もっと多くの人が路頭に迷うことだってあるわけですし。 世間には、リストラにも負けずに頑張っているひとたちが、きっと沢山いるはずなのに。
中島らも氏の人生相談に「人生固め」というのがありました。何を相談されても「君、それが人生というものだよ」と回答すると、なんとなくそれらしくなる、というものです。 例:「彼女にフラレちゃって…」「君、それが人生というものだよ」 「借金取りに追われてて…」「君、それが人生というものだよ」
ちなみに、若者向けには、「人生」を「青春」に変えた、「青春固め」という技があるそうです。
さしずめ、この話なんかは「リストラ固め」ですよね。 夫婦の仲が悪いのは、リストラのせい。刺されたのも、リストラのせい。 最後は、「リストラ企業戦士、北朝鮮を攻撃!」とかになるんでしょうか…
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