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2007年11月29日(木)
小ネタとかソイルのライヴとか

■Les Rita Mitsoukoの
フレッド・シシャンが亡くなったそうです
53歳。若い。きたろうに言わせれば「死に呼ばれた」のかなあ。でも早いよ。リタミツコと言えば『ポンヌフの恋人』のエンディングを思い出すな…「目覚めよ、パリ!」

■で、ドニ・ラヴァン
ひっさびさにカラックスが撮る『MERDE』に出演予定。『TOKYO!』の中の1本です。カラックスと、ミシェル・ゴンドリーと、ポン・ジュノ作品のオムニバス。カラックスは11日にクランクインとのこと。てことは、今来日してるの?東京にいるの?
あとのふたりは撮り終わっているそうです。ゴンドリーの作品にはおーもりくんも出るそうで、すっごい楽しみ。
カラックスが無事撮り終えられますように…撮り切らなかったら他の2本もお蔵入りしたり…して……それだけは勘弁な……(ブルブル)

■こりす
アトリエダンカンのスタッフブログにプリン?食べてるスズカツさんの画像が載っててわらいじに。楽屋での篠井さんも載っていますが、ジャージを着てても美しいよ妖艶だよ篠井さん…。
あと楽屋弁当も載ってた(笑)

■慶一さんのブログ
結構マメにアップしてくれていて、『欲望〜』稽古や公演中の楽屋の模様も書いてくれています。楽しい。呑んだ後はスズカツさんに送ってもらってるらしい。てことはスズカツさんほんっと呑まなくなったんだねーうっそおって感じですよ、信じられん(暴言)

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SOIL &“PIMP”SESSIONS TOUR 2007+@SHIBUYA-AX

春から続いた海外ツアー、フェスに出まくっての最終日。AX埋まりましたなー!倍々に動員が増えてってましたもんね。社長が「AXの隣のBOXXでプレデビューライヴをやった時『いつかはAXでやる!』と思ってたのでとても嬉しい」と言っていました。

内容はもうベスト選曲ベストコンディションと言う印象。タブくんも酸素吸入はしてたけど息切れはしてなかったよう。バリバリ音出てたし、その音がすっごいクリアだしフレーズも美しいしそれでいて鋭いし。触れれば切れそうな音でしたよ!使ってるのが、音出すのにすごく馬力がいるおも〜い(物理的に)楽器だそうで、でもそれから音が出せればすっごく綺麗で艶のある音色。うにゃー今日のタブくんの音は格好よかったー!

元晴さんは、珍しくテナーを使ったり、ソプラノでも低音域を使ったりしていて面白かった。タブくんとのユニゾンもガッチリ合うし、ソロ合戦も凄まじかったー。タブくんは結構、元晴さんがソロ吹いてる時じーっと見てて「戦略練ってるのかな?」と思ったりするんだけど、タブくんが吹いてる時の元晴さんて大概踊ってるのね(笑)でも踊り乍らいろいろ考えているか、もしくは空気の流れを読んでいるんだろうなあ。

途中社長のコスプレしたひとが出てきてシンセ合戦とかして、皆「誰?」と思いつつすっごい盛り上がった。アンコールで紹介されて出てきたのはYOUR SONG IS GOODのサイトウ“JxJx”ジュンさん。服もサングラスも皆社長から借りたらしい。そしたらパンツからは臑が出てウェストはぶかぶかだったそうで、社長は「身長はそんなに変わらないのに…」と複雑なコメントをしていました(笑)

J.A.M.も毎回違うノリを見せてくれるし、アンコールでは新曲も披露してくれたし(これがまた新局面と言うか…フュージョンみたいなんだけどめちゃ尖ってるの!)。そうそう既存の曲もフュージョンみたいなアレンジになってるのがあったな…どこへ行くんだろう。実際巧いひとたちなので、そっちを追求することも出来るんだろうけど、常に泥臭さと言うかチンピラ風情(いい意味で)がいい感じのひとたちなので、これからどうなるか楽しみです。



2007年11月27日(火)
『シティボーイズの灰とダイヤモンド〜新老人の集い〜』

『シティボーイズの灰とダイヤモンド〜新老人の集い〜』@シネマライズ BF

シネマライズのレイトショー枠でお笑いライヴを行うシリーズ、『ライブ@ライズ』の第5夜。教えて頂く迄知りませんでしたーこんなのあったんだ。21:30開演23:00過ぎ終演の「大人のライヴ(笑・進行の茂木淳一さんが言った)」のため、IDチェックがありました。e+での抽選招待制、当たってよかったー!ポンチさんお知らせ有難う!

これ迄南海キャンディーズの山ちゃんやますだおかだが出演したとのこと。今回は間違いなく最年長、シティボーイズの登場です。もうすぐ全員還暦を迎えるのでこんなタイトルになったようです。一応ツカミ用に?1997年の出来事をボードに張り出したものが用意されていましたが、殆ど役に立たなかった。10年前と10年後についてのトークと、時々やってる日記ショーを組み合わせた構成。構成つっても無法地帯、それぞれが何をするか全く知らなかったようです…流石だ。終演後に茂木さんが「ネタじゃないんですか?演出じゃなく?狙ってじゃなかったんですか?」と何度訊いても、「全然」「俺斉木さんが音楽かけるなんて知らなかったよ!」てな感じでした。自由過ぎる。

まずは10年前についてのトーク。タイソン耳かじり事件とか山一証券破綻とかダイアナ妃死去とかとりあげはしましたが、きたろうが我が道を行きだしてグダグダ。まことがなんとか軌道修正しようとするもどうにもならず。まことは常にカッカきてた。いつものことですね。

次に日記ショー。それぞれが書いて来た日記を読む。グダグダ。基本脱線で、まずお互いの日記帳について「そんなかわいいの買って」「¥1,500で買ったの!?バカじゃないの!?」とかのツッコミあいで10分近く使っていた。いざ読み出してもグダグダでした。ここでしげるが日記と全く関係ない(本人の中では繋がっているが、他人には全く理解出来ない)、島倉千代子や美空ひばりのレコードをかけて顔マネをするコーナーを勝手に始めてしまい、きたろうもまことも「お願いですからやめてください」と泣いていた。しげるはしぶしぶやめた。あとは皆でゴルフに行って、高速乗る時降りる時いかにきたろうが自由だったかとか…「ここで降りるよ」って事前に言ったきたろう本人が降りないで手をふり乍ら去って行ったとか。まこと血圧あがるよ…。

最後は10年後について。ここは結構真面目と言うか深刻な話になった。でもこのひとらの話に深刻になるのはなんとなく失礼にあたるような気がするので(笑)だらっと書くと、「俺(きたろう)は10年後はきっとボケてる」「いや死んでんじゃない?」「ボケたらアルツハイマー芸人として、大竹と斉木に助けてもらって皆に笑われる。でも皆が笑ってくれてることを俺は理解出来るのだろうか」「笑えないから!」「いやでも食べ歩きのロケとかキツくなってきたよね」「彦摩呂がなんであんなに太ったか解った、ありゃ身体に悪いわ」「でも石原裕次郎も美空ひばりも(あとひとり…誰だったかなー)52歳で死んでるから、俺たちはもうおまけみたいなもんだよね」「石原裕次郎と一緒にするのかよ!図々しいだろう」「いやだからさ、やるだけのことをやったら呼ばれちゃうんだよ、選ばれるんだよ。死に選ばれるの」「何かっこいいこと言ってんのよ」「まあでも俺たちがこれだけ長くやってこれたのも、時代に乗れなかったからだよな。外からヤジ飛ばしてるようなもんで」「今俺月金でラジオやってんのよ、初めてだよ月金で働くって!この歳になってからそんな働かなくても」「でも大竹は若い頃よく言ってたよね、俺は30になったらもう死んでるって」「(赤面)粋がってたんだよ!若い時ってそういうこと言うでしょ」「女に刺されて死ぬんだよね」「そういえばこないだ斉木さんがヘンな夢見たって。ばあさんとセックスする夢見たんだよね」「そう、で、布団の中で若返って行くんだよ、そのばあさんが!」「おお〜」「かわい〜い、丸顔の…髪は白いままなの、でも顔がどんどん若返ってって」「最高じゃないの」「逆じゃなくてよかったね(大爆笑)」

グダグダながらもとても楽しい1時間半でしたー。皆長生きしてこれからもグダグダを見せておくれよ!



2007年11月26日(月)
欲望といえば

食欲ですが(え?)

