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2008年12月30日(火) ■ |
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吉川先生を観ましたよ |
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KIKKAWA KOJI LIVE 2008 25th Year's Eve@国立代々木競技場 第二体育館
やー、初めてライヴ観たー。アルバムは6枚目くらい迄は聴いてましたよ。何で今になってライヴに行くことにしたのか、それは今回ゲストでアベフトシが出たからです…。ツチノコ発見!これ逃したらいつアベのギター聴けるか判らない!(泣)
吉川先生のMCから察するに、今回のライヴはリクエストを元にセットリストを組んだようです。なんだろファンクラブとかで投票とかがあったのかな。そしたらエラいマニアックな選曲になったとのことで、シングル曲が殆どない、初期の曲もそんなにない。「俺もひねくれてるけど、こんなリクエストをする方もひねくれてる」だって(笑)私が知ってるものは3〜4曲でした。でも楽しく観れたー。シンバルキックも観れて面白かったー。脚よくあがるねー。
で、アベザウルスは思っていたよりずっと早く登場、狼狽する。暗転→聴き覚えのあるギターの音→照明点く→細長い薄いひとがいる→ソロ。ぎゃ、ぎゃー(鳥肌)出たり入ったりしつつ、全部で5曲程演奏しました。
ゲストですから俺が俺がどがががが、と言う我の強いギターではなかったし、アベザウルスの必殺技である高速カッティングで突き進む曲もそんなにはないので、このバンドに合ってるかと言うと判断に困る。でも、あの音は間違いなくアベザウルスの音でした。黒いし。細長いし。カールコードだったし(泣)どういう経緯で参加することになったのか皆目見当がつかないのですが(共通のミュージシャン仲間がいるとも思えず…広島出身と言うことくらいしか被るところがなさそうだし)、久々に動き、ギターを弾くアベを観られて嬉しかったです。これ終わったらどうすんのかしらん、また広島帰っちゃうのかしらん。
それにしてもギター全部で4人、ベースも2人。入れ替わり立ち替わり。ベースのひとりはフリー@RHCP好きなんだろうなあーって感じの子でした。フリーと同じとこにタトゥー入れてたし、演奏スタイルも似ていた。ドラムの女の子と同じバンドで活動してるとのこと。
吉川先生は来年デビュー25周年だそうです。いろいろいいことを言っていた。身体のバランスいいなーヨガとか太極拳とかやってるのかな、と言う動きをしていた。
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2008年12月29日(月) ■ |
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ハシゴですよ |
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『ファニーゲーム U.S.A.』@シネマライズ BF
前日観てきたと言うシス子マスターに「この手の映画で自分がどーしてもダメだってポイントはこれこれここなんですが、その要素はありましたか」と訊いたら「ない」とのことだったので観に行きましたよ。一年の最後に観る映画としてはなんとも罰ゲームな趣です。清々しく年を終えるんじゃなかったのか。以下ネタバレありです、未見の方はご注意を。
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うーむ、自分の都合でもあるんですがー、ここんとこ事件サイトとかそういうのばっか読んで想像力がぱんぱんになってる状態で観たので、そんなに神経を逆撫でされることもなく…エンタテイメントとして適度な出来あがりだなあとそういうところにばかり注意が行ってしまいました…。あのね、これ別に検索しなくてもいいですよ、いいですけど、あのー、数年前起こった北九州一家全滅事件みたいなストーリーなのかなと思って観たんですよね…そしたらそうでもなく。いや、大体そう思って観る自分がどうかしている。なので、まあ「いやん二度と観たくない!最低!」とも思わないし、だからと言って「すっげー最高!それを最高と思ってる俺、クズで最低!そして自分のこと最低と思える自分がちょっと好き!」とも思わない…本当に“適度”、に感じられてしまいました。スターさんが出てるから擬似スナッフフィルム的ないかがわしさもないですし。まあここらへんは、この作品に対する自分の期待の方向が間違ってたとしか言えません…。いや別にスナッフフィルムが観たい訳ではない(ああ言えば言う程言い訳に聞こえる)。
これもたまたまだけど、いやたまたまでもないのか?芋づるなのか?桐野夏生作品を固め読みしてる最中で、なんでこのひとはこういう人間の悪意とか毒々しいことばかり書くのかしらんと思っていたんですが、桐野さん本人の発言に「現実のむごさを虚構で凌駕したい」と言うものがあって、あ、成程と思ったんです。
虚構よりも現実の方がむごいと言うことは肌で感じている。でも、虚構は現実を凌駕出来ると信じたい部分もある。想像力は無限にある、自由なものだ、それに現実が追いついてたまるかと信じたい。ひとの頭の中はどこ迄も自由だし、制限などない。現実を凌駕する虚構を観たい。
小説では登場人物の心理や悪意を文章で表現する。映画はそれを映像で見せていくものですが、この作品にはそれが稀薄です。別に犯行動機とか、そういうのが知りたい訳じゃないんだよな…ああこういうひとがいたのね、でいいんです。それを非難も肯定もしなくていいんです。でも、彼らの行動に得体の知れない怖さがあまり感じられない。徹底してスタイリッシュに撮ってあるからそう感じるのかなあ。そして決定的なシーンは全て丁寧に隠されています。見せないことでこちらの想像力を喚起させる狙いなのかも知れませんが、どうもそれが逃げに感じられてしまうのです。だって、想像力って無限だもん。あれ、そういう意味では観客を信用しているのかな。その割に三箇所程、第三者(=観客)の目線を意識していますよ、と言う演出がわざわざ入る。これがあざとく感じられてしまう。希望の種も分かりやすく撒くんだけど、これがあからさまにあーこれ絶対全部芽が摘み取られるわ、と予想がついてしまうので、がっかりもしないと言うか…。
ショッキングなシーンもそれ程ないし…あれだ、ショッキングと言えば、それこそこの映画のテーマ曲になっている(私信:調べたよ!)Naked City(!そうだったのかー!!!)の「Bonehead」PVの方が余程ショッキングだ。YouTubeにあります。いや、観なくていいです。ただ、このPVも“現実”を撮ったものなんですよね。やはり虚構は現実には勝てないのか。それはちょっと悔しい。
それにしてもヴォーカル、アイちゃん@ボアだったのね…聴いた時『松ヶ根乱射事件』のエンドテーマを思い出すなあ…と思ったんだけど、ビンゴだ(笑)
と言う訳で、なかなかひとには勧めづらいです…。善人+道徳的なひとは気分悪くなるだろうし、残酷ものが大好きです!てひとには微妙だし。しかし役者さんは皆いい仕事してるぞー!ナオミさん迫真!ティムさめざめと泣いてばかり!こどもかわいい!そしてマイケル・ピット(いやー童顔だねー)がいいです。お見事。皆さん色素が薄く肌に血管が透けそうなひとばかりなので、泣くと天然アイラインがほの紅く映えて綺麗ですし。
あとマイケルたんの相方・通称おデブちゃんがロン・セクスミスに似てた(笑)
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TOKYO No.1 SOUL SET presents『No.1』@LIQUIDROOM ebisu
わーっすごくよかった!そしてホームだった!(笑)年末恒例、な楽しみもあるけど、今年はなんか“次”が感じられてすごくよかったな…新曲がことごとくよかったんだよ!ライヴで初めて聴いてもガツンと来るもの、を意識して曲作りをしたそうなので、狙い通りなのかも知れないけど。そして「Innocent Love」のブレイクスルーっぷりが興味深かった。ビッケが「ある方がカヴァーしてくれましたが…それ迄は、『これ、どうなの?』って反応だったのに、今日はキター!って感じだったね、手応えあった!初めて!やっぱりカヴァーするひと、によるんですかねえ……」って言ってたのに大ウケ。
