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レンアイチュウドク
チェリィ
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2001年12月01日(土)
花火と月

笑いっぱなしであっという間に夕方になってしまった。
また車に乗って宿に戻る。
彼が運転。
あたしはその後ろ。
彼が頭んとこ手置いて片手で運転している。
その手を後ろからじっと見る。
でっかい手だな・・・。
ふざけたフリして触ってみた。

「見てこの手〜でかすぎ〜」

「うるせーよ」

なんて。
アタシの手がすっぽり隠れそう・・・。
まだ抱きしめてももらっていない手。

ミラー越しに彼の笑っている顔を見る。
アタシも笑う。

いっぱいいっぱい顔みとこ。
忘れないように。
一生懸命目に焼き付ける。



そしてまた宴会。


「これ食べたら花火やろーよ」

わざわざアタシは旅行鞄に花火を入れてきたのだ。

一緒に花火見に行きたいけどいけないから
ちっちゃいのでいいから一緒に花火やろーよ。

前から約束してたんだ。

小さいけど綺麗な花火。

「きれーだねぇ」

って見た彼の後ろには満月。
そっちのが綺麗だった・・・。
「ねぇ見て・・すごい月きれーだょ」
そっと耳打ちする。
いつもは別々の場所で見上げてる月を
2人同じ場所に立って見上げた。
うれしくて2人でにやにや笑う。
酔っているせいにして いやに陽気な2人だった。

花火を終えて手を洗ってたら彼が来た。
「2人ででかけちゃおっか?」
ドキドキした。
なのにアタシは
「だって・・・みんなに悪いじゃん・・」
なんて言ってしまった。
「いいじゃんよー」
なんてもめてるうちにみんな来ちゃって
結局そのまま。

彼はちょっとすねた様子でお酒をがばがば飲み始めた。
「飲み過ぎだよ・・・」
そういうあたしに
「お前がわるいんだ」
なんて悪戯っぽく笑うけど
・・・・・・・アタシだって2人になりたい。
だけど言えなかった・・・。




ばかだなー・・・アタシ。






エンピツ