■松尾ちゃんのブログ
自炊ブログになりつつある。これがまたうまそうなのよ。
今年の春先はかなりアレな食生活を赤裸々に書いていたので、よかったなあと思ったり。そして何げに参考にしようと思ったり(笑)

■参考といえば
『きのう何食べた?』1 よしながふみ
どの作品でも料理を魅力的に描いていたよしながさんの最新作は、ずばり「食」がメイン。都内の2LDK、男ふたりぐらし。弁護士筧43歳と美容師矢吹41歳の、日々のごはんとそれにまつわるエピソードで構成されています。
1ヶ月の食費は2万5千円。レシピも使えるし(副菜多いのがまたいい)、献立を同時に仕上げる段取りも話の中で巧く説明されている。経済的なやりくり面でも充分参考になる。これは現場もんの力があるなー…実際に買い物して作ってるひとの説得力がある。
モーニング連載と聞いた時はかなりビックリしました。初の男性商業誌での連載にゲイカップルの話を持ってきたってのは結構なチャレンジだと思います。しかし流石はよしながさん、ガッツリ読ませます。単行本発売週には、本誌の表紙にもなっていた(もう3回くらい表紙になってますよね)。コネクトに行く途中の電車内で50代くらいの男性が熱心に読んでいた。気になって背後からガン見してしまいましたよ…。画期的なことだと思います。で、画期的が続くとそれが普通になる。こうやって拡がればいいんではないですかね、鼻息荒く叫ばなくても。
で、複雑かつ考えようによってはかなりどんよりな出来事もきちんと、なおかつさらっと描いているからはっとさせられる。逆DVの話や、「他人だから(理解がある、もしくはそのようにふるまえる)」と言うひとこと、そして肉親との関係性。こういうところを避けずに、それでいて軽妙に描くのはよしながさんならでは。すごいなあやっぱりこのひと…。
あと毎度のことだが画面構成が素敵だ!母親にホタテ缶のお礼の電話を入れている筧を見る矢吹の表情、切られたすいかを前にしてわあ〜って顔の筧、たづなこんにゃくをくるっとまいて満足と得意がまじったような顔の筧。こういう1コマをさらっと入れるとこがすごくいい〜!好きー!
あと「ガウーン」に大ウケした…面白過ぎた……。
同誌の『クッキングパパ』みたいに長寿連載になるといいな(笑)

■で、自炊
もうずっとスンドゥブにハマッているのは周囲では知られていますが(笑)最近は家で作れないかと思うほどで。
そしたら今出てるきょうの料理ビギナーズ(本の方ね)のコウケンテツさんの連載にレシピが載っているのを発見。
あさりとしいたけ、ねぎで作るレシピだった。基本的に肉とかはあんまり入ってないのが好みなんで(いや肉は好きだがスンドゥブは魚介オンリーの方が好きで)近いうち作ってみるか…

■しかし
おいしいスンドゥブのお店開拓はやめません、ええやめません

■ところで
フリーん家が燃えちゃったらしい…。
米カリフォルニア州で再び山火事、ハリウッドスターを含む1万人が避難



2007年11月25日(日)
『欲望という名の電車』楽日

『欲望という名の電車』@東京グローブ座

「死の反対は、欲望!」と言う台詞が全てを表している。人間は欲望のために、どんなことがあっても生きていくのだ。スタンリーとブランチは、お互いの欲望の為に全存在を懸けて闘い、そしてブランチが敗れた。しかしスタンリーが受けた傷も深い。デュボアの一族は「ああいうひとの血を混ぜ」たステラ以外は滅びてしまった(例え他に生き残りがいたとしても、あのままだとひとり残らず死んでしまうだろう)ようだが、コワルスキーの一族はこの先も続いていくだろう。傷だらけになっても、どんなことがあっても。

あーこれ観ると幸せなんてどこにもないねーって気分になるわ(笑泣)ブランチもスタンリーも幸せになりたかっただけなのにね。ミッチも。そう思うと、人間ってどれだけ自然の摂理に叶ってないいきものなんだと思ってげんなりだ。

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そりゃあ人間は神様そっくりに作られたとは言えないかもしれないけど、それから少しは進歩したはずよ!たとえば美術とか――詩とか音楽とか――そういった新しい光がこの世に生み出されてきた!ある人々の胸にあるやさしい感情が芽生えてきた!それを、私たち、育てていかなければ!
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ブランチにこう言わせたテネシー・ウィリアムズは、しかし最後にブランチを葬っている。彼は芸術を生業にしてい乍ら、その敗北を書き続けた。

そうだよなあ、育てていきたいものですよね。まあ人類ってそんなに続くもんじゃないと思うから(悲観的な訳でなく、冷静に考えればそこに行き着く訳で…)だからこその行為なのかも知れない。それは無駄かも知れない。意味はないかも知れない。しかし、それでも(だからこそ?)、ひとのこころは動くのだ。

楽日だからか、数日の間に変えていたのか、ちょこちょこ変わっている所作もありました。ハグがキスになってたり。あー、いきものだなあ。スティーヴが飛ばしてたなー(笑)菅原さんて面白いなあ、『紀雄の部屋』のオタクな先輩と同一人物とは思えん。明星さんといいコンビ。今回、スティーヴとユーニスの存在感から、初演や再演と違うポイントに気付くことが出来た。感謝感謝。

カーテンコールでは皆さんとてもいい顔をしていました。皆が皆「あなたが前に!」「いやあなたが!」と、ぐるぐる回ってたのがおかしかったな(笑)篠井さんが北村くんをどーんと突き飛ばしたりしてウケた。スズカツさんもいい顔してました。

篠井さんは今回でブランチは封印するつもり、と言っていた。年老いた女優がやると説得力が増す場合もあるが、男優が演じるとエグさの方が勝ってしまうだろう、と言うような理由だったが、篠井さんがそうなるとは思えないな。しかしこればっかりは本人にしか判らないことがあるのだろうし、無理矢理やるものでもないだろう。ブランチに全身全霊を注ぎ込んで演じる篠井さんだからこその発言でもあると思うし。でも、縁があったら是非。いつかまた篠井さんのブランチに会いたいです。勿論スズカツさんの演出で。

これから旅公演。ブランチはまだ舞台に生きている。お近くでの上演があったら是非足を運んでみてください。

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■あ、そんで
緑魔子ブランチのヴィジュアルはこれだ!と言われた『天人唐草』買ってみた。読んでみた。ああ〜これは…これは確かに……(ブルブル)
で、話も流石山岸さんと言う…こどもが読んだらトラウマになるわなあ。親からは逃れられないもんですよねと妙に納得。大事に育てられようが捨てられようが、影響はどのみち受けるのだ



2007年11月24日(土)
『世界の涯て』とアンダワー実況がまざっている

Oblivion Ballに行くのは諦めてweb中継を観ている。今丁度UNDERWORLDがやってるとこ。さっきもう「Rez」やった。むっちゃっむっちゃっ音いいー!いや〜便利な世の中になりましたね…。リック元気そう、よかった。
ぎゃあー今「Two Months Off」始まった!!!!!
…ああカールみたいな50代になりたいなー!

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フィリップ・ジャンティ・カンパニー『世界の涯て ―LANDS END』@PARCO劇場

3年振りの来日公演。前の席だったので全体を観るにはちとつらかった。このカンパニーは遠近感が判らなくなるトリッキーな構成が面白いので。人形と人間が入れ替わったりとか。

しかし今回は、ダンス的な動きも多く、それがセクシュアルよりなものだったのでまた違った感じで楽しめました。これ迄もフロイト的な…ぎゃー「NUXX」きたー!!!!!

