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レンアイチュウドク
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2001年12月03日(月)
子供の秘め事

結局彼は酔いつぶれて寝てしまった。

しょうがないので残りのメンバーで盛り上がる。
アタシの後ろで眠る彼を背中に感じながら。
適当に相槌をうつけど 
話し半分で気持ちは専ら彼を向いていた。

早く起きてくんないかなー・・・。

・・・・・。

ほどほどにみんな酔ってしまいまた一人そこで寝てしまった。
もぅ一人もお風呂に入ってしまい
ひとりぽつんと起きていた。

ようやくつぶれていた彼が目を覚ました。
ぼそぼそと会話する。
すぐそこで友達が寝てるので
小さい声で二人だけの会話。

ふと話がとまった。

・・・・・・やな雰囲気だ。
ちょっと緊張が走る。
なんだろ・・心臓がドキドキしてきた。
聞こえてしまぅ。
落ち着かないと・・何か話しないと・・・。

彼の顔が近づいてきた。

ゥワー・・・ドーシヨー・・・・。

もぅドキドキが最高潮に達して
心臓が口から飛び出しそうな瞬間

・・・・塞がれた。

軽く。

子供みたいに二人緊張してた。

いい大人が・・・なんだ。
下向いたまま顔あげらんない
・・・・・・そっと肩を抱かれ
すぐそこで寝ている友達を横目に今度はゆっくり。




ガタン。


友達が風呂から上がった音がした。
あわてて離れる。


それっきり二人の距離がゼロになる事はなく
子供のような秘め事は終了。



あっという間の2泊3日。


「んじゃまたな」


素直にその言葉には応じられなかった。
また。か・・・・。


またはないもんだと思って来たんだよ。

この次いつ逢えるかなんてわからない。
もぅ逢えないかもしれない・・・。

そんな事は到底言えず
只々駅のホームで泣くのを我慢していた。
友達にばれないように・・・。


「別れ」が苦手なあたしは
うまく笑顔がつくれず
ゆがんだへんてこな顔のまま
彼のいる街を後にした。







エンピツ