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2002年02月23日(土) ■ |
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2002年2月23日。 |
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田口ランディ著「もう消費すら快楽じゃない彼女へ」(幻冬舎文庫)より抜粋。
高校の担任に「親の世話にならずに大学にいく方法がありますか?」と聞いたら、担任が「新聞奨学生ってのがある」と教えてくれたのだ。「私、自転車に新聞を積んで運べるかなあ」と言ったら「大丈夫だ。女の子は飯の賄いをやるんだ」と言う。 ふーん、それは面白そうだなと思った。というのも私は昔から他人と職業観というのがズレていて、一番なりたい仕事はホステスで、次が作家で、次がお手伝いさんだった。お手伝いさん、旅館の仲居、役者、精神科医、庭師、芸者、そういう職業が私の憧れの職業であり、できれば死ぬまでにいろんな職業を転々としたいと考えていた。
〜〜〜〜〜〜〜 作家、田口ランディさんの職業観。 田口さんは今40歳くらいだから、今30歳の僕の時代よりも遥かに堅実な職業観が主流だった時代のこと。 しかし、これらの職業って、見事なまでにバラバラですね。基本的には他人と接するサービス業なんだろうけど、突然「庭師」のような技術職がポーンと入ってきてみたり。 この部分を読んで、向田邦子さんが大学時代にいろんなアルバイト(アイスクリーム売りとか)をしてたというエッセイを思い出しました。 向田さんの場合は、職業への憧れと言うより、金銭的な面が大きかったようですが。
しかし、エッセイストになるには、このくらいのバイタリティといろんなものへの興味が必要なのかもしれませんね。 もうひとつ、精神科医というのはこのカテゴリーに入ってしまうものなんでしょうか?
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