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2002年03月09日(土)
2002年3月9日。

「と学会年鑑2002」(と学会著・太田出版)の序文「2001年を超えて」より抜粋。

 僕が子供の頃、「2001年」という年号には魔法のような響きがあった。それは遠い未来であり、そこにたどり着くまでに自分が歩み続けなくてはならない年月の厚みというものを考えると、気が遠くなるような感覚を覚えたものだ。ところが、その2001年があっさりと過ぎてしまった。
「えっ?もう終わっちゃったの、2001年?」そんな落胆とも失望ともつかない奇妙な感覚。子供の頃に思い描いたイメージとの大きすぎる落差がもたらす違和感ーたぶん僕と同世代の人なら、分かっていただけると思う。
(注:筆者は「と学会」会長、山本弘氏。40代)

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 僕としては、子供の頃から「ノストラダムスの大予言」で「1999年に人類は滅亡する!」というのを半ば信じていたので、生きて21世紀、そして30代を迎えられるとは思っていませんでした。
「2001年」なんて、夏休みに宇宙旅行に行けて、一部の人類は宇宙ステーションで生活しているというようなイメージを持ってたんですけどね。ガンダムの世界のように。(もし、人類が滅亡していなければ)。
「2001年宇宙の旅」っていうのは、そういったイメージのひとつの結晶だったんですよね。
でも、現実には、まだコンピューターは自我を持つにはいたってないし、その一方で人間は自我を失いつつある。
まあ、始まったばかりの21世紀、実際は、「もう終わっちゃったの?」っていうような年のほうが、後から考えると「いい年」なのかもしれないですね。
2001年は「同時多発テロの年」になってしまったけれど。