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2002年06月02日(日)
2002年6月2日。

「センセイの鞄」(川上弘美著・平凡社)より抜粋。

【「ツキコさんは、巨人がお嫌いですか」九回裏、阪神がツーアウトに追い込まれたころ、センセイが聞いた。わたしは無言で頷いた。店の中は静まっている。ほとんどの客がラジオに聞き入っていた。不穏な心もちだった。久しぶりに野球中継を聞き、巨人嫌いの血が騒いでしまった。わたしはやはり素直な「巨人嫌い」なのであって、ひねくれた「巨人好き」などではないわい、と確信していた。
「だいきらいですね」わたしは低い声で言った。
センセイは目をみひらき、
「日本人なのに、巨人が嫌いとは」とつぶやいた。

〜〜〜〜〜〜〜
最初に「告白」しておきます。僕は「広島ファン」で「巨人が嫌い」です。それにしても、この世界は、いかに巨人ファンに満ち溢れていることか。職場の休憩室(九州)で、よく野球を観る機会があるのですが「打て!」とか「あ〜」とか言っているのは、まず巨人ファンの人です。というか、巨人ファンには主語はいらないんですよね。その場に他の球団のファンがいるんじゃないか?なんて気をつかわない。「広島ー巨人」戦ともなると応援する巨人ファン、堅い表情で、無言で画面を見つめる僕という居心地の悪い図式が完成してしまいます。
それにしても、巨人ファンは、人類全てが巨人ファンだと思っているんではないか?と思うことが多くって。よく「アンチもファンのうち」っていうけれど、それはストーカーの理論ですぜ。
だいたい、「巨人軍」なんていつも平然と言っているけれど、日本に軍隊は存在しないはずじゃないんでしょうか?共産党の人、そのへんを追及していただきたいなあ。ムリ?