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2002年06月14日(金)
2002年6月14日。

読売新聞の記事より。

【読売新聞が先月25、26の両日実施した全国世論調査によると、最近、日本人のマナーが悪くなったと感じることがあるという人は90%に上った。その一方、自分について、社会生活を送るのに必要なマナーや礼儀作法が身についていると答えた人は59%だった。
 さらに、今の社会で、マナーや礼儀作法についての教育がきちんと行われていないと見る人も89%を占め、「行われていると思う」は8%にすぎなかった。
 マナー違反にあたる行為で、とくに腹立たしいと感じるものでは、「たばこやガム、空き缶などをポイ捨てする」が68%で最も多く、以下、「子供が騒いでも親が注意をしない」55%、「電車やバスの中で携帯電話を使う」43%、「ペットのフンを始末しない」40%、「違法駐車をしたり、自転車を放置する」37%――などの順だった。
 マナーが悪いのは特にどの世代の人に多いかを聞いた質問では、「若い女性」「中学生・高校生」各60%、「若い男性」57%など、若者を挙げた回答が目立った。】

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こんな有名な寓話があります。古代エジプト文明の遺跡から発掘された石版に刻まれていた言葉を歴史学者たちが一生懸命解明したところ、次のように書かれていたそうです。
「まったく、最近の若い者は…」
 まあ、こういうのは人類にとっては、古代から延々と続いてきたことなんでしょうけどねえ。そういえば、最近のワールドカップ報道の中で、日本人サポーターのマナーの悪さが話題になっています。川に飛び込むとか、酔っ払って道路で暴れる、大騒ぎする…
今朝、それを嘆いていたテレビ番組で、コメンテーターが「もっと整然と、誇りを持って応援してもらいたいですね」「彼らは、日本代表を応援しているんじゃなくて、自分の欲望のはけ口を求めているだけだ」と憤っておりました。でも、その一方で、その番組では道頓堀に飛び込む人々や渋谷の街で大騒ぎする若者が大々的に報道されているわけで。
 だいたい、自分たちのテレビ番組で散々あおっておいて、常軌を逸したような過剰報道をし、お祭りですからなどといっておきながら、ああいうフーリガン的な行為を手のひらを返したように責めるというのはいかがなものかと。僕は、ああいう行為をやめさせる方法を知ってるんですけど、実行してみますか?
それは、単純にワールドカップのテレビ中継をやめ、プロ野球のパリーグの試合と同じレベルの伝え方をし、ああいう暴れる若者たちのことを「歓喜にわく日本列島」みたいなバカなテロップをつけて報道することをやめる、というだけのことなんですけど。
まあ、視聴率が全ての世界のようだから、難しいですよね、きっと。

だいたい、普通の日本人は、家のテレビで声を枯らして代表チームを応援している、善良なサポーターだと思うんだけどなあ。
話が飛びまくりました。確かに、最近の若者のマナーは悪い!でも、よく考えてみてください。自分はマナーを身につけている人59%、マナーや礼儀に対する教育が行われていると思う人8%。他人に教育するというのも「マナーが身についている人間」の必要条件だと思うのですが。まあ、新聞のインタビューで聞かれたら格好つけたくなる心境は、理解できるんですけどね。
 しかし、「若者はマナーが悪い」といいますが、そんなのはある種当たり前のことで、「未熟」であるということなんだと思います。これから学んでいけばいいこと。
むしろ問題なのは、北方領土を売り渡そうとしたり、権力にまかせて汚職やセクハラをしたり、不倫や幼児虐待や病的な依存を自己表現だと勘違いしている「マナーの悪い大人たち」だと思うのですが。これはもう、年をとっているだけに救いようがない。
マナーの悪いサポーターは、マナーの悪いメディアから。マナーの悪い子供は、マナーの悪い大人から。なんて偉そうに書いてる僕も、じゃあお前は?と言われると返事に困ったりするのですが。俺のマナーは完璧だ、なんてのもそれはそれでイヤな感じですし。