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2002年11月16日(土)
「相手に伝えるための文章」の最低条件。


「英語屋さんの虎の巻」(浦出善文著・集英社新書)

(筆者が、実務に使う英文を書くにあたって、大切なこととして指摘していること)

【自分で書いた英文を教養のあるネイティブスピーカーに見せると、そういった細かな問題はともかく、次のような問題点を指摘されることがある。

(1)文章全体の論理が一貫していない。文章に結論がない。
(2)どういう意味で使っているのか、わからない言葉がある。
(3)主述関係がよくわからない。代名詞が何を指しているのか、よくわからない。
(4)冗長な言葉や無意味でムダな表現がある。

 こういう根本的な問題にひとつひとつ気づいて、自分が書く英文を改善していける人こそ、上手な英語の書き手になることができる。】

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 この本のなかでは、英文を書くにあたっての注意点として書かれていることなのですが、この内容って、日本語で何かを伝えるための文章を書く際にも、最低限の基本的なことだと思うのです。
 同じ人間が使う言葉である以上、相手に伝えるための技法には、日本語にも英語にも共通した部分があるはず。
 僕は、自分でもこうやって文章を書きますし、他の人が書かれたWEB日記を読ませていただく機会も多いのですが、他人に読んでもらうことを想定しているはずの文章なのに、ちょっとこれは…と思うようなものに出くわすことがあるのも、また事実。
 自分の書いたものを久しぶりに読み返すと、「これってどういう意味?」と自分でも意味不明な表現があったりもして。
 もちろん、他人に読まれることを想定していないものや表現上の技術として、あえてこのような注意点を無視しているものについては、別の話なんですが。
 
 どうして自分の考えをわかってくれないんだろう?と思い悩む前に、まず、相手に伝わる書き方ができているかということをもう一度よく考えてみる必要があるのでしょうね。

 まあ、実際に人の心を動かすのは「書き方の技術」よりも書こうとする内容だったり、書き手の気持ちであることは、間違いないとは思うけれども。