…ながらで書くのはやめようよ!ばかー!(と言う訳でしばし中断)

……いやー、次は「King Of Snake」、そして「Pearl's Girl」「Moaner」、そしてアンコールで「Jumbo」だった。カールが撮影した映像も流れたよー。アンダワーはいつでも大盤振る舞い、出し惜しみしないな〜、素敵だ〜。

あ、セットリスト出た。
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Train
Crocodile
Boy
Cow/Rez
BB
Glam Bucket
TMO
Rowla
NUXX
KOS
Pearl's Girl
Moaner
-encore-
Jumbo
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新譜の曲もライヴだと動くなあ。よかった……やっぱり行けばよかった……(ぼそっ)ウェザオールも出たしなあ。とりあえずCD化されるらしいので、入手方法を考えねば。前回エレグラの時は会場予約してたけど、行けてないひとは購入出来たっけなあ……。

ああカールみたいな50代に(それはさっき言った)

えーと、そんで、フィリップ・ジャンティ・カンパニーは大好きで、1992年の『漂流』以来ずっと来日公演は欠かさず観に行っています。今回も素晴らしかったです。ここの作品は言葉にするのが難しくて難しくて。台詞も殆どなく、視覚的な驚き、美しさを観ているだけでわくわくするし、鳥肌たてたり、笑ったり。

あ、ここにちょっと動画がある。観てみて〜。

気になったら是非観に行ってみてください。キャッチコピーは「夢の扉を開けましょう」。

なんか支離滅裂になってしまった…書き直す気力もないのでこのままで(笑)



2007年11月22日(木)
『[Connect '07]KOKUGIKAN』

わあん帰ってきたらベジャールが亡くなっていたよー!ビックリした…いや確かにここんとこずっと具合悪そうだったけど……。来年6月の来日公演行く予定だったんだけど、どうなるんだろう。ベジャールバレエ団によるボレロの上演は26年振りで、ソリストの発表待ちだったんだけど……。

あっちにはジョルジュ・ドンも三島由紀夫もフレディ・マーキュリーもいるし、楽しく暮らせるでしょう。安らかにお休みください。

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『[Connect '07]KOKUGIKAN』@両国国技館

いんやいろいろすごかったですな、次回はないような気がします(苦笑)でも楽しかったよ!

クラッシュさんくらいから入ればいいか〜とシャノアールで緑魔子のブランチちょうこわかったよ、山岸凉子の『天人唐草』に出てきた話に似てるのがあって、それの主人公に似てて!ひいーそりゃ怖い!『テレプシコーラ』はこれからどうなんのかね…篠井さんのブランチはかわいいね…それにしても白泉社のマンガって…三原順とか…『はみだしっ子」では誰が好きだった?てな話をのんびり喋って会場へ行ったら入場規制中。ええ〜?

当日券も販売停止中。中の混雑具合によって再開するとのことで、それがいつになるやら全く見えず、当券狙いだったひとりはここで帰宅(残念)。ブンブン目当てだったからね…。で、なんとか入場したらなんじゃこりゃーめちゃ混みじゃー。土俵いやフロア入場も規制中、まあ降りれたとしても絶対ステージ見えない!とそのまま枡席で場所探し、おおう下手側にいいとこあった!最前列とれた!オーシャンビューだーおっしゃここ!と位置決めした途端ブンブンが始まりました、ひー危ない。なんでもタイムテーブルより早く始まったとのこと。DJ→ライヴだったので流れを切らずどんどん繋げてました。ここらの流れはよかったなあ。

新譜からは「What Goes Round Comes Around」と「Intergalactic」だけだったかな、あ、あと「Easy Action」か。アルバムに忠実にやってる感じでした。「Kick It Out」「Moment I Count」は仕込みがまた変わっていたと思う。

で、中野くんは国技館だけにきっとしこを踏むだろうと楽しみにしてたんだが、実際始まってみればおおい中野くんめちゃ忙しそうですよ。カニ走りもする暇がない!卓、ベース、そしてギター…そうギターを弾いていた!遠かったから最初よく見えなくて「あれれ、フライングV!?ええと、あれベース?いやピックでコード弾きしてる!ぎ、ぎたあだよ!」と気付く迄時間がかかった。いんやビックリした…。

それにしてもちっちゃなひとがフライングV持つと不思議なバランスのヴィジュアルになりますな(例:ジェイムズ・ディーン・ブラッドフィールド)

が、肝心のそのギターの音が聴こえません。せっかくギター2本なのにー!川島さんの方は相当大きくしてたので聴こえたけど。他のパートも、全体的に音が細い細い。殆どキックとベースに持ってかれてる感じだった。まあもともとそういう用途の会場ではないですからね…にしてもこの手のライヴで音が細いってのはかなり苦しい。しかしフロアは異様に盛り上がっている。前の方は相当危なそう。

で、やばいなやばいなと思っていたら、中途半端なところでメンバーがひっこんでしまった。イヴェンターのひとが出て来て「ステージ前の柵が決壊しました、修繕の為中断します」とアナウンス。あーあーあー。にゃかにょ側2列目くらいにいたヘイチン(後でバッタリ遭った)によると、ライヴステージとフロア間にあったDJブースがぐちゃぐちゃになっていたとのこと。で、DJブースとフロア間は殆ど距離がなく(カメラマンピットとかもない)入ったセキュリティマジ切れで暴れてる客をちぎっては投げちぎっては投げ、みたいな。おいおい…。確かに途中、枡席エリアにいたセキュリティがどんどんフロアに駆り出されてた感じで、慌てて走ってってたしなあ。

10分くらいは空いたかなあ、大歓声を受けて戻って来た川島さんがひとこと「あと1曲だけやります」。あ〜ホントに微妙なところで切られちゃったね…でも最後にやった「Dress Like An Angel」はあっと言う間にフロアの熱を取り戻した。

いろいろ残念でしたが格好よかったです、川島さんの歌がどんどん強くなってってるし。やはりワンマンでガッツリ観たいと思った。しかしワンマンの日はもう他の予定が入っているのだよ…追加公演出してくれよー!(泣)

で、後はのんびりしようとキツネをちょっと聴いて(よかった!)、ブンブンの次くらいに楽しみにしていた(おい)ちゃんこを食べよう!と売場に行ったらとっくに売り切れであった。ヘイチンによると21時にはもうなかったらしいよ…。フードエリアも激混み、カレー屋さんはカレーがあるのにごはんがなくなって売れなくなっていた(涙)しかしここのカレーうどんが激旨で。なんかねだいこんとおにくとおつゆとカレーだったんだけど、だいこんにおだしがしみててすんごい旨かったの!いや〜いい出会いだった…カレーはそんなにスパイシーじゃなかったんだけど、でもそば屋のカレーとはまた違ったんだよな。これ家で作れないかな…。

あとはコーヒーが旨かったです。お好み焼き食べたかったけどあまりの行列に断念。

あまりのひとの多さにセカンドフロアに行く気力が起きず、あとは2階席で座って卓球。その前ちょっとうとうとしてたんだけど、ガツンと音が変わったのでビックリして起きたら卓球だった。トライバルものからリズムトラックだけを繋げてしばらくやってたんだけど格好よかったな。

しかしここでも中断が。今度はなんだ、警察が入ったとかなんとか。最後にも「相撲協会も大変なところ会場を一晩貸してくれたんです、綺麗にして返しましょう」とか言っていたな…エレグラ程ではないけど結構いやなグル〜ヴがはしばしに…危ないなー。前売り出し過ぎたと思われる。やっぱりこういうのの運営は難しいですな。次はまたAgehaでやった方がいいのでは。それ以前にもう貸してもらえないと思うけどな…。

プログラム自体は面白かったし楽しかったです。

両国駅は混んでいたので森下迄歩いて都営線で帰った。昔勤めてたとことか通ったり真っ暗な川覗き込んだりしつつ、明け方の冷たい空気の中を歩くのは気持ちよかったです。おつかれでしたー!



2007年11月21日(水)
いろいろ

ブンブンの新譜『EXPOSED』が予想を裏切るよさだったので、コネクトが俄然楽しみになってきた!
ええとー裏切るってのは、ハイエナジーみたいなのばっかりだったらどーしよー!と思ってたところ、その要素があり乍らもめちゃめちゃブンブンだったってとこでしたー。享楽ばかりのアゲアゲにならないと言うか。どんなにBPMが速くなってもひっかかりがあります。
と言えば、「Morning After」の後半入るギターが「We're in this together」ぽくてニヤニヤした。
ヴォーカルの気色悪さもちゃんと残しつつ、歌が強くなっている。この気色悪さってのはいい意味で!いい意味で!キョエー!キャハー!みたいなの。“shake it!”のラインとか、相当気色悪い。川島さんってホント時々ギョーとする声出すよね…。いや〜このひとの歌、まだまだ未知な部分が多過ぎる。齢38にしてまだ化ける感ありありでおっかねー!このひとは闇が深いよ…。
あとキックがいつにも増して重い。スネアも太い。平井さんとコーダイくん、どっちがどっちだかまだちゃんと判る程聴き込めてませんが、これ迄にはなかったフレーズがあるのは確か。ロール使ってたのにはおどろいたー。
さてこれがライヴでどうなるか!数時間後には聴けます。どひーたのしみー!

