お気に入り・選抜映画感想日記
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 ゼア・ウィルビー・ブラット

監督  ポール・トーマス・アンダーソン
出演  ダニエル・デイ=ルイス  ポール・ダノ

石油採掘に執念を燃やした男。男はみごとにアメリカンドリームを手にしたのだか…。

主演のダニエルは、いかにも欲望・野心ぶんぶんのハードな「男」ですが
その辛らつな行動・言動も私には、拒否反応がなかったのが不思議。
きっと、共感できる何かがあったのだ思います。

どんなシーンでも、
緊張・不安を感じさせる、音楽がずーと流れてます。<ラスト以外・・・>
きっと、ダニエルの闘争心・ネガティブな感情を表していたのではないかと思います。
いつも、ぎりぎりの、ぱんぱん で、まさに「穴」を掘るダニエル。

この作品、ただのアメリカン・ドリームではないです。
魂! とか、言うのは簡単ですが、なにより、ただの「ハッピー」ではないですからね。
とても、孤独で、人間らしい話。

主演は、「マイ・レフト・フット」の方。
歳とりましたわね。巧いです。

エセ宗教家の役を演じたポール・ダノも、どこかで見たと思ったら
「リトル・ミス・サンシャイン」のお兄さんでした。
この役は、作品の中でも、とて大事な役どころ。
これが、すべてでしょ・・というぐらいポイントになる役だと思うのですが
ちょっと、「へたくそ役者」だったね。
田舎の宗教家の役だから、説教がしらけるのも演技上の計算かと甘めに見てましたが、、、
ラスト、一番おいしい大立ち回りの「死に際」
なーんだ。 本気でへぼ・へたなんだ。と思いましたわ。<苦笑>
あーー、もったいない! 
音楽もラストで、がびーーーんと、きまるのになぁ・・。

しかし、好きです。この映画。

ダニエルのひたむきさとか、劣等感とか、
「ばかにするな! 負けるまい!」根性に、遠視眼的に、クールに魅入っれたから。
あんまり、身近だと痛すぎて共感拒否になるでしょ・・。

「しこたま金をかせいだら、すべての人から遠のきたい」
なんか、解るのよねよ・・・。

ああ。私って不幸。
哀れな性格かもね。



2009年06月05日(金)
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