あーでもホントよかった、ホント新曲にはビックリさせられたな…ソウルセットってもう結構続いてるけど、ここにきてこんな展開を見せるとは。ああ、こういうの今迄なかったよね、であり乍ら、むちゃむちゃソウルセットな曲たちでした。来年出る新譜がとても楽しみ。
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2008年12月26日(金) ■ |
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ハシゴになるのか |
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■やー、ジュリーはすごいなあ さっきドーム公演@NHKを観てた(書いてるのは土曜日) 「TOKIO」って今聴いても格好いいなあ、そしてジュリーは歌がうまいなあ。 そうだよな昔のアイドルって歌うまかったんだよね…いつからうまくなくてもオッケーになったんだっけか
■クレッソニエール 初めて夜行ったー。ここのお店のひとはツンデレで面白いよう。ごはんは勿論おいしいよう
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『極東最前線〜ファイトバック現代〜』@SHIBUYA CLUB QUATTRO
ちょっと弱り気味だったので吉野さんのひとことひとことが身にしみて本気で涙ぐんだ。「夜明けの歌」よかった…ああ私もがんばるよ吉野さん。「赤い胃の頭ブルース」も聴けたー。 20周年@AXを観てまた観たい!と思って来たひとが多かったのか、ちょっと客層がいつもと違ったような。盛り上がりもいつもと違う感じ。でもよかったよー来年も宜しくですよ…はい、私もがんばります。いやホントに
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『東京モダニカ Vol.8』@南青山レッドシューズ
H A O 終 わ っ て た ……たちなおれない………… なんでじゃ!こないだ同じイヴェントでライヴは23時くらいからだったやん!! なんだ、メンバーがもうとしよりばかりだからか(暴言)早くやって酒呑んで電車で帰ろうってことか(泣) チャージ払ってしまったので相変わらずものすごいファッションの窪田晴男を眺めつつ、エスケンのDJで(細野さんの「Caravan」かけたよ)ふらふらしつつ、ドリンク飲んで帰ってきた。いやそのままいてもよかったんだけど、翌朝採血があったもんでね…一応これでも病人。 行きはタクシー帰りは渋谷迄徒歩。窪田晴男の着るものについて「もう絶望する!」「目に余る!」とやつあたりをしつつ帰りました。いやでも窪田さんを古くから知るひとは、彼のファッションセンスについてはここ迄言ってもいいって解るでしょう(断言)本当に音楽以外には頓着ないひとだよね!貶める振りして持ち上げる。そして寝る
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2008年12月25日(木) ■ |
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『箱の中の女』楽日+ねこカフェとか |
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『箱の中の女』@シアターコクーン
ダンスが面白い動きをするなあと思っていたら、振付が井手茂太さんだったんですね。ここでちょっと集中力が切れた。いやこれは自分の問題でー。川崎悦子さんをちらっと連想して、みるみる第三舞台のダンスシーンを思い出してしまった。長野さんがトップに立って、一度ストップモーションになってからすっと首を回すあのシーン、すごく好きだったんだ。何だったっけ?『ハッシャ・バイ』?『ハッシャ・バイ』今度虚構の劇団でやるらしいなあ……。第三舞台のダンス、本当に好きだったんだ。過去形で書くのは何故なんだ。
とまあ…そこですごいネガな気分になって泣きそうになった。とほほ。
それはともかく舞台の方は東京楽日。皆さんちょっとお疲れ気味かなと思うところはあったものの、リピートと言うこともあり歌の内容を考え乍ら聴くことも出来たし、結構序盤から出てくる、モノローグのブランコは既に死んでいるんだなと気付いたり(ひとりで語るブランコの台詞は全て過去形になっている)出来たのは面白かったです。なんだよ水橋くん、役の上でも人間離れしてるのかよ……。いいもん観た。
カーテンコールでは一青さんが「Happy Christmas to you♪」と唄ってくれました。大阪公演もうまくいきますように。
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帰りは打ち上げ(笑)、その後道玄坂に見付けたねこカフェででれでれでれでれする。こんなところにねこカフェがあったとは…客層も独特な感じだった……(笑)そしてねこらはかわいくてかわいくてもー。すごい喰い意地の張ったこがいて、クリスマス用かフード付きのサンタさんみたいなケープを着せられていたのだが、ずっと下向いてごはん食べてるからフードがすっぽり蓋になって全然顔が見えないの。そのこは他のねこのごはんもとろうとしてお店のひとにダメでしょと言われていたり、お客さんが持ってるねこ用おやつを片っ端から食べたりしていた。よう食べるねえ……(微笑)こもも姫と言う名前だった。
そんな中ぷりんと言う、食が細く人見知りっぽく動作もゆ〜〜〜〜っくりなこがものっそい気になった。かわいい…もうもはやさわらなくてもいいです、あなたの姿を見ているだけで充分です!とかこっちがおろおろしてしまう程のはかなさよ。でも空気清浄機の上でうとうとしてる時に結局さわっちゃったーあああーかわいかった…なごんだ……。
他のお客さんが「なんでねこカフェってのはこねこしかいないんですか?」と訊いていた。「お客さんの要望と、大きくなるとひとに慣れなかったりするから」だそうです。「若ければ若い程いい!」と言うお客もいるそうですよ…ね、ねこキャバ……。結構引退するのは早いので、皆いい飼い主さんとこにひきとられるといいなあと思った。
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■ああ… ハロルド・ピンターが亡くなった……。 安らかにおやすみください
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2008年12月23日(火) ■ |
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日本語で唄うハシゴ |
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『渡辺えりのMy Room』@スパイラルホール
何故初日に行けなかったかは訊かないでください…(泣)と言う訳で初見が楽日です。セットリストを見る限り。他の日にはやっていたらしい明星さんの椎名林檎のカヴァー「本能」(!)やアンコール用?の「Happy Christmas」は聴けませんでしたよーガクリ。まあ楽日ならではの他の曲が聴けたのは嬉しかったですが。
メンバーはVo:渡辺えり/G、Vn、Ele:横川理彦/Pf、Key:近藤達郎/Drs、Perc:アーマッド・コンパオレ/Cho:明星真由実。Drs前にはアクリル板でつい立てがしてあって、スパイラルくらいの空間でも快適に聴けるようになっていました。結構音良かった。
初日行ったサさんから話を聞いて、オープニングは心の準備をしていたのにも関わらず「ひいっ!」とか言う。ジュリーの「ストリッパー」にピンクレディーの「UFO」ですよ。渡辺ミーちゃんに明星ケイちゃんですよ。歓声と悲鳴が同時に飛び、場内どよめきまくり。いやこのツカミは凄いわ…一気に持ってかれたわ……『恋心』でもそうだったけど、さりげなく細部を詰めて観客の集中力を惹き付けるスズカツさんのは手腕は凄い。力のある演者と組むとその効果が掛け算式に拡大しますし。
とまあそんなことは後で考えたことで、その場ではもうステージに釘付けですよ。面白過ぎた…。