あとはー
oakの『one』ヤマジのボックスイースタンの新譜『地球の裏から風が吹く』mouse on the keysの『sezession』を買ったー。

oakはブンブンプロデューサー/ウォルラスのカオルさんとブンブンサポートの平井さんのユニット。mouse on the keysはtoeのレーベルから出てるやつ。あああーこれは好きだー!ライヴ観たいー!と予定を調べたら、あらま54-71と対バンがあるではないの!キャー!と思ったが、その日私は静岡にいるのであった。ガクリ。今後の予定もチェックしておこう…。
タワーで買ったらオマケでスコアくれた!弾けと言うのか!無理!

で、ふと思ったけど、ティポグラフィカのコピーとかやってたひとって、完全耳コピだったんだろうか。すごいな…。



2007年11月20日(火)
『欲望という名の電車』使用曲(2001、2003年版)

※2003年の再演時、某オフラインで書いたテキストに加筆修正したものです。2007年版と異なる曲には★を付けています。変更部分が判明したら後日追加します。うーんしかし今回は無理かも、ヒントないから(苦笑)ご存知の方いらっしゃいましたら教えてください。間違いもあったら指摘してください…。

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スズカツさんの芝居を観に行って、劇場に入ると流れているのがジョン・レノンのアルバム『ROCK'N'ROLL』。「Stand By Me」や「Sweet Little Sixteen」等、1950〜60年代のロックンロールの名曲ばかりをカヴァーした作品です。これが耳に入ってくると、あーザズゥシアターを観に来たんだなあと実感します。

1998年以来公演がなかったザズゥシアター。2001年の『欲望〜』初演もアトリエ・ダンカンプロデュースだったのでしょんぼりしていましたが、初日劇場に入ったら『ROCK'N'ROLL』がかかっていて、とてもホッとしたのを憶えています。

翌年の『ダブル・スタンダード』ではザズゥシアター名義で公演を打ちました。これは嬉しかったなあ。

考えてみれば、もともとザズゥシアターってスズカツさんのひとりユニットですから、なくなることはないのかもな。そもそも語源がジャズキチガイの“ザズゥ”ですし、上演された作品たちはスズカツさんのリーダーアルバムって感じなんでしょうか。スズカツさんそのものがザズゥだってことで。星くずのひとつの気分はこんな感じ。

『欲望〜』での使用曲です。

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[Just Because] by JOHN LENNON
暗転直前
[Down South In New Orleans] by THE BAND
オープニング、皆がセッティングするところ
(うーんでもこのアルバムのヴァージョンじゃない気がするんだよね…誰かがカヴァーしたものかも知れん……慶一さんの声に似てるんだけど〜)
[Searching For America] by JANIS IAN
「気分が悪くなりそう」と退場するブランチを見送るスタンリーのシーン
★[Playground] by XTC
男たちがポーカーやってるところ
★[Long Tall Sally] by THE BEATLES
ラジオでかかってスタンリーがキレる。オリジナルはLITTLE RICHARD
[Remember (Christmas)] by HARRY NILSSON
スタンリーとステラ仲直り〜ラブラブ〜☆
★[Frivolous Tonight] by XTC
ブランチとミッチのウキウキデート(笑)
★[Motion Picture Sound Track] by RADIOHEAD
「それが、あなたと俺では?」のあと
[Perfect Day] by HARRY NILSSON
「火事だ!火事だ!」〜ブランチがひとりで踊るところ
[Shadow] by JANIS IAN
「はじめからこうなることは判ってたんだ」の暗転後
[Both Sides Now] by JONI MITCHELL
エンディング。オーケストレーションver.

(曲が収録されているオリジナルアルバムにリンクを張ってますが、ビートルズとかニルソン辺りになるともー元がどれかわかんなくなってるんで、とりあえず見付けたやつに張ってます(黙)これがおらの限界だー。ニルソン今年旧譜が紙ジャケで一挙再発されたんですな。2001年当時は探すのに苦労したよ…)

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歌詞を確認してみて驚いた。まるでそのシーンのために用意されたかのような内容なのです。スズカツさんの真骨頂ですな…。「Searching For America」は働いて働いてなお、アメリカ国民として認められない移民のうた。「アメリカをさがしながら すべての夢と希望を抱いて しかし見つかったのはその暗い影だけだった」。スタンリーはアメリカ人としての誇りを持っている、ポーリッシュと言われて激怒する。「Motion Picture Sound Track」は「映画の中とは違うんだ、映画がくれたものは小さな罪のない嘘ばかり あんたおかしいと思うよ、たぶんね 来世で会おう」。ブランチとミッチのその後を暗示するかのような、つかの間の幸せにも夢を持てない諦念まみれなうたです。「Shadow」は「私には隠しごとがたくさんありすぎるから あなたのように空を舞い上がれない」。“あなた”をアランやスタンリーと解釈することも出来ます(まーでもスタンリーはステラに対して隠しごとが出来る訳ですが)。そして「Both Sides Now」。邦題「青春の光と影」と聞けばピンとくるひとも多いでしょう。「私は両方から恋を見て来た 与えたり奪ったり、なのにどういうわけか思い出せるのはまぼろしだけ 恋がどんなものか私にはいまだに判らない」。

それにしてもレディオヘッドがかかった時はあまりにもビックリして「うわっ!」と声が出そうになりましたよ。嬉しかったな(今回は変更されてたがー)。

ネット環境がなかった頃は、ラジオでかかってるのを聴いて問い合わせたり、歌詞やヴォーカルの声質からヤマを張ってアルバム買ってみたりしたなー(笑)ハズしたことも多数。便利な世の中になったなあ。今は検索で大概ヒットするぜ!サンプル試聴出来るのもあるしね。でも「Remember」で検索したら風間三姉妹が大量にひっかかったぜ(笑)!す、スケバン刑事…。

とは言いつつも足で探すのも好きなのでした。やっぱ当たった時の嬉しさがね…。

そしてあれ。ある意味サウンドトラック、永島さんの話すあのフランス語。何て言ってるのか気になる!テキストも不明だし。大学の第1言語がフランス語だったジェンヌと一緒に観た時、「『il ne y a pas personne=there is nobody(誰もいない)』ってのは言ってた。あと『何も話さない(誰も話さない?)』とか。ブランチのルーツがフランスだからかな?詩とかあるのかも」と言っていた。そういやスズカツさんて大学、フランス文学科でしたね…ああ気になるよ〜!

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あー読みなおして思ったが、スタンリーはポーランド系、ブランチはフランス系だけど、どっちもアメリカ人なんだよね。平等である筈が、出自は色濃く影響する。それがアメリカと言う国。



2007年11月18日(日)
『レインマン』楽日

『レインマン』@PARCO劇場

気付けば3日連続でスズカツさんの芝居を観ている…そりゃレイモンドも自慢しますわなあ(笑)

とてもいい楽日でした!観客が舞台に入り込んでいる様子が伝わってくるかのよう。レイモンドが笑えば笑い、チャーリーが泣けば泣く。レイモンドが「僕は泣かなかった。代わりに雨が降ってた」と言うと、観客が雨になる。リフティング20回を成功させたレイモンドとチャーリーが抱き合うと大拍手。「チャーリー・バビットは許された!」の台詞後にも拍手。

それが全く自然な反応で、いやらしさがない。カーテンコールも自然にスタオベが起こったように思えました。3回のカーテンコール後、終演のアナウンスが流れてもまた自然に拍手がわきおこった。ここ迄橋爪さんはレイモンドのままだったのね。レイのまま挨拶をしていた。4度目のカーテコンコールで4人の出演者が再び舞台に姿を現し、舞台袖からスズカツさんを呼び込んで椎名さんが「スズカツさんです」と言った後、橋爪さんが橋爪さんになって「演出の、鈴木勝秀!」とコールしてくれた。スズカツさんは手を合わせて深くお辞儀をした後、自分の立ち位置をどうしようかとオロオロしていた(笑)そんでレインマンのスタッフパーカーみたいなの着てたのね、背中にタイトルロゴが入ってる。それを皆に見せて!みたく椎名さんに身体をぐるぐる回されて、されるがままになっていたよ(大ウケ)あ、あいされてる!

