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2002年02月24日(日)
2002年2月24日。

高校の世界史の教科書をパラパラとめくっていて。

ラプラス(Pierre Simon de Laplace 1749‐1827)はフランスの数学者。
フランスに生まれ,革命期とナポレオン時代を経て王政復古の時期まで生きた。
彼は《確率の哲学的試論》という数式を用いない啓蒙書において
〈ある瞬間に宇宙のすべての原子の位置と速さとを知ることができるならば,未来永遠にわたって宇宙がどうなるかは,解析学の力によって知ることができるであろう〉と述べ、その超越した存在をラプラスの魔と呼んだ。

転じて、「すべてを知ることのできる存在、もしくはそのことによって、運命を操れる存在」をラプラスの魔と呼ぶようになった。

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僕は、この説に高校時代、すごい衝撃を受けたのです。
ものすごくひらたく解釈して、人間にあてはめてしまうと、「すべての予測因子がわかっていれば、その人間の未来の行動を100%予測することは可能である」ということです。あんまりひらたくないですね…
つまり、僕が今ここでキーボードを叩いていることも、自分では、ちょっと空いた時間にきまぐれでやっているように思っていても、あらかじめ予定されていた行動である。ということですね。
少なくとも今の科学では、個人の行動や思想について、100%未来を予想できるほどのデータ収集能力も処理能力もありませんが(それに、そんなことをやるメリットもないし)。しかし、このまま科学が進歩していって、酔狂な人がやりはじめれば、あらゆる環境的・遺伝的データを入力すれば、その人が生まれてから死ぬまでの一生がすべて産まれた瞬間に予測できるプログラムも可能になるかもしれません。いや、理論的には可能になるんじゃないかな。

僕たちがランダムであると思っていることは、実はすべてランダムではなく、プロセスに従った結果になっているのです。
その「プロセス」がわからないだけで。
コンピューターがこれだけ人間社会に広まったのも、「人間には判別できない程度のランダマイズができる機能(実際には、純粋にランダムな結果を出せるわけではなく、あくまでも「現在の人間にはわからない程度」です)を有しているから。

ちなみに、僕は運命はあるとは思いますが、どんな運命かわからないんでどうしようもない、というのが今のスタンスです。
それに、仮にそんな予測ができるようになったとしても、膨大なデータが必要ですし、大部分の人は、たぶん100%当たる運命なんてものに、興味はわかないんじゃないかなあ。
他人の運命にも、自分の運命にも。