1部邦楽のカヴァー、2部洋楽のカヴァーで、洋楽は日本語詩に置き換えたもの。邦訳って、如何に巧く王様化(=詩の内容をちゃんと伝える)しつつ、メロディーから逸脱しない言葉を載せる(=意訳)かがポイントだと思うのですが、そうなるとどうしても消去法になりがちなんですよね。短いフレーズでどれだけ原詩の世界観を表現するか。思えばこの“カット作業”って、スズカツさんの得意とするところではなかったか。今回はスズカツさん訳と渡辺さん訳、共訳とありましたが、どれも王様寄りでありつつ、ああこの歌ってこういうこと唄ってたんだなあと言うのが伝わって面白かったです。エリック・カルメンの「All By Myself」とかね。
ところで1部で尾崎豊の「太陽の破片」をやったんだが、自分尾崎の歌詞には共感出来んと言ってた割にそらで歌詞を憶えていて愕然とした。あの曲ちゃんと聴いたのってそれこそ20年振りとかなのに…ひいー。渡辺さんがMCで「歳をとると歌詞の意味を掘り下げちゃっていちいち考え込んじゃうからなかなか憶えられない、若い時は深く考えずにするっと憶えられたのに」と言ってたんですが、それか?それなのか!?結構ショックだった…(笑)つうか尾崎さんの詩は直截な表現が多かったんだよね、だから頭にズバッと入りやすかったんだよ…(なにこれ自分に言い訳をしているのか)下手すると「卒業」もフルで唄えるかも知れん、自分。
それにしても明星さんの歌はよかったなー!流石テポドン明星、ドームで唄った女。明星さんのソロコンサートもあったら行ってみたいよー。
アンコールは山形の民謡?をファンキーに唄ってくれました。中東生まれマルセイユ育ちのアーマッドさんが日本のリズムに馴染んでるのが面白かった。日本大好きなんだって。AKIRA(G:フレッド・フリス/G:大友良英/Vn:横川タダヒコ/Drs:アーマッド・コンパオレ)で活動されてるとのこと。来年のライヴ(17日にも飯田橋の日仏学院ラ・ブラスリーでライヴがあるとのこと)気になるなー。
MCもとても面白かったです。渡辺さんのは勿論明星さんのノダマップでのエピソードがよかったな…。歌にも共通するけど語り部であることって役者の大事なところだなあと思ったり。あと衣裳がいちいちかわいかった。前半キュート、後半ゴージャス。渡辺さんはドロワーズが似合うね…そして本人言う通り(笑)美脚だった!
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ヒカシュー『形而超のクリスマス〜Pataphysique Noel〜』@UNIT
開演ギリギリに入るとステージ上に張ったスクリーンにレア映像が流れていた。1部と2部の間では音と同期させてザクザクリミクスさせてってて、これがまたかなり面白かった。普通に今のクラブで流れてる感じやん…違和感なく……VJは永田一直さんだったとのこと。し、しまったフルで観たかった……。寺で狼藉している海琳さん(当時。現三田さんね)の映像を観ていた後ろのひとが「こんなことしてるから勘当されるんだよ」と言っていた(笑)そして近くに久保田しんごがいて相当に盛り上がっていたのだが、夏のナイロンイヴェントの時みたく暴走しないところが何げに大人だなあと好感度アップ(笑)
いやーそれにしてもすごかった。新旧メンバー入り乱れの8人編成、ステージ狭い。巻上さんが飛んだり跳ねたりする度隣のロマンスグレー戸辺さんにぶつからないかとヒヤヒヤした。そしてセットリストも新旧曲入り乱れ。初っ端から「レトリックス&ロジックス」!ギャー!合間にインプロもどんどん入れるし、MCはいつになくゴキゲンだし(まあステージ上でフキゲンな巻上さん観たことないけど)。レア曲も満載でした。
日本語の歌がズバズバ頭に入ってくると言うのは、母国語だから当たり前のような気がするけれど、実際には素通りしてしまう、残らないものは沢山ある。残るものには、造語の面白さ、発音の明瞭さ、声のデカさ(笑)といろんな要素がある。前述の尾崎豊の直截さと言うのも大事な要素なのかも知れないな。ヒカシューの歌はタイトルからして「プヨプヨ」だし「ベトベト」だし「ドロドロ」だし、同時に「幼虫の危機」で「デジタルなフランケン」で「スイカの行進」(これ聴けて嬉しかったー)。こういうの聴くと日本人でいることの面白みを改めて実感したりして面白い。まあ巻上さんの歌にはハナモゲラ語みたいなものもあるけれど(笑)
そんなこんなであっと言う間の3時間超、いやーいいもん観ました。演奏の重量感、鋭敏っぷりもすごかったです。あんだけズバズバ合って時々脱線しかし即起動修正出来る、音がいきもののように見える(そう、見える気がする!)ライヴはなかなか観れません。いい年末になりました。
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2008年12月20日(土) ■ |
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ハシゴ |
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■『石田徹也 ―僕たちの自画像― 展』@練馬区立美術館
東京では初の大規模個展。72点の絵画の他、アイディア帖14冊の一部(ガラスケース内にあるので頁をめくれないのね)を展示。盛況。昨年静岡県立美術館で開催された『石田徹也 悲しみのキャンバス』では約150点が展示されたとのことで、およそそれの半数ではあるが、これだけの数をまとめて都内で観られたのは嬉しい。とにかくサイズがデカいので、場所をとるのだ。昨年のCB COLLECTIONでの展示は16点だったもの(その16点だけでもかなりひきずりこまれたのだが)。 入口にお父さまのご挨拶があり、「残された作品の膨大な数と大きさに途方にくれ、『絵そのものは、全て捨ててしまおう』と決心し、作品の写真を撮り、遺作集を発行」したとのこと。その遺作集が評判になり、いろいろなところで紹介され、こうして展示が続いている。処分されなくてよかった。 CBで観た時に「笑えるものもあるんだけど、それは作者の意図したことなのか判断出来ないな」と思ったのですが、今回アイディア帖に本人が「自分の悩みや不安を見せつけるのではなく、それをユーモラスに、笑いとばせるようなものとしてナンセンスに表現したい」(うろおぼえなのでニュアンスは若干違います)とメモしていた。しかし別のコメントには「社会風刺は止めて、詩的に、感覚に訴えるものを作りたい」とあった。1995年辺りはポップなものも多い。かわいいいぬを描いたものもある。2000年辺りから明らかに作風が変わっている。モチーフとしてのサラリーマンの顔を自分に置き換え、現代社会への皮肉を描いていたものが、自分自身の心理状態を絵に反映するようになり、解釈が難しくなってくる。そしてその結果か、彼は今この世にはいない。思わず納得させられてしまうような経過で、しかし納得してしまうのもどうなのか?と、観て歩く足がだんだん重くなる。 イースタンユースのアルバム、シングルのアートワークに使用された『兵士』『無題』もありました。実物を観られて嬉しかった。 そうそう、おっちゃんがこたつになってるユーモラスな作品のタイトルが、展示によって『おやじ』だったり『父性』だったりするのは何故なのか。ひょっとして細部が違う別作品なのか。『おやじ』はCBで観た憶えがあるのだが、サイズが違ったっけか…?両方存在するなら並べて観てみたいよー。
■『セロテープ(R)誕生60年記念 瀬畑亮セロテープアート(R)展』@練馬区立美術館
セロテープをまいてまいてかたまりにして形成して行く立体作品。大量のテープをまきにまいてるから、芯も大量に残るので、その芯でも作品を作ってました。てりってり。つやっつや。しかしマット状のものもあって、あれは上から何か塗ってるのか?面白かったー。
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絵にあてられた+この後もハシゴが続くので、しばし茶なぞ飲んでぼんやりしてから新宿へ。
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■『We Jam Econo '08』@MARZ