まあそんな素敵な楽日でですね…それだけ観客をひっぱりこむ舞台だった。レイの、チャーリーの心情が橋爪さんと椎名さんの身体から浮かび上がるようだった。話の展開はかなり早いんです。映画はロードムービーでもあった訳だし、移動も多く、場面転換も多い。感情の動きも激しい。リフティングで湧いた客席が、数十秒後に凍り付く。それが無理矢理ではない。

チャーリーに「『俺はおまえなんか愛しちゃいなかった』と言う親父からのラストメッセージ」だと言われたレイモンドは、しかし違うメッセージを持ってくる。それは「おとうさんはおまえを愛していた」と言うこと。誤解をひとつひとつ、決して意図的ではなく解いていく。火傷を負わせたのは自分であること、「おとうさんはそういうひとだった」と言うこと。遺言通りであれば、レイモンドとチャーリーは一生会うことはなかった。あの時部屋にレイモンドが入ってこなければ、チャーリーは一生父親を憎んだままだった。

ちょっとした偶然。神を信じたくなる。時にはそういうことがあっていいじゃないか。

是非、スタンダードに。スタンダードであり乍ら、常にアップデートして、またの再演、期待しています。



2007年11月17日(土)
『欲望という名の電車』2回目

『欲望という名の電車』@東京グローブ座

おお早い、微調整ありましたね。スタンリーが「40度だぞ!」ってシーンでタンクトップに汗染みつけてたり。これ多分意図的だと思う。

昨日は1階最前、今日は3階最前。視点も違うと当然違う面も見えてくる。面白い。以下おぼえがき。

・舞台全体が見えたのはよかったー。照明の動きもよく見えたし、通路でどういうことが行われているかも見やすかった。演者の動線も
・伊達くんの動線はホントオモロいな…(笑)
・あと序盤の登場人物が部屋の調度品を持ち込むところ、ひととおり終わった後、上段から慶一さんと永島さんが結構長い間部屋を上から眺めてるのが印象に残った。このふたりは鳥瞰を持っている。それは登場人物には通常手に入れられないものだ。最後のシーンを考えるととても象徴的
・最後に医者と助手として現れるこのふたりには、ブランチがフレンチクォーターに降り立った時から彼女がどうなるか、最初から全て見えていたようにすら思えるのだ

・新訳は小田島恒志氏が手掛けたもの。この訳の初演は観ています。感想はこちら→シアターコクーンオンレパートリー2002『欲望という名の電車』@シアターコクーン
・今回パンフレットに篠井さんスズカツさん小田島さんの対談が掲載されており、とても興味深く読みました。上のコクーン版を観た時に感じた疑問を解消することも書かれており、それを踏まえてまたこの訳で観ると、成程と納得出来るいろんな面が気付けてまた面白かった

・で、昨日も書いた「ゲイ」か「ホモ」か、もヴァージョンによる解釈が違って面白いんですよね
・あーでも原文ではどうなっているのかなあ、書かれた時代背景もあるし
・今では「ホモ」は差別用語としても扱われているが、当時はどうだったのかなとか
・で、ステラがアランのことを「ホモ」と言った場合、ブランチを傷付けた対象として憎しみを感じている為とも解釈出来る
・わざわざ「ゲイ」と言った場合、蔑視は感じられなくなる。アランへの思いやりも感じられる
・もしくは上流階級出身の育ちのよい娘だから下品な言葉は使わないのかも、とも解釈出来る
・でも「ポーラック」って言葉は使うしなあ
・または現代的な訳として、ともとれる。今ってゲイって言葉は一般的になっていますからね

・あとやはり気になるのは「ブランチ」か「おねえさん」か、だなー
・あああー原書と照会してみるかー気になるよー
・でもそこで、やはり「現在に上演する意味」が生じてくる。今の言葉で話すことも、大事なことだから
・演じる方も観る方も、常にアップデートを意識しておいた方がより面白いと思う

・それにしても、テネシー・ウィリアムズの男性観って…と思いますね(苦笑)
・慈愛があるのかないのか曖昧だよなー。あるとは思うけど、同じくらい憎んでるよな
・でも若い子も大好きで
・やっぱりブランチってウィリアムズだ

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・次の出演作情報早く教えてくださいな
終演後ファミレスで5時間くらい演劇の話を語る。8割は伊達くんについて(笑)伊達くん愛されてるな!



2007年11月16日(金)
『欲望という名の電車』初日+『東京モダニカ』

朝から渋谷四ッ谷新宿新大久保南青山とこまごま移動した1日でございました。

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『欲望という名の電車』@東京グローブ座

終演後ロビーでteru☆さんに会って、開口一番「よかったねえ…!」と言ってくれたので思わずガッツリ握手をしてしまったよ。まるで自分がほめられたかのように嬉しかった。そんでお手洗いでちょっと涙ぐんだ(バカ)ら、出たとこ知人に遭って恥ずかしかった……。

連チャンで、明日マチネも観るのでとりあえずの情報、おぼえがき等。

・休憩込みで約180分
・通路使います
・パンフレットに大きなミスがあり(…)、無償で修正版を郵送してくれるとのこと。購入者には住所を書く用紙が配布されています。修正版の入荷は火曜日くらいになるそうです

・「外部」!
・初演/再演とは選曲が3割くらい変わってます
・やっぱ音響が素晴らしくよいですよ…グローブ座であんだけ音が動かせればもう!
・篠井さんのメイクはそんなに過度ではない、初演再演とそんなに大きな違いはない(メイクがね)。それでもそこにいるのは間違いなくブランチ。これが「現代演劇の女方」だ。衣裳はゴージャス
・訳がちょこちょこ変わってます。「ホモ」が「ゲイ」になったり。ちょっとここの解釈はどうとらえればいいかなと考える余地がある
・ステラの心情がゲイと言わせたのか?とか。結構ここデリケートなところなんで気になります

・アランの残したものがすごい重かった、今回
・それが新聞配達の子とのシーンにすごく生きている。恐ろしいくらいに
・このシーンでは鳥肌がたった
・ユーニスとスティーヴが大きなポイントになっている印象
・それは「二階」が描かれていることも大きいかな。ここも外部だ
・いや〜ユーニスがほんっとよかった。「それでも生きていかなきゃならない」女たち、男たち
・ミッチ像が新鮮だった、と言うか伊達くんはどこ迄が素か判らないよ(笑)ある意味いつでも自然に舞台に立っていられる、舞台で生きられるひとだよなあと感心もした

・スタンリーもステラも強い。強いだけにこれからどうなるか判らない、と言う重さが残る
・北村くん気合い入ってたなあ、身体も随分作った様子。思い入れもあっただろうしな
・ラブいシーンがとてもラブくてよいです。この甘え上手!(笑)
・その分ポーラックって呼ぶなあ俺はアメリカ人だ!云々のところは痛々しい
・あと俺はおまえをひきずりおろした!のとこね

・えーとあと単純に、今回皆さんアクションが激しいので怪我に気をつけてー
・北村くんの左腕にばっくりえぐれたような傷跡があってギョッとしたんですがあれはどうしたの…他にも生傷が結構ありましてん。き、気をつけて!

・カーテンコールは3回。3回目、篠井さんが客席を目で探してる。ああきっとスズカツさんだな、と思ったら「すずかっちゃん!」と声に出して呼んでました
・で、スズカツさんも舞台にあがって挨拶。いい笑顔
・それにしても篠井さんは自分が主演なのに本当に謙虚ですね…2回目のカーテンコールの時なんか、北村くん小島さん伊達くん慶一さんを前に押しだして自分はさがっちゃうんだもん
・常に共演者への感謝を忘れないひとなんだなあ
・それはやはり、篠井さんの立つ舞台と言うのはいつでも闘いの場であるからなんだろう
・だからこそ、一緒に闘う共演者、演出家、スタッフのことを大事にするのだと思う。そして同時にとてつもなく厳しいんだろうと思う

えーあとビックリしたのは
・来年8月、赤堀さんのホンで篠井さんの芝居がある(3軒茶屋婦人会ね)!!!
・女方篠井英介×演出鈴木勝秀シリーズの第二弾は来年10月グローブ座で、三島由紀夫の『サド公爵夫人』!!!
ちょっと…腰が抜ける思いですよ。ことだまを信じて口に出しておこうかな、いつかは赤堀さんのホンでスズカツさんの演出で篠井さん主演の舞台が観たいですー!!!

