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2003年01月13日(月)
恋愛は、ホラーだ!


「ダ・ヴィンチ2月号」(メディアファクトリー)での島村洋子さんへのインタビューより抜粋。

(恋愛とホラーを結びつけたアンソロジーのテーマについての印象を尋ねられて)

【島村「恋愛自体がホラーでしょう。どこの誰かもわからない人を好きになるわけだし、ちょっと尋常でないような状態じゃないと、やっていけないところもあるし。一人の人がすごく好きだとしても、向こうがちょっと拒否し始めると、途端に怖い話になっていきます」】

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 恋愛はホラーだ!というのは、なかなか鋭い発想だなあ、と思います。
 恋愛に伴うさまざまな行為というのは、冷静に考えると「素面じゃそんなこと、できないよなあ」というようなことが多いですし。
 誰しも子供のころ、「えっ、子供ってそんなふうにしてできるの?」と信じられなかった経験があるのではないでしょうか。
 子供心には、ホラー的な行為なのです。

 恋愛にそれに纏わるトラブルというのは、ほんとうに多くて、昔の禁酒法の時代には、「歴史上、恋愛によるトラブルで死んだ者と酒によるトラブルで死んだ者では、どっちの数が多いかなんて自明の理じゃないか!どうして酒を禁止する前に恋愛を禁止しないんだね?」という皮肉を言った有名な作家がいたくらいです。
 まさに、恋は最高の麻薬。

 たとえば、「好きな子と一緒に帰りたくて、さりげなく帰り道で出会うように待っている」なんてのは、二人の間に好感情があれば、微笑ましいエピソードなのですが、相手の女の子が彼のことを嫌っていた場合「ストーキング行為」になってしまいます。当人は一生懸命でも、相手の感情や行為の程度の問題で、同じことをやっても、いくらでも「怖い話」になってしまうのです。
 「勝てば官軍」とは言いますが、どんな恋愛でも、美しい純愛ドラマになる可能性もあれば、恐ろしいホラーになってしまう可能性もあるんですよね。

 だから恋は麻薬であり、人類共通かつ最大の娯楽なのかもしれませんけど。