マイク・ワットってスズカツさんと同じ誕生日なのね…どちらもおめでとうございますですよー。と言う訳でマイクさん51歳のお誕生日を皆で祝おうパーティです。いやあ、一年で三度も観られる有難さよ。MARZとMOTIONの両方(往来自由)に、14組のバンドが出演。マイクさん「全部観るよ!」とのことで、16:30の開演から全部のバンドを観ていたそう。この人柄がまたたまらん…。 20時過ぎに入場。へ、ヘタレですみません…サム・ベネットも観たかった……。 トリ前のMelt-Banana liteから観ました。なんでライト?今日LITEも出るから共演?と思ったんだけど、実際はメルトバナナの曲をメルトバナナのメンバーで、楽器編成を変えて演奏していた様子。音が違うのは判るが、誰が何をやっているかがよく判らん…何故ならステージもフロアも真っ暗だから(笑)アガタさんとヤコさんが頭にサーチライトを着けている。え、そのライト?(違う)あーこれ何か観た気がする、この八つ墓村仕様…帰ってから思い出した、オービタルだYO!→参照 これあっちでは何て呼ばれてるのん…八つ墓村って呼称があまりにもぴったりで他の例えが思い付かないよ…。で、まあ、ゲラゲラ笑って観ました。音は大層格好よかったです。キャッキャー。 そしてあっと言う間にトリ、マイクさんのリーダーバンドbrother's sister's daughter。今回のメンバーはB:Mike Watt/G:Nels Cline、Shimmy/Drs:あらきゆうこ/Syn:シークレットゲストと言われてても全然シークレットじゃなかった(笑)Jim O'Rourke。ミニットメン+ストゥージズにウィルコにコーネリアスにソニックユース。と言うメンツです、ぎょえー。 初っ端にストゥージズのカヴァーをやったのですが、この音の一丸っぷりにまず驚いた。うひゃあ、“バンド”になってる!2月、5月に観た時はインプロ主体だったのに!2曲目以降は前に観た時のようにフレーズ出ししてインストでセッションで、と言う流れになりましたがいやー面白かった。途中マイクさんが『月に吠える』を日本語リーディング。んん、朔太郎?と思ったのですが、ちょっと発音が不明瞭で聞き取れませんでした。でもねマイクさんがカンペ見て読む度に「きゃーうまく発音出来ないよ!」みたく照れたりはにかんだりしてて、それがかわいいのなんの。こんなかわいい51歳…たまらん。そして日本語で一生懸命伝えようとしてくれているところに感動した…右胸ポケットにはリラックマがいたし(涙)。ポケットが大きかったのかリラックマはだんだん沈んで見えなくなっていたし(笑)ああああったかいなー(泣)! しかしそんな微笑ましいところを見せつつもベースは肉食でーすてな野太さで。今回初参加のニルスのギターも太い太い。もうぎゃんぎゃん。シミーさんはニルスの様子を見乍ら単音のロングトーンを効果的に入れたりしていました。あらきさんはカッチリ構成が決まっている曲の方がいきいきと叩けていた感じ。住んでるところもバラバラだし、リハの時間もあまりなかっただろうにアンサンブルがガッチリに聴こえる曲もあり、音楽で会話出来るひとたちの真剣なおかつ楽しそうな姿を目の当たりに。終盤は音響バランスもわやくちゃになり(笑)ジムの音は殆ど聴こえませんでしたがよかった…面白かった……。 アンコールはLITEの面々も出てきてステージぎゅうぎゅう。ジャムだー。音数の多さ+音圧の高さにPAが追い付かないのかサックスの音がソプラノしか聴こえません(テナーもいたのよ・苦笑)。マイクの挨拶で終わるかと思いきや、ジムが「皆さん今日がマイクさんの誕生日って知ってますよね、皆でHappyBirthday唄いましょ!」(勿論日本語で)と音頭をとって、フロア全員でHappyBirthday斉唱。マイクさんにこにこ、皆にこにこ。いやーん楽しかったー!
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■『LONDON NITE X'mas Special 2008』@CLUB CITTA'
ヒー、激混み。ロッカーももう空いてませんよと言われ、うわっぱりとバッグを持ったままうろうろですよ…しかもオールなのに再入場不可!この混みっぷりで外に出られないのはキツいな…チッタくらいのキャパなら探せば会えるだろうと踏んでいたサさんとポンチさんが見付からない。結局会えたの3:30(笑)す、すんません……。 フロアは最後列迄ビッシリ、と言うことはなかったので、ライヴは快適に観れました。バントのひとつめはTHE BIRTHDAY。6曲とコンパクトにまとまっていましたが、そのまとまりが切れ味よく充実した内容だったように思います、よかった!「涙がこぼれそう」はライヴ映えするなー。「Stupid」ではもう恒例となっている、当日の会場の名前を歌詞に折り込んで盛り上げたり、この日のDJをもってロンナイを卒業すると言うイハラさんに労いの言葉をかけたりと、チバくんはなんか…兄貴らしくなってきましたねえ……。やっぱり最初のインパクトがあり過ぎたので、未だにスットコドッコイなイメージですが(そしてまあある意味それはずっと変わらないんだろうが)、落ち着きと言うか風格が出て来たなあと思いました。「LUCCA」も聴けて嬉しかった。 そんでソウルセット。この時は結構前に行け、近くで観られた。フロアの反応まっぷたつ。面白かったけども。相変わらずお互いがお互いの話を聞いてませんでした。そして音響がいちばん悪かった。はなちゃんの音殆ど聴こえないの。ヒロシくんの音も浮き気味で、なかなかグルーヴが出ない。いろいろと惜しい…ビッケのトナカイコスプレはかわいかったが。ひとりで腹がよじれる程笑ったが。あとあれね、ビッケトナカイで俊美とPercのひと(ごめん名前ド忘れ)はサンタの格好(帽子)だったんだけど、ヒロシくんとはなちゃんは普段通り、と言うところにやはりこのふたりには「ねえねえサンタの格好しようよう」と提案しづらいのだろうかと思った(笑) 29日のワンマンは万全のコンディションで観たいものです。それにしてもビッケはここ数年観る度若返る。今高校生くらいになってる。 この日いちばん見掛けたTシャツはBRAHMAN。噂には聞いているものの「着替え忘れちゃった!」「荷物持ったまま観るなんて無理だよー」「もうフロア入っとかないと弾かれるよ」と話している声を聞いて、絶対後ろで観ようと決める。 むっちゃ格闘技だった…出囃子〜、入場〜、試合〜、試合後の談話〜、ファンへの挨拶〜、共闘〜、みたいな。もう肉弾戦。ものすごいフロアの一体感。そして自分に感じるものすごいアウェイ感(笑) 音も、コード?そんなヤワな和音弾きませんよ、単音リフでぐいぐい押しまくるに決まってます!てな感じであった。いやー格好よかったです。 途中TGMXが出てきてSCAFULL KINGのカヴァーを一曲。盛り上がった。 ロビーに出てうろうろしていたらようやくポンチさんたちに会えた。ブラフマンを中央付近で観ていてエラい目に遭ったそうです(苦笑)話しているうちLOW IQ 01 & MASTER LOWを見逃す。 DJは大ネタ連発で盛り上がってました。ロンナイ28周年おめでとうございます、憲章さんも楽しそうにしてらっしゃいました。
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そんなこんなで濃い一日だったー。
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2008年12月12日(金) ■ |
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『ラヴ☆ショウワ歌謡〜シャボン玉フライデー〜』とか |
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■今出てるBest Stage(2009年1月号) 岩松了ロングインタヴューがすげい面白い。インタヴュアーは岩城京子さん。 時々こういうのが載るからこの手の雑誌を素通りは出来ないなー……。 「チェーホフは肉体的、シェイクスピアは精神的」って話は目からウロコでした
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『ラヴ☆ショウワ歌謡〜シャボン玉フライデー〜』@Shibuya O-Nest
アッキー@面影ラッキーホールがソロで出るよとポンチさんにお誘い頂き行ってきました。イベントの主旨を全く知らず予備知識も入れず、山田広野さん久々に見るわー何するのん、と行ったら…すげー面白いでやんの……あ、有難うポンチさん!!そしてようやっとタイトルの意味が腑に落ちた(遅)。要は昭和の名曲の数々を出演者がもうそれは楽しげに唄い上げてくれる訳ですよ!たまらん!