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『東京モダニカ』@レッドシューズ

渋谷からタクったけど遅刻でござった…スリルは全く観れず。S-KEN & HOT BOMBOMSは1時間セットだったそうで、そのうち45分くらいは聴けました。

それにしても激混みだった…あんなに混んでるレッドシューズは初めて見た。と言うか、入れないんだよ、フロアに!ドアのとこ迄パンパン。エントランスに辿り着けず、5曲くらいはタダで聴いてしまったよ(笑)やべーいいのかなーと思っていたら、ステージ側も気付いたようで、エスケン自ら「もうちょっと前つめられる?」と言ってようやくひとが動き、チャージ代払えた。でもフロアがもうラッシュ時の山手線ですか?てなくらいぎゅうぎゅうで、ステージなど全く見えなかった。エントランス前は段差あったのでよく見えたんだよな…(泣)

とは言えいやはや無茶してハシゴした甲斐はありましたわ、相変わらずアホかと言うくらい巧いバンドでしたわ。聴けてよかったー!キューバンサルサブーガルーなんでもござれですがな。で、歌謡曲な風情でなおかつキャバレーかここは!と言う感じ(笑)エスケンも元気だったなー。「久し振りに一緒にやったけど…誰ひとり不動産屋になることもなく、皆音楽家でやってこれたな!よかったよかった」みたいなこと言ってた。わあこのひとがそんなこと言うと重いわ〜。そんな強者揃いのボンボンズ、やっぱり格好いいなあ、いつ聴いても。

「イヤダヨ」「よろめきながら地下鉄へ」「でてこい!マドロス」「サブウェイ・ジョー」えーとあと何やったっけ?新曲(!)もやったよ。来年のフジ出たいなーとか言ってた。是非!是非!

ステージ裏とかないので、終演後はメンバーがフロアを通って帰ったんだけど、まるで土俵入りする力士を迎えるようにひとの花道が出来てメンバーをばしばし叩いていた(笑)どさくさに紛れて窪田さんの背中たたいちゃったーい。そして思えば窪田晴男をさわったのって初めてじゃね?と帰りの電車で気付いてニヤニヤした(バカ)

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えー。寝ます。



2007年11月15日(木)
小ネタ

■『AZUCHI あたまいっぱいの鹿』赤木仁
ジャケ買いだったんですが(だって、この絵!惚れるがな!)金子國義さんのお弟子さんだそうで、コシミハルさんのCDブック『心臓の上』の挿画も描かれていた方でした。えー確かこの時はもっと金子さん!なタッチでしたよね。気付かなかった!
絵はかわいいですが、テキストがおっかないです。まあ絵もおっかないか

■やっぱり気になる
演劇ぶっくに赤堀さんの『その夜の侍』インタヴュー。あのじさん読んでみてー(名指し)
まあこれで何があったか喋っている訳ではないけど、端々に、なんか、ね……。
それでも、なのか、だから、なのか、このひとは絶対に光を探し出す。そこ迄行くのはとてもしんどいことは誰でも知ってる。起こってしまったことはどうやってもなかったことには出来ないもん。それでも再生はある、と書く。
最後のプリンのとこの演出を変えた理由とか。詰めに詰めたんだなあ。でも今は、あれしかないよな、と思うし、それを選択した赤堀さんはやっぱりすごいなーと思う。
珍しく敬称略せずに書いてみました(笑)
余談だが11月14日付のブログにしんみり。泣いたらだめよ

■最近のそんなこと相談するなよ
リネさん『犬身』読んでると手がぶるぶる震えます。内容にもですが物理的に重いよ

■最近のどうなりたい
「デレック・トラックス・バンド」を「デトックス・バンド」と読み間違える

■最近のなにがなんだか
今週はやたらアメリカ人と接する機会が多く、挨拶する時は反射で手が出る(握手)日本人にもやらかしそうな気配

■そんなアメリカ人の闇(笑)
テネシー・ウィリアムズ『欲望という名の電車』@グローブ座が明日初日ですけども。演出も変えるそうなので、選曲も変わるかな?幕が開いたらそこらへんちょこっと書こうと思ってます



2007年11月12日(月)
メトロファルス 2007 LIVE『ざわめきのささやき』

メトロファルス 2007 LIVE『ざわめきのささやき』@表参道 FAB

あ〜メトロのライヴがあると今年ももうあと10日くらいな気分になってしまう〜。ここ数年は盆暮れ正月どころか暮ればかり、全くライヴがない年もありましたからね。来年の1〜2月にヨタロウさんが『ファントム』に出演のため、稽古が始まる来月にはライヴが出来ないと言うことで、今日の開催となったようです。ちなみに恒例2月の東流会も『ファントム』公演中の為、春に延期とのこと。

しかも次のライヴの告知迄あってフロアがどよめいたよ(笑)来年4月18日@O-WESTだそうです!ちなみにメリィさんが言い出したみたいよ。「そろそろハコ決めとかないとうまっちゃうよ」って。

まあそんなこんなで珍しく?やる気になっているようです…と言うのもヘンな話だが。いやな深読みしてしまうが、HONZIが亡くなったこともちょっとあるのかなと思った。

横川さんが辞めてから、ライヴのヴァイオリンはHONZIが弾いていた。療養でお休みが増えてきて、アレンジが変わった。しばらくは「ああHONZIがいないからアレンジ変えてるな、これはこれでいいねえ」って感じだった。でも今日は、HONZIはもういない。HONZIは死んじゃったんだ。もうあのアレンジで聴くことはないんだ。と何度も思った。川口さんのサックスやフルート、リコーダーもよかったけど。

ところが途中、ヴァイオリンの音と女声ヴォーカルが聴こえてきた。何の説明もなかったし、その後のMCでも触れなかったけど、誰もが気付いた筈だ。あれはHONZIの音だった。最後の最後、二度目のアンコールのメンバー紹介で、ヨタロウさんが「HONZI!」と言った。そこにHONZIの姿はなかったけれど、音にも姿はないけれど、残るものはあるんだな。聴けてよかった。

そういうこともあったり、「宇宙は見えるところまでしかない」をやったり、「米の歌」(!)をやったり。レア曲も結構多かったような。本人らも「たまにしかライヴやんないから、何やっても『何年振り!』『久し振りに演奏します!』になるよね」って言ってたけど(笑)30年振りにやったと言うK一さんプロデュースのヨタロウさんの曲や、「今日の昼迄歌詞書いてた。バンドで合わせるのは初めて(笑)」って曲、キンクスのカヴァーもやって楽しかったです。あと曲間にいろんなカヴァー曲のフレーズ入れる宴会芸(笑)は恒例になってきてますな。メリィさんが「ペギー・スー」唄ったよ。あれあれ、ジョン・レノンの『ロックンロール』に入ってる曲!これもカヴァーアルバムだから、オリジナルは誰だっけ。

あとはまあわるい大人らしい話が端々に出て面白かったですよ…か、書けない。メリィさんはタバコやめて7kg太ったそうです(笑)



2007年11月10日(土)
『六本木クロッシング2007』+『鳥獣戯画がやってきた!』前期

『六本木クロッシング2007:未来への脈動』展@森美術館

3年毎の六本木クロッシング、第二回。今回は4名のキュレーターが36作家を紹介、テーマは「Future Beats in Japanese Contemporary Art(未来への脈動)」。

チェルフィッチュがあったのにビックリした!演劇ユニットですよ。映像での参加ではありましたが、12/13に特別公演(2004年作品の『三月の5日間』)が行われます。うっわこれどうすんだろう、気になるよ〜行けるかな〜。他にも期間中さまざまなイヴェントが行われるとのこと。うぬーリピート出来るかな。

絵画、オブジェクト、映像、インスタレーションと手法は多岐にわたりますが、こういう企画展になるとどうしてもオモロ作品に注意が向きがち。地上53階迄搬入するかこんなもんを!と言うバカ度も実はバカに出来ません(笑)そういう面では田中偉一郎さんがダントツに面白かった。田中さんのセクションは常に笑い声と、ニヤニヤ笑いのひとで溢れていました。あっそれ実は気になってたけどひとにはなかなか話せないと思ってた!と言うモチーフへの着眼力、発想の転換をまざまざと見せつけられるフットワークの軽さ、それを形にする腕っぷし。いや〜最高でした。『ハト命名』とかたまらんかった。あーでもこれ、タケイグッドマンのソウルセットのクリップ思い出した(笑)かもがビッケ、トシミ、ヒロシくんになってるやつ。

体験型の『計算の森』が面白かったな〜。これクレジット見なくてもすぐ判ったよ、佐藤雅彦さんと桐山孝司さんの作品。数字の書かれたプレートを首に提げて、「×7」「+10」等の計算式のゲートをくぐり、合計数が示された数字になる迄エリアから出られないもの(笑)。盛況で入れなかったよー!やってみたかった!宇川直宏さんのハリケーンカトリーナの風圧(雨も降るのか…?)を体験出来るシェルターも面白そうだった…1日1回(土日祝は2回)、3人×7セットしか体験出来ないんだったかな。伊藤ガビンさんの達成感の全くないシューティングゲームは虚しい虚しい。意地になってしばらくやってましたが、賽の河原で石を積む気分でしたよ。あれクリア画面あるのかな。

