空虚。
しずく。



 場所。

少しずつ、なくなってく。
けど、止まる事は許されてない。
足元が見えないけど、進まなきゃいけない。

怖い。すごく怖い。
一つの言葉が鎖を断ち切ってしまうから。
二度と逢えない場所に、堕とされてしまうから。

だけど・・・。
それを望んでる、私がいるのかな。


深刻化した、失感情。
医者にもそう診断を下された。
別に最初からなかったわけじゃない。
ただ、気付いたら感じなかった。
何も湧いてこなくなった。
どう言えばいいのかな。
"白い"んだ。全部。
目に見えないけど、そう感じる。
物事を認識してないわけじゃない。
けど、ただ触れてるだけ。なぞってるだけなんだ。
そこから先は、何もない。
"自分"って不思議なもので、
感じなくなったら、何も見えなくなるんだ。
"過去"とか"未来"。その他、いろんなの。

ただ、"在る"だけになる。
何も見えなくて。
何も聞こえなくて。
何も言わなくて。
何も感じない。
それが、"嫌"だとも思わないんだ。
"自分"にとって、それが"普通"になってしまうから。

何も感じなきゃ、苦しい事辛い事感じなくていい。
けど、楽しい事、嬉しい事も感じないんだよ。

それでも、"逃げ"だって言うのかな?

そうしなきゃ、私は壊れた。
だから、感じなくした。

それでも、"逃げ"だって言う?

感じないけど、生きてるから。
どうしてそれだけで満足してくれないの?

もう、笑えないよ。
もう、泣けないよ。
もう、怒れないよ。

それでもあなたは、私に"感情"を望むの?

もうやだよ。
もう許して。

私、本当は・・・。


メールが来た。

"ごめんね。"

どうして謝るの?

解からないよ。

ねぇ、どうして?

答えてよ。

ねぇ。ねぇってば!


心の奥底で、私が泣いてる。

心の奥底で、私が叫んでる。


泣きたいんだよね?

叫びたいんだよね?

狂いたいんだよね?


でも。

"私"は何も感じていない。



2001年11月15日(木)



 過去。

少しずつ、綴っていこう。
ちゃんと、認識しなきゃ。
失ったピースを、少しずつでも拾って。
もう一度、パズルを完成させるために。
そしたら、また新しいパズルが出来る。
それに新しいピースをはめていきたい。
昔が見えないのに、前になんか進めないから。

幼稚園。
私は幸せだったと思う。
記憶は本当に断片的にしかないけど。
この頃は、本当に心から笑ってた。
笑って、泣いて、怒って。
一番、感情豊かだった頃。

小学校の入学前に、引越しをした。
幼稚園の友達にはその後会ってない。
もう名前も覚えてないけど、
みんなはどんな風に成長したんだろう。

小学校。
私が狂い始めた場所。
入学はすごく楽しみだった。
新しい環境、新しい友達。
毎日学校へ行くのが楽しかった。
勉強も楽しくて、テストも高得点。
恥ずかしがり屋だったから、発言はあまりしなかったけど。

家に帰って、宿題をやって。
お父さんと、お母さんに学校の話をして。
「今日は友達とこんな事をしたよ。」
「テストでね、100点取れたんだよ。」
笑顔で、聞いてくれたよね。
誉めてもらって、すごく嬉しかったよ。
本当にお父さんと、お母さんが大好きだった。

続。

2001年11月16日(金)



 過去。続。

小学校2年生の夏休みが終わった頃。
新学期が始まる、始業式の日だった。
私は、リビングで学校の準備をしていた。
私には一つ違いの弟がいる。
今日も、一緒に学校に行こうと思っていた。
だけど、登校時間になっても弟は起きてこない。
私が見に行くと、弟は布団をかぶったまま言った。
「学校に行きたくない。」
衝撃だった。

「子供は学校に行って当たり前。」
まだ「不登校(登校拒否)」
は認められていなかった時代だった。
(今は、認められてきていると思う。)