遅刻してトップバッターのKOTARO AND THE BIZARRE MENは1曲しか聴けず。全く知らなかったのですが、古市コータローさんと加藤ひさしさん@THE COLLECTORSのバンドだったんですね。
と言う訳で続いての日比谷カタンさんから観る、初見。こーれーがーすごく面白かった。ジプシーギターで昭和歌謡(+ちょっと平成)を唄いまくる!しょっぱなが「恋とマシンガン」ですがな、ぎゃー(白目)あれがよ、ジプシーギターでよ、それがまたすごーい格好よくてよ、しかも歌が上手いうえ物真似も上手い(笑)「私鉄沿線」とかもー。どうしろともー。続いての次郎くんがドンピシャ同世代(つうか同学年ですな)で選曲がもうあああそれそれ!と言うものだったんだけど、日比谷さんはおいくつですのん…でも意外と私より若い気がする…ちょっと世代遅れちゃったひとがどっぷり前の世代に浸かっちゃった印象がありましたが。筒美京平さんとかすごい好きそうだったよー。そしてMCがまた面白過ぎた。あの客にいろいろ投げといて返球にいちいち冷や水かける感じ、アッキーと通じるものがあった(笑)腹がよじれた。
ソワレくんを初めて観た時の衝撃を思い出した…ら、一緒にイヴェントとか出てたりするんですね。なんか同じ国の住人って感じがひしひしとした……(笑)
次は川上次郎くん。あー今見るとなんか、サム・リーに似てるね、顔が……。「ふたりの夏物語」とか「悲しみにさよなら」とか「涙のリクエスト」ってな選曲だったんですが、歌詞がするする出てきて愕然とする。この3つのバンドってそんなに入れこんで聴いた憶えはないのに、そして歌番組もそんなに熱心に観ていなかったのに…なんでだ!それ程日常生活で無意識に耳にしていたってことですかね…。あと皆曲がキャッチーなんだろうか、一聴で憶えちゃう。今の若い子ってそういう共通言語みたいな曲ってあるのかしらんと思わず老婆心など起こす。それにしても本人の言うとおり、「涙のリクエスト」はハマり過ぎていた(笑)衣裳もストライクだった。
その後フロアに座って、山田監督の活弁を2本観る。ネストのフロアに座ったのってヒゲの未亡人以来です(笑)もうまったりし過ぎた…活弁はMacトラブルで映像がしばらく出ないわ復旧後も活弁以外の音声がガッタガタだわでちょっと可哀相だった。広野さん主宰なのにねえ。
で、意外にもアッキーがトリ。大阪歌謡を選びましたよーてことで「悲しい色やねん」とか「いじめやんといて」とか。うーわーああーハマり過ぎ、ハマり過ぎです。途中から笑うのも忘れて聴き入ってしまったよ…思うツボではないか。面影とモード変えてくるのかなーと思っていたが衣裳も毎度のどピンクスーツ、喋りもあんな感じでした。4曲だったかな、少なかったけど濃かった。持ってかれた…無駄にいい美声(暴言)をこう迄思い切り活かされたら!でもピンクのスーツ!本人「目をつぶって聴けばいいんじゃないですかね」と自虐ギャグを飛ばしていたがなんつうの、音と言うものは見た目を凌駕するね(これも暴言ではないか)!目など閉じずとも心眼にはこう…切なく美しく儚いものが焼き付きましたよ!アッキーは素敵だね…。
いやーすごく面白かったです…ネストって場もまた合ってて充実した週末になりました。有難うございました。
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2008年12月10日(水) ■ |
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『箱の中の女』初日 |
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音楽劇『箱の中の女』@シアターコクーン
おおこれはいいですよ!と言うかこんなにするする頭に入ってくる岩松了作品は初めてかも知れない!そして水橋くんがすごいいい役もらってます、キーマンです、あああ有難う岩松了!(敬称略が敬称)
岩松了で音楽劇、と言うと昨年の『死ぬまでの短い時間』が結構気難しいもの(いやでも好きだったなーこれ)だったので、同じようなものをコクーンでやるには厳しいのではないか…と思っていたのですが、そこは一青窈さん、小林武史さんと言うどメジャーなひとたちと組むことで、バランス良く提示されていたように思います。運命的に出会った男と女のあれこれと言うのは定番ですが、今回それがミステリーとしても観られるようになっています。ちゃんと謎の部分を説明してくれる親切さもあり。「見えないところで何かが起こる」「段差がある」「水」と言うモチーフは健在。ジョン・ウーにおける鳩のように、出てくるとホッとするしニヤニヤします。
そして一青さんがまた巧い。ステージ慣れしてるとは言え、初舞台とは思えない。岩松作品特有の、ファムファタルと言えば聞こえがいいが芝居がかり過ぎてイラッとすんじゃおまえー!と言う女性像に見事に親和性を持たせています。台詞が立て板に水。岩松節をこれだけ自然に語れるひとって役者でもなかなかいないと思います、これには驚いた。謎めいてい乍らイライラピリピリに理由付けが見え(ここ迄ハッキリ見えるのは岩松作品では珍しいのではないか)、それが焦燥感として表現されている。共演者との距離感もいい。
それにしても一青さん小柄!華奢!客席エリア使いが多く、何度も近くの通路を通りましたがすごーいちっちゃいの。しかし存在感は抜群。カーテンコールでの男前っぷりも格好よかったですよ。
杉本さん(軽妙に舞台をまわしてくれます)を中心にいい座組になっています。ダンス的なシークエンスがあり(しかも八百屋舞台)、結構身体を使う部分が多い。そこは村杉さんが光ります。身体が切れるし、所作が美しい。大人計画とかナイロンのひとってやっぱり巧いし、舞台で見せる身体と言うものを体得しているよなあ。外部で観るとよく判る。山中さんと水橋くんは『八月の幻』チームだねー!久々に共演を観られて嬉しかったです。柏原くんはちょっと声がこもるところがあったけど、出演者中唯一一青さんと一緒に唄うシーンは歌声が馴染んでいてとてもよかった。
で、水橋くんですよ。『バット男』以来4年振りの舞台出演。まずコクーンクラスであれだけ声が通ったのに驚く。しかもそれが無理なく聴こえます、張ってる訳ではないのに綺麗に通る声。『バット男』の時とは明らかに発声が変わっています。しかもあなた、ネタバレ故反転→マフィアの役ですねん!しかも紳士!上品!白いスーツも板についていて、舞台では大きく見えました。背中もしっかりしているし…最初判らなかったもんねー。だって映画の舞台挨拶とかで見るとちっちゃめでかわいい印象だし。まあそれは隣に大きなおーもりくんがいることが多かったからかも知れないが(何年前の話だ)。舞台にひとり立ってモノローグのシーンもあるのですが、観ていてヒヤヒヤしません(笑)いや、舞台慣れしてないひとのモノローグってこっちもリラックスして観れなかったりしますやん…それがもう凪のような落ち着きで、自然に観ていられる。
おーもりくんが「マヤ…恐ろしい子!」と言ったのも頷ける。言ってません。でも似たようなことは言ってたんですよね、「北村(有起哉)と水橋には叶わないと思うことがある」と。するりと役に入り込んでいるように見えてしまいます。思い出を懐かしみつつそこから離れられない諦観を感じさせる、兄とのエピソードを語るシーンがとてもよかった。
初日故ちょっとした小道具トラブル(だよなあれ…)があったり、ミュージカルでもないから歌のあとどうすんだ?と言う観客の戸惑いを感じたり、笑えるシーンなのに笑っていいんだっけ?と言う空気があったりしましたが、初日でこの出来ならこれからは良くなる一方ではないでしょうか。風邪と怪我には気を付けてー。
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2008年12月09日(火) ■ |