絵画では吉村芳生さんの自画像365点(1日1枚、毎日1年間描いたもの)と新聞の精密模写がすごかったー。ちょっと恐怖感すらありましたこれ。ひとりでずーっと描き続けていたのかと思うとね…。

飴屋さんは初の木彫作品だった。木彫3体と、鉄球で構成。『幽閉者』からの発想もあったのかな。肉体や生物、細菌からちょっとだけ視点が変わったみたいで興味深い。来月の『転校生』演出ともどもどうなっていくのかこれからも楽しみです。

「今、見たい日本のアーティスト36組」とキャッチがついていましたが、その中に故人や、'60〜'70年代に活躍した作家も含まれていたのがよかった。現在進行形の美術、そこには「瞬間」と「連綿」が同居する。

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『鳥獣戯画がやってきた! ―国宝「鳥獣人物戯画絵巻」の全貌』前期@サントリー美術館

ミッドタウン内、2フロアのコンパクトな美術館ですが中味は充実!展示替えもあるので後期もなんとか行きたい。もうちょっと長い期間やってほしいよ〜。

で、うさぎやらかえるやらのあれ、国宝鳥獣戯画ですよー!きゃーかわいー!模本があんなにあるとは知らなかった…コピー機とかないから(あたりまえ)手描きで模写して伝えて行くしかないんですな。オリジナルも紛失巻があるし、模写の段階で構成を変えたり描き足したり着色してるものもあり、種類はかなりありました。模本のみの展示も結構あるらしいんですが、今回は京都・高山寺所蔵のオリジナルがメイン!

作者不詳で、何のために描かれたかも不明のこの絵巻、それでも見たひとは皆にやにやしちゃうこと請け合い。平安時代のひともこれ見て笑ってたのかあと思うと何だか不思議な気分です。

でもなんでうさぎとかえるだったんだろね。きつねとかもちょこちょこいましたが。きつねがね…自分のしっぽに火つけて松明みたいにしてにこにこしてる絵があって、おまえは大丈夫かと思いましたよ…。焼けるぞ。

それにしても下描きとか一切してなさそうだった。してないだろう。構成考えて描いたんだろうか。即興の極みなんだろうか。

関連資料:
『美術手帖』2007年11月号
しりあがり寿さんと山下裕二さんの見どころ鑑賞ガイド対談がむちゃむちゃ面白いです。



2007年11月09日(金)
いもづる(ちょっと違う)

植村花菜 ミニライヴ&握手会@タワーレコード新宿店7F イベントスペース

新譜『愛と太陽』発売記念インストアライヴ。小林建樹くんがまたサポートで出ると言うので。アルバムも買ってみた!来年ワンマンライヴやるらしいので行ってみようかな。これに小林くんが出るかは判らないけど、植村さん面白いし、声も曲も好きだなー。バンド編成らしいし、フルレングスだとどうなるかも気になるし。

盛況で握手会の列もすごいことになってたんで普通にレジの方で買った。その後フロアをうろっとしてたら、小学生くらいの女の子をつれたおっちゃん(親子?)が「あのひとのピアノをこういうところで聴けるのはすごいラッキーなんだよ、しかもタダで!あのひとは歌も素晴らしいんだぞ!」と熱く語っていた。そしたらその女の子は「変な顔して弾くねえ」とまるであの王様ははだかですよーと叫んだこどものようなド真ん中な感想を言っていて腹がよじれ…た、たすけて……その通りです!小林くんは顔でピアノを弾くよね!インストアライヴのサポートであんだけキャラたってるひとって珍しいわ(笑)今日もすごかったですよ…勿論ピアノは素敵でしたよ。コーラスも聴けて嬉しかったですよ。女声と合いますねえ、声のトーン。

で、あんまり面白かったのでしばらくそのふたりをさりげなくつけてしまったよ…変な顔発言を受けたおっちゃんは「ああおまえはまだあの演奏の素晴らしさが解らないんだな、いつか解る時が来るぞ!そしてその時タダであのピアノを聴けたことは何て貴重な体験だったんだと気付けばよい」みたいなことを言っていた。おっちゃんあなたは誰なんですか!ひとつつっこむと小林くんは結構ここでフリーライヴやってましたよ……。いやでも今となっては貴重でしたわ、あのライヴ。

リーダー作品また出してほしいよねえ…しみじみ。

思えば小林くん聴くようになったのって、窪田晴男さんがつきっきりになってる新人がいるよ!って教えてもらってライヴを観に行ったのがきっかけだった。で、窪田さん聴くようになったのは坂本龍一のサポートしてたからだった。20年間で三代!なんだ代って。みつごのたましい(違う)



2007年11月08日(木)
岡村靖幸 TOUR '07『告白』

岡村靖幸 TOUR '07『告白』@ZEPP TOKYO

「もうすぐ過去だぜ〜♪」と唄うにはあまりにもいろいろやらかしちゃった岡村ちゃんだぜ〜。まあそんな訳で…複雑な気分で観ましたが……頼むよこれからは!これからも!って感じでしたよ。

お客さん皆がすんごい笑顔でね〜。オーラスの定番「Out Of Blue」では客電ついたままだったんだけど、老若男女が笑顔笑顔であった。いい光景だった。

高音がかなり出なくなってた(後半結構復活してたかな…単にエンジンかかるの遅いのか)。でもキーは下げない。そこがまたこのひとらしい。出ない声も味になりますね…唄いっぷりのファンキー度は上がった気も。で、踊る踊る。あの岡村ちゃん踊りですよ!キャー!やはり身体のキレるちょでぶであった。そしてやはり時々挙動不振であった。キョドってもいいよシラフならもう(暴言)

途中手を後ろで組んでうろっとした後(おじいちゃんのご近所散歩のよう)、一部の最前列にロックオンガン見状態になって、歓声があがったらそれをしーって制してまたガン見。それがすんごい長い時間で「幻覚でも見えてんの?」と思ったが、倒れたひとを気遣って「ちょっと下がって」みたいな仕種をしていたそうです。疑って悪かった。いやファンもこれ迄がこれ迄ですから信じ切れないと言うのが本音です。本当は信じたいんだよ!これくらいは許してくださいよ…。

10数年前のようにはいかない。こういう構成で続けていくには、単純に体力落ちてくるとキツいだろうな。休憩時間も増えた、3部構成。曲間も時々ドラム前に座って休憩してる。ショウ自体は150分くらいだったけど、待ち時間が長かった。しかしそこも考えているようで、その分メドレーが多いのです。これ聴きたい!あれ聴きたかった!ってのは大概やってくれた。「愛の才能」もちらっと唄ってビックリした!フルコーラス聴けないのは残念だけど、その分アレンジを変えて、繋ぎもとても格好いいのです。いろいろ…考えてるみたいだなあ……音楽続けたいんだろうな、やめたくないんだろうな。それは嬉しいことだけど。

弾き語りがまたよくてね…あのゲラゲラ泣く感じ。これはいくつになってもやれるよきっと!

何度も丁寧なお辞儀をしてた。京都の料亭のおかみですか?と言うようなはんなりした仕種でおかしかった。でもしんみりしただ…。

終演後「思ったより痩せてたね!」「ニュース23で観た時はああリバウンドと思ったけど、あの時よりは痩せてた!」「スーツの時はパツパツしてたけど、赤いシャツ(コートっぽいやつな)の時はそんなに気にならなかったよねえ」「うん!」「かっこよかったー」「おうおう」とギャルトークでキャッキャ盛り上がる男子がいて非常に微笑ましかった。そしてポンチさんの近くには「この角度から見ると痩せてみえるよ!ほら試してみてよ!」といいとこさがしをするお嬢さんがいたそうな。愛されてるよ靖幸ちゃん……。

ロビーにきっかわこうじから花が来てたのがまた微笑ましかった。



2007年11月04日(日)
『白野』楽日とか

緒方拳ひとり舞台『白野』@青蛙堂(Bunkamuraザ・ミュージアム内特設小劇場)

今回はBunkamuraザ・ミュージアム内に作られたスペースでの上演。昨年は桟敷席で観たので、今回は椅子席を選んでみました。舞台の床面と、照明の当たらない部分を含めた舞台全体が見渡せていい感じです。