とにかく、慌てた私は親にその事を言った。
母も父も驚き、母が弟を説得しようとした。
けれど、弟は応じない。
たまりかねた父親が弟の部屋に入って・・・。

怒鳴り声。衝撃音。弟の泣き声。

私は凍りついた。
初めて感じた、"恐怖"だった。
男性の怒鳴り声が怖いのは、
多分この出来事がトラウマになっているのだと思う。

弟は、結局学校に行かなかった。
その日以来、彼は一度も学校に行っていない。

ずっと、誰にも言えない痛みを抱えていたのかな。
私、何も知らなかったね。
気付いて、あげられなかったね。
誰よりも、近い場所にいたのに。
ごめんね。
ダメなお姉ちゃんでごめんね。

今も、弟に対する罪悪感は消えない。


小学2年生。初秋。

父に対する"恐怖"が芽生えた日。
そして、"私"の人生が変わった日。

続。

2001年11月17日(土)



 快楽。

Sexをした。
誰かに抱かれるのは、初めて?
犯されかけたのは、何回かあるけど。
こんな風になった事はないはず。

そのはず、なんだけど・・・。
前にも、あった気がするのは気のせい?

記憶に無い。けど、身体が覚えてる、この感覚。

でも、そんなこと別にどうでもいい。

抱かれてる時は、何も浮かばない。
あなたのことも、あなたを抱く人のことも。
私のことも、私を抱く人のことも。

ただ、喘いでればそれでいい。

身体は確かに反応する。
けど、心は何も感じてない。

だから、絶対に達しない。

あなたを抱いて、
あなたに抱かれたら、
きっと違うだろうけど。

私は拒まない。
けれど、受け入れない。
あなた以外は。ね。

2001年11月18日(日)



 「うん。」

今日は、あなたに。
大好きな人に、逢えた日。
すごく嬉しくて。
すごく楽しくて。
すごく、哀しかった。

"別れたくない。"
駅に向かう道、ずっとそう思ってた。
けど、一緒にはいられない。
「(また逢える。メールもある。)」
だから、笑顔で・・・別れるんだ。

あなたの温もり、あなたの笑顔。
しばらく・・・感じられないんだね。
けど、あなたは私に言ってくれた。
「学校、頑張って。いってらっしゃい。」
嬉しかった。
それだけで、本当に嬉しかった。
笑顔でいれた。あなたに、笑えた。
「うん。」
あなたを背中に感じながら、前だけを見て私は歩いた。
振り返ったら、きっとまた哀しくなってしまうから。

ありがとう。
私を、感じさせてくれて。
ありがとう。
あなたを、感じさせてくれて。

2001年11月19日(月)



 どうして。

「どうして、傷つけるの?」

自分でも解からない。

「どうして、生きてるの?」

死ぬ理由もないから。

「どうして、死なないの?」

終わる時は終わるから。

「どうして、そんな瞳をするの?」

自分がどんな瞳をしてるかなんて知らない。

「どうして、笑ってるの?」

この顔以外知らない。

「どうして、泣かないの?」

泣く。ってどんなのだっけ。

「どうして、怒らないの?」

怒り方知らないんだ。

「どうして、感じないの?」

そんなの、私が聞きたい。

2001年11月20日(火)



 Don't Leave Me。

"DON'T LEAVE ME, BABY だれもいない"
"僕を包んでくれるのは 本当にいないよ"
"IT'S TOO LATE 君の代わりは"
"身を切り血を流しても 癒せないPAIN"

(Don't Leave Me/B'z)

いつまで、意味のない自傷を続けるんだろう。


自傷。が、自傷癖になった。
いつも、気がつけばカッターを手にしてる。
切っても何も感じないのを知ってて、切ってる。
最近は、あきらに負けないぐらい切るようになった。

私は、リストカット。って言葉が嫌いらしい。
だから、自分のことをリストカッターとも言えない。
あくまで、"自傷"。「自分を、傷つける事」
ちょっとだけ、こだわってるのかな。


当たり前だけど、
切ると血が流れる。
もう見慣れた紅が腕を伝う。
あきらはよくそれを舐める。
私の血は「美味しい。」らしい。
・・・血が好きなのは小夜子だけで充分だよ。

"白布に堕ちた紅雫。もっと、もっと紅く。"

2001年11月21日(水)
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