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いろいろ |
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■bobbidaさんのテキストですよー ・菊地成孔 ダブ・セクステット @オーチャードホール ・菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール @オーチャードホール ああ溜飲が下がった
■『養老孟司先生と猫の営業部長 —うちのまる』有限会社 養老研究所 養老先生てこんなねこを飼っていたのかー! いやー一目惚れ買いしてしまいました。キャッチコピーの通り働く気が失せます。 ねこの解剖(骨格)学も載ってますよ、申し訳程度に(暴言。嘘です。とってもためになります)。イワゴーさんもよく言ってますがねこはホントに美しい身体付きをしているなー! それにしてもマヨネーズ食べるのな。まあ雑食だからなんでも食べるわな
■『旅行けばネコ』岩合光昭 あああーかわいいいーよおーう。そこらへんのねこがいちばんかわいいよ。 そんでイワゴーさんが「ネコを捨てないで」て書いてると胸がぎゅーんとなるよ。つうかあたりまえのことなのになあ。静岡のねこ小屋にくらしてるねこは幸せだと思います。それにしても何度見てもこのねこ小屋(P166)のねこらのツラ構えがたまらん
それにしても最近ねこ本多いねー。いぬ本も多いが。ブログで紹介されたのがきっかけで出版されるものもかなり多そう。
■最近のはまりもん 『男子ごはん』でケンタロウが作ってた柿のヨーグルトサラダ。柿切ってプレーンヨーグルトとレモン汁とはちみつと和えればいいだけー。はちみつがなかったんで、頂き物の栗の糖みつ使ったらこれが合う! 柿と栗って合うんだ…そりゃどっちも秋ものだけど、一緒に食べたことはなかったわ。 このサイト、過去のレシピのアーカイヴ頁作ってほしいなあ。前回分迄しか残らないんだよね
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2008年12月08日(月) ■ |
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THE KILLS / BLOOD RED SHOESとか |
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■先生大変です HAO!やるよ ぎょえー何年振り?つうか十数年振り? 万難を排して行かねば…レッドシューズはよ詳細出してくれー
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THE KILLS / BLOOD RED SHOES@Shibuya O-EAST
遅刻してブラッドレッドシューズは3曲しか聴けなかった(泣)鼻血のあの子はパワフルなドラムを叩いて楽しそうでしたー。へなちょこなふりして骨太やん。機会があったらちゃんと聴きたいー。
と言う訳でやっとキルズが観れますよ。サマソニの時みたいにドラムマシンチェックを執拗にやってはいなかったので、今回はいくらなんでも大丈夫だろうと思いつつ、出てくる迄信用出来ない(とらうま)。ホテルが出てきた時はホントホッとしたー。そして着ていた革ジャンを脱いでフロアに投げようとしてやめてアンプのとこにちょこんと投げる人柄にもウケた。カンパーイとかやるし何度もアリガトーて言うし、ニコニコしてるし、ゲンズブール顔なのにお茶目でいいひとそうだったよ…(笑)いちいち仕種が芝居がかってんのにそれがいちいち嫌味なくサマになる。
ヴィヴィはちょっと調子悪そうだったけど大丈夫かな?しかしそのだるーな感じもキャー素敵!抱いてー!
それぞれセクシャルな魅力が十二分にあるのに、ステージに立つとジェンダーが逆に見えるのは何故なのか。ホテルはチャーミングに見えるし、ヴィヴィはエレガンなのに野蛮に見える。エロくてドキッ☆じゃなくて格好よくてドキッ☆なのよね…何を書いているか自分でも判らなくなってきた(笑)ひとつのマイクにキスすれすれ迄顔を近付けて唄ったりする様もステージアクションとして非常に格好よく、最後の挨拶では肩を抱くではなく肩を組むとして見えるこのサッパリ感。素敵だ!
スピーカーに近い位置にいたからかも知れないけどギターのボトム音がすげーデカくて、聴く以前に鼓膜がビリビリしちゃって音程が判らなくなる程。慣れる迄ちょっと時間かかった。そして慣れて来た頃には耳の方がイカれてしまったようで、ヴォーカルが殆ど聴き取れなかったー(泣)。が、これが仕様じゃね?と思わせられてしまうんですねー。こうして聴いてしまうと、このバンドにはクリアでバランスのよい音質は必要ないのではないか、と。ノイズ上等、ギタートラブル上等、ドラムマシンのカウントを手持ち無沙汰に待ちつつステージ上をうろうろする間すら格好いい。このふたりは何をやってもサマになるなあ。いやーよかったー。
それにしても面白い曲が多いよね…ガレージ色強いんだけど妙にスタイリッシュに聴こえるものもあるし、ブルーズ調でもヴィヴィのヴォーカルが入るとフレンチポップにも聴こえる。何これはホテルがゲンズブール顔だからか…となるとヴィヴィはバーキンなのか……いやいやそれはおいといて、唯一無二の存在感があります。
ガッツリなベースを2日連続で聴いた2日後にベースレスのバンドを2つ観ると言う極端さが個人的にはニヤニヤしました。面白かった。
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2008年12月07日(日) ■ |
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『舞台は夢 —イリュージョン・コミック』 |
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2008/2008シーズン『舞台は夢 —イリュージョン・コミック』@新国立劇場 中劇場
また最前列の通路脇だった…チケット表記は10列目なのに……。秋山さんが隣を通るといい匂いがします(そしてまた当然嗅ぐ)。と言う訳で奥行きを封じたセンターステージ。新国立の中劇場と言ったら、演出家はさぞやあの奥行きを使いたくてうずうずするもんでしょうが、そこは現在ここの芸術監督の鵜山さん。そんなんいつでも出来るわいと言う感じ?(笑)それは冗談として、センターステージであることは、現実と虚構は地続きだと言うこの作品の特性をよく表したものでした。舞台は夢。いい話だったー。年末にこういうの観るとホッとしますわ。思えば昨年末は『ビューティ・クイーン・オブ・リナーン』を観てどんよりしたものだったわ(笑)
タイトルがネタバレのようなものなんですが、ある意味禁じ手を使っている作品です。ひとりの作家につき一度きりしか使えない手。それでも使いたかったんだろうな。舞台への大きな愛情を感じました。コルネイユの作品は初めて観ましたが、他にどんなものを書いているんだろう。突飛な設定ではなく、いい話をいい塩梅にエンタテインし、終演後観客を気持ちよく送りだす。125分の上演時間も丁度いい感じです。
序盤、ダイアローグがモノローグに聴こえる翻訳劇独特の台詞回しが気になりましたが(導入でこの翻訳調についていけなくなると一気に眠気がくるもんです(苦笑))その後は持ち直した。役者さんのひとなつこい技量が活きていると思いました。段田さんは何をやっても巧いなあ。堤さんはああ見えて何げにコメディ向いている。黒目多いしね(笑)そんな目できょとんとした顔をするなあああ!高田さんのコメディエンヌっぷりも堪能出来てよかったです。衣裳もかわいかった!
それにしても堤さん最近すごく働いてないか。舞台も続くし、映画やCMも多いし。充実してるなあ。身体には気をつけてー。そうそう今回アクションシーンを観てそうだったこのひとJAC出身だったと思い出した。
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2008年12月06日(土) ■ |
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菊地成孔コンサート2008 第二夜 |
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菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール@Bunkamuraオーチャードホール
新編成のメンバーを把握していないまま第二期PTA初見。ピアノプレイヤーがつい最近見た憶えのある後頭部…あ、あれ?林正樹さんだよ!?林さん『ア・ラ・カルト』は!?と帰宅後調べてみたら、この日はマチネのみだったんですね。ダブルヘッダーだったんだー。しかし『ア・ラ・カルト』終演がだいたい16時半くらい、PTAの開演が18時。ひいー同じ渋谷とは言えおつかれさまです。
と言う訳で第二期PTAは、大儀見さん(perc)、徳澤さん(cello)、堀米さん(harp)、菊地さん(viola)以外全員入れ替わったかな?ピアノは南さんから林さんに、ベースは鈴木くんから鳥越啓介さんに。楽器編成は同じ。弦はクインテットですが、ベースのみジャズ畑、あとの4人はクラシック畑(と思われる)と言うところも同じです。が、随分印象は変わりました。
二部構成で幕間に休憩20分。
インプロがすごく増えたように思う。リズムセクションも強力になり、譜面を感じさせない。ラウンジ、キャバレーではなくダンスフロアを想起させる(特に二部)。来年はPTAでフェスにも出るよとMCで菊地さんが言っていましたが、これにすんなり納得してしまう躍動感増量の印象でした。あー、フェスはアリだわ。まったり酒呑んで聴くんじゃなくてガッツリ酒呑んで踊り狂えるぞこれは(まあ私は酒呑めませんけどね…)
えー、それにしてもなんだろうなんでこんなにも印象が違う!?単純に考えればプレイヤーが違うから、なんでしょうが、作曲者もアレンジャーも同じなんだよなあ。そんで同じ曲を同じ編成で演奏している。と言う訳でライヴで直に聴く迄おあずけにしといた ■『Live Session (iTunes Exclusive) - EP』 をガッツリ聴いてみることにします。
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2008年12月05日(金) ■ |
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菊地成孔コンサート2008 第一夜 |
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菊地成孔ダブ・セクステット@Bunkamuraオーチャードホール
ゲストDJにKYOTO JAZZ MASSIVEの沖野さん。オーチャードホールにDJブース、珍しい光景です。
一部構成でアンコール迄一気に。いやはや曲がどんどん化ける、最初のヴァージョンが思い出せないくらい。もう自分の語彙では説明出来ないのでまるっと大谷さんのテキストから引用しますが「律動の縦軸が揃わなくても演奏が破綻しない」んです。「(I've lost my) Taylor Burton」が顕著ですが、ソロで始まり、6つのパートがみるみるうちに枝分かれする。各々のソロパートの後ろでリズムセクションが自由に走り回る。それが終盤鮮やかに収束する。
基本一曲の中でBPMは変わらないんですが、同じフレーズを四分音符で弾く(吹く)か八分音符で弾く(吹く)かでBPMが速くなったり遅くなったりする錯覚を起こさせると言うか…それを錯覚と言っていいものか……。
で、全体像としては阿修羅像のようになると言う(笑)どの角度から観(聴い)ても成立するんですが、角度によって表情が全然違うんですね。なおかつどのビートを選択してもしっかりダンスミュージックとして成り立ってしまうと言う不思議なものが目の前に拡がります。こ、これはDCPRGを思い出す…お、踊りてえ!
段差があまりないオーチャードの前方席だった上、一列前のひとが大柄で、ステージ全員を同じ視界で観られなかったのは残念だった…あー見えねえし踊りてえし、もう腰が浮きかかっていた(笑)どんなに首を伸ばしても最大4人しか見えないのね…特に鈴木くんと本田さんを同じ視界で観られないのはつらかった。本田さんなんていつの間にか叩いてないし!あれ、と思ったらその音は木村さんのダブミックスだったりするし!
これを書いてるのは日曜日なんですが、翌日の第二期PTAもDCPRGを思い出す展開があり、全く別ものとして聴いていたNKDSとPTAにダンスミュージックとしての共通点が見付かるとは(第一期PTAにはこれは感じないものだった)、しかもそれをもう亡きDCPRG後、の認識で聴くことになるとは、と、個人的な勘違いかも知れないもののがびょーんとなったりしてました。あとウッドベースをパワーで弾けるプレイヤーの魅力を両日で堪能した…ピチカートと言いフィンガリングの強度と言い。これは男性プレイヤーじゃないと難しいよなあ。
終演後サさん(アパレル職)に類家くんと坪口さんのジャケットの丈はイタリアに行くと危ないと言う話を聞いて大ウケ。『王様の仕立て屋』を読むと理由が解ります。NKDSが欧州ツアーに行くことになったらスーツはイタリア仕立てに新調した方がいいと思います(笑)
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2008年12月04日(木) ■ |
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がっくりとか |
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■『ア・ラ・カルト』 上演時間を間違えて書いてましたーすみません。訂正しておきました。開演19時で計算していた。18:30開演です、お間違えなきよう!
■すげいキャストだねい Bunkamura20周年記念企画 音楽劇『三文オペラ』 ----- 2009年4月5日(日)〜29日(水・祝) 作:ベルトルト・ブレヒト 音楽:クルト・ワイル 演出:宮本亜門 出演:三上博史、秋山菜津子、安倍なつみ、松田美由紀、明星真由美、田口トモロヲ、デーモン小暮閣下、米良美一 ほか ----- あー、もう20周年かー。早い!
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■nin.com news 12.3.08: curtain call トレントさんからのコメントですけども。今回のツアーの映像リリースはナシになりましたよーとのこと。えええーこれはショックだ…。こんなアド観せられといてリリースなしとか!そんなあ!あああー撮ってんのに撮ってんのにー!(いやソフト用の撮影はまだなんだが)酷いヨー!レコード会社のバカー! まあレコード会社のせいだけにするのもなんですけどね…なんつうか…ホントこう……いろいろと………(黙)権利関係でダメなら今ある素材を編集して『And All That Could Have Been』みたいにしてもリリースは不可能か……。 ブート屋さんが儲けそう。しかしこれはなー。しょんぼりだわ……。 今年のツアーはライヴの内容もさることながら、照明とか装置がほんっとすごいものだったのがPC画面からでも伝わるものだったので、正規リリースで観られないのは悲しいわ…この規模で来日公演出来る訳ないし(ガクリ)。 現地に観に行けたひとはよかったねえ
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2008年12月03日(水) ■ |
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『ア・ラ・カルト〜役者と音楽家のいるレストラン』とか |
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脚本のみ来た。 ----- ■『オペラ・ド・マランドロ』@東京芸術劇場・中ホール 2009年7月 原作・作曲:シコ・ブアルキ 脚本:鈴木勝秀 演出:荻田浩一 出演:別所哲也、マルシア、石川梨華、東山義久&DIAMOND☆DOGS、田中ロウマ、小林勝也、杜けあき、石井一孝 ほか おおー石井さんとは今後もいろいろやって行きそうで期待です -----
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『ア・ラ・カルト〜役者と音楽家のいるレストラン 20th Anniversary』@青山円形劇場
20周年おめでとうございますー。いやーまだ12月3日なのに『ア・ラ・カルト』を観てしまった…普段は中旬〜下旬に観るようにしているので、今年も終わるわーて実感がいつもより早く来た。ローリーと羽場さんが一緒に出演するのを観られるのが今日しか都合つかなかったんだよ……。
そんな訳でこんなに早く観たのは初めてではないか。この時期だと台詞が「ちょっと早いけど、メリー・クリスマス!」てなってるんだね!いつから「ちょっと早いけど」を言わなくなるのかな!
おぼえがきなど。
・上演時間は3時間20分くらい(うち休憩は10分)。ワインは販売で300円、ソフトドリンクはフリー ・ペギーさんへの花束は今回ご遠慮しますってお知らせは、DMとフライヤーにしか載ってなかったけど徹底されていて驚いた。ひとりもいませんでした。ロビーに注意書きもなかったのに!やはりリピーターが多いんだなあ ・でも新規のお客さんも是非来てくださいよー!群雄割拠の青山の奥地でレストランはがんばっております! ・そんな訳でペギーさんのシャンソンメドレーは滞りなく進み、歌を堪能出来ました。花束を受け取るのに忙しく「有難うございまあす」「あらまー!たいへん!」とかを挿まずにペギーさんの歌を聴いたのは随分久し振りな気がする… ・花束を受け取るペギーさんを観るのは楽しかったけど、大量の花束をテーブルに置いていたらキャンドルの火が燃え移っちゃったのを見たことがあったし、花束回収ボーイズ(笑)を動員するとその分役者さんの負担も増える訳で。演出の妨げになっていたのは確かだろうし、寂しいけど仕方がないかなー
(以下ネタバレあります)
・つう訳で今年は白井さんの歌ってすごいいいな!と改めて思い知った! ・メドレーの「Vie Violence」「ロコへのバラード」「La Boheme」は圧巻でした ・シャンソンって歌い手さんの人生を垣間見せるのも芸のうちだと思うのですが、白井さんはシャンソン歌手を演じている役者であってシャンソン歌手そのものではない訳です。なのにペギーさんが暮らしていた雑司ヶ谷の三畳一間のアパルトマンが脳裏に浮かぶようなあの哀愁!滑稽さ!人生滑稽なものよ!でも私は生きていくの!ここは私のステージよ!って言う、なんていうんですか、もうね、あのね、素晴らしかったヨ!(泣) ・勿論女装もステキだったヨ! ・中西さんの音楽もハッとするものが多かったなー
そうそう今回はHブロックの最前列、しかも通路脇の席だったので、もう近くて近くて。白井さんや羽場さんのアイラインもバッキリ判るし、高泉さんが横通るといい匂いがするし(当然嗅ぎます)陰山さんのスイカ踊りは思わず俯いてしまう程目の前だし、羽場さんが持っているポメリーの瓶の結露が見える程だし(ちゃんと冷やしている)、ローリーがターンをするとその風が頬に当たると言う。もう腹一杯です。円形って椅子があれなもんで長時間公演だと集中力が削がれたりするんだけど、今回はあっと言う間だったなー。まあこれは最前云々は関係なく、芝居の力だと思いますが。
・羽場さんはエピソード1話分とショウタイム、休憩後のトーク、エンディングに出演 ・ローリーはショウタイムとトーク、エンディングに出演 ・ローリー出ない日のショウタイムパート、役者さんたちは早替えで大変なのではなかろうか ・ローリーが出てくると場が締まる!流石です ・思えば白井さん演出の『三文オペラ』ではローリーに随分助けられたものであったことよ(あわわわわ) ・佇まいがもうロケンローフィギュアだし、本人「円形だと前だけ服着てる訳にいかない」と言っていたけどもうほんっとどの角度から見ても動作に隙がない。どっから観てもキマる ・すげー! ・それにしてもメイクの濃い陰山さんはデイヴ・ナヴァロに似ているよ… ・そして陰山さんちょっと太った(笑)でも柳腰は健在です ・ほぼ恒例のジャクソンもの、これ観るとしみじみマイケル・ジャクソンの踊りってすげえんだなあと思う(笑) ・疲労で白井さんの息が上がったり足が上がらなくなっているのももう笑いのうちですが、年を経るごとに心配になるなあ(苦笑) ・そして今年の白井さんのアフロはなんだか微妙な形でアフロと言うよりロシアのひとの被る帽子みたいに見えた…
・クリスの「Yes! Weekend!」が最高。水曜日なのにもう働く気が失せた(笑)
・父子パートが復活していたよ!わーはづきちゃん出たの2005年以来だよー!(泣) ・あれだ、おとこをたぶらかすお年頃になっていたよ…おとうさんも気が気じゃないであろう ・でもやっぱりこどもでブランデーケーキに酔っ払ったりしててあーはづきちゃんはこまっしゃくれててかわいいなー! ・はづきちゃんのパートがなくなったのは高泉さんの年齢のこともあるのかしらん…と邪推したものですが、小学生を演じる高泉さんはやっぱりキュート。久し振りに会えてとても嬉しかった
・3つのテーブルを1つずつ使ってエピソードが演じられるのですが、おじいちゃんとおばあちゃんのパートは目の前のテーブルだった。シーン前にギャルソン陰山さんがテーブルのセッティングを始めたら、私がいたブロックからは「うわあ」と言う小さい声があちこちから漏れました。やっぱリピーター多い ・よってお片付けをするギャルソンが煙草を吸うシーンも目の前で、その時の陰山さんの表情がなんつうか…あのふたりに思いを馳せるようなすっごい複雑な表情をしたもんだからもういろいろとしみじみした……。あのふたりには500歳くらい迄長生きしてほしいです。ずっと仲良く!(涙)
15周年前後から、円形のレパートリーが変わったり(でもここ数年でまた戻りつつあるような)、遊◎機械が活動停止したり、それに伴って役者さんたちの事務所がバラバラになったりで、正直言うといつ終わっちゃうんだろう…とドキドキもしているのです。9月過ぎるとそろそろ告知出る頃だよな…今年はあるのかな……とハラハラしている。最後の台詞「私だけは生き残りますように」が「このレストランだけはずっとここにありますように」に変わって何年経つかな。自分の周囲でも倒れるひとや亡くなるひとが増えてきた。
ずっと観ていきたいと思っています。その「ずっと」がいつ迄続くか判らないけど、出来る限りずっと。今年も観られてよかった。よいお年をー。
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