照明がいいんですよー、ふわっとしてて。所謂「色」があからさまに変化することはない。基本「明かり」の色です。セロファンとか通してない感じの。最後のシーンは、はらはらと降ってくる銀杏の葉とともに、晩秋のふわりとした空気に劇場が満たされました。ちょっと肌寒いんだけど、不思議と暖かくもある。白野の命がふうっと消えていく。

いやしかし、観ていくうちに千種のことをいろいろ考えちゃいますね…だって、ねえ……。今気付いてもさあ!とかー(泣)いや気付いてよかったな!とも思うけどな!気付くならもちっと早く気付け!とか。ああでもそうなると来栖が不憫だ。あああー(泣)

緒方さんの声も、「張る」ではなく「通る」。囁き声も綺麗に伝わる。チェロの生演奏とともに、とても心地よく響きます。

再演と言うこともあり(これから定期的に上演されていくんだろうな。いくといいな)観客のレスポンスも昨年よりよかったような。大向こうも飛んで賑やかな楽日でした。楽しかったです。あー大隈講堂での上演も観たかったな。

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■『よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり』よしながふみ
自分が未読のマンガの話題も沢山あったけどぐいぐい読めた。実はかなり深く重いことを話していたりもするんですが(フェミニストであることをどう表現するべきか、表現しなければならないのか等)おんなの夜通しおしゃべり@ファミレスみたいなノリで話されているので、すごく読みやすいです。
最近おんな脳の話をしていたのでやたらと納得する部分もあった(笑)やっぱりこういう話の飛び方、拡がり方は、その場では何の役にも立たないけど、後々振り返ると「なんていいこと言ってんだ!」ってこともある。ないことも多いけどな!ビバ無駄話。いやこの対談集が無駄話と言う訳では。
その飛びまくりな話を読みやすく仕上げた編集さんもすごいと思うー。細かい注釈を付けたのもグッジョブ!
よしながさんの言う「抑圧」は、よしながさん自身の作品にも反映されている訳で、そこを描くか描かないでおくかの判断はよしながさん自身が考え抜いた結果なんだなあと改めて思ったり。ゲイリブに参加したくないゲイもいるのは勿論で、そのひとたちを無理矢理ひっぱり出すってのも違うもんな。そこを考えつつ、価値観の違うひととどう接するか、すっごいひとを「見てる」ひとなんだなあと思った。こええ!好き!
三浦しをんさんとの対談がすんごい興味深かったなー。個人的にはこの対談集の肝ではないかと思った。
羽海野チカさんとの仕事の話は、タイプの全く違うふたりだけに興味深く、なおかつふたりの作品にあれだけの魅力がある理由が垣間見れるものになっていました

『犬身』を読み始めてるんだけど(リネさん買ったよー!)、この流れで読むとまた面白いですな。ジェンダーどころか種も超えますよ。



2007年11月03日(土)
服部一成『視覚伝達』とか

服部一成『視覚伝達』@Gallery 5610

ギャラリーの入っているビルの前には、駐車場も兼ねているのだったか、ちょっとしたスペースがある。門から建物迄、空が拡がる空間を歩く。ビルが建ち並んでいる青山の裏道の、そこには意外な開放感がある。

建物が道から離れているので、ギャラリーがあることは判りづらい。ビルへの角を曲がると、目印にぽつんとケーキのイラストが飾ってあるのが見える。ラインのみで構成されたケーキが、まるで発光ダイオードのように鮮やかに輝いている。近付くと、それは多色刷り(多分シルクスクリーン)の印刷物だった。ポスターそのものが発光しているよう。しかもそのラインは、プロセスカラー(CMYK)のベタ構成。はっとするインパクト、至極シンプル、とてつもなく格好いいグラフィックデザイン。

B全サイズのポスター20点強。広告の仕事は全くなし。旗、ケーキ、天気予報のアイコン等のモチーフを、多色刷りの平面構成で4〜5パターン。前述の通り、蛍光色等は使わず(グレーやアンバーは特色が使われていたが)、殆どがCMYKベタのライン構成。網は使っていない。それなのにリアルな立体感。騙し絵のようですらある。印刷物の綾(彩とも言えるか?)を知り尽くした、そして追求し続ける“グラフィックデザイナー”の姿がここにある。視覚伝達、そうだ、グラフィックデザイナーの仕事とはこれだった。クリエイティヴディレクションともアートディレクションとも違う、グラフィックデザイン。

広告の仕事では写真起用も多く、そのどれにも洗練された格好よさを提出するひとだ。キユーピーハーフや、ビル・ヴィオラ『はつゆめ』や。そこには、アイディアを提供するクリエイティヴディレクターや、現場監督とも言えるアートディレクターとはまた違った佇まいがある。伝えなければならない情報を的確に視覚化する為に必要な画像と、文字の構成を考え、選択し、配置する仕事。個人的にグラフィックデザイナーの仕事は、匿名希望の自己主張だと思っている。

ポスターをA4サイズに縮小したパンフレットも販売されていた。こちらは全てCMYK。特色部分は網になっていた。それでもデザインの強度は変わらなかった。加工に左右されないのだ。グラフィックデザインは、進んでも進んでもまだ謎がある、鉱脈がある。それはどの仕事もそうかも知れないが。

服部さんのポートフォリオ、インタヴューはこちら。上の感想書いた後読んだんだけど、やっぱりグラフィックデザイナーとして、なんだなあ。ちょっと嬉しかった。

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■服部さんトリビア(?)
1987年、ZAZOUS THEATERの旗揚げ公演『モノクローム・ビュー』の宣美を手掛けています。
THEATER/TOPSのサイトの載ってるチラシの裏面が、ビニール袋に入った水とその結露を撮ったモノクロの写真で、とても美しいんだよー。どこにであるモチーフなのに、トリミングの妙と、トーンのメリハリで魅せる

■鈴木成一さんも
第三舞台の宣美をずっと手掛けていたし、なんか、すごいよねえ、ここらへん……

■そうそう
青木克憲さんも東京ギンガ堂の宣美やってたな。劇場では毎回山のようにチラシ束を貰いますが、やはりめくる手が止まる

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■ねむりねこ
『雑踏の中で「眠り続ける猫」出没のナゾ』
服部さんとこに行く前に、原宿で見掛けた。実際に目にしたのは初めて。表参道と明治通りの交差点、ラフォーレ前の横断歩道そばの高いところに置かれていた。写メを撮るひとだかりから、黄色い声が飛んでいる。
おおきなねこはぴくりともしない。こねこは起きていて、明らかにおびえきっていた。あんまりいい気分はしなかった



2007年11月01日(木)
東京ガスのまわしもののわけでは、とか

■今日からガス展
パッチョ関連でウチに来るひとが結構いるようでニヤニヤ。「火ぐまのパッチョ しり」の検索で来たひともいるー。たまんねえよな、あのしり!(おっさんか)
今年のガス展CMは、どうぶつも増えてますますたまんねーぞ!
サザエさんのエンディング風味。うさぎのしぐさがアホの子みたいでかわいいです。
あまりのかわいさにか、グッズがどんどん増えている(笑)ああ手に入れたい!

■そうそうそんで
日記を書き始めたんですよ、パッチョったら。
火の国の王子だから、それにちなんで毎週火曜日更新だそうです。うはーたまんねー!にくらしー!

■ガスパッチョのCMと言えば
信長編(最終回)が泣けた。信長と明智光秀は、前に一緒に料理作りに来てたりしてたから尚更せつないわー

■『ウルトラバロック・デプログラマー』1 浅田寅ヲ
待ちに待った単行本が出ましたよー!いやはや期待に違わずどころか期待以上に面白い!続巻が楽しみじゃねーかこのやろー!
立原さんの戦闘者がちょ〜格好よくねえか…高沢(仮)の戦闘者はヴィジュ好きから人気出そうだ。
それにしてもたけし城て。CCBて。高沢(仮)おめーはいつのひとだ!(笑)
こういう世界を実際に絵に起こすのってテクノロジーに頼れるようになったからだと思われがちだが、実際そういう側面もあるが、浅田さんは手描きでもこのような世界を絵に起こすことが出来るひとだと思います。
あ〜早く続きが読みたい。
しまったと思ったのは、冒頭のカラー頁がコミックスだとモノクロになっちゃってるとこね…あああ、カラーで見たかった。
や〜これは、ちゃんと最後迄描いてほしい。『スプーンマン』も『甲賀忍法帖 改』も未完だからね…。
装丁がミルキィ・イソベさんなのも嬉しい。
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あの、それで、どこにいっても品薄なので、いっぱい刷